裏番組
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但し、NHKの朝の連続テレビ小説については、朝のワイドショーもしくは昼のワイドショーに出演する場合は、放送期間中は一時的な降板や15分だけ出演させない措置を取った[22]

一方、年末年始の特別番組や、特定の芸能事務所に所属しない学者文化人実業家などのテレビ番組への露出が多い一般人については、裏番組と重複出演をしても放送局から寛容に扱われる場合もある[23][24][25]。また、スポーツ中継や報道特別番組などの不可抗力による緊急延長や編成で、どちらか一方の番組が通常の放送時間よりも繰り下げられた結果、重複出演となってしまった場合[注 2][27]、少なくとも一方の番組が、ニュース情報番組などの報道目的として取り上げられたものであり、それに伴い、他の番組に出演していた時のVTR素材などが使用された場合[28]など、出演が認められるケースもある。

裏被りの調整は番組の企画段階から行われるものの、様々な事情でスケジュールの調整が付かず、結果放送時に重複出演となってしまった例がある。一例では2006年(平成18年)1月3日、午後9時からNHK総合テレビで『新選組!! 土方歳三 最期の一日』、午後9時30分からフジテレビで『古畑任三郎ファイナル』が放送された。両番組は脚本は三谷幸喜が担当しており(いわゆるダブルブッキング)、さらに藤原竜也石坂浩二の両名が出演しているという前代未聞の事態が発生した。放送前にこのことに気づいた両局が調整を試みたがうまくいかず、結局そのまま放送された。この件についてはフジテレビ側が「調整が間に合わなかった」と謝罪することとなった[8][29]。なお、三谷も朝日新聞に連載する「ありふれた生活」において放送前にこのことを告知したうえで、「自分の作品同士で視聴率を取り合うというのは、作者としてとても哀しい。作品はどれも苦労して育てたわが子みたいなもの。争って欲しくはない。一皿のカレーライスを前に、長男と次男が大喧嘩しているのを、黙って見ているしかない父親のような気持ちだ。というわけでその日、僕は九時まで細木数子さんを見て、それから犬の散歩に出ます」として両番組とも視聴しないことを予告した[29]。なお、視聴率は『新選組』が9.8%、『古畑』が21.5%であった。それ以外では、2024年4月6日霜降り明星が、レギュラー出演しているフジテレビ新しいカギ』の2時間スペシャルの裏でTBSオールスター感謝祭』に生出演した。これに関しては両放送局と事務所が裏かぶりを認め、双方の番組にフル出演し『感謝祭』では粗品が総合優勝を果たした。その事を粗品は「マジでテレビの歴史を変えてんねん、すごいねん、ほんまに」と自身のYouTubeチャンネルで語っていた[30][31]

更には、改変期の放送時間変更に伴い、ある芸能人がレギュラー出演していた番組Aの変更後の放送時間が、その芸能人が元々レギュラー出演している番組Bと同時刻になったために、番組AまたはBのレギュラー出演そのものを降板するケースも度々発生している。

また、複数の放送局が共同で企画・製作した番組の場合、同じ内容の番組が同時刻に放送されることを前提としているため、必然的に当該番組の出演者の裏被りが起きるといった例外も存在する[32]
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 一例として、明石家さんまが出演する恋のから騒ぎ日本テレビ)・さんまのお笑い向上委員会フジテレビ)とヤングタウン土曜日MBSラジオ)。
^ 災害などの諸事情でやむを得ず、ドラマ番組などの放送時期が遅れた結果、別番組との重複出演になってしまった場合も含む[26]

出典^ a b c “こじるり参院選特番で「裏被り」 テレ東出てたのに「ZERO」にも...”. J-CASTニュース (ジェイ・キャスト). (2019年7月22日). https://www.j-cast.com/2019/07/22363215.html 2019年11月8日閲覧。 
^ a b “『ポツンと一軒家』、『24時間テレビ』の裏で“総集編”でも高視聴率のワケは好条件の重なり?”. リアルライブ (フェイツ). (2019年8月26日). https://npn.co.jp/article/detail/87133308/ 2019年11月8日閲覧。 
^ “最終コーナーを回った「いだてん」は史上最低の大河なのか?…NHK制作トップの反省の弁と出演者の不祥事続出”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2019年10月26日). https://hochi.news/articles/20191024-OHT1T50091.html 2019年11月8日閲覧。 
^ “1TB HDD内蔵 4Kも地デジも裏番組録画できる4K有機EL&4K液晶テレビ”. J-CASTニュース (ジェイ・キャスト). (2019年7月17日). https://www.j-cast.com/trend/2019/07/17362744.html 2019年11月8日閲覧。 
^ “「宮沢りえ」で業界タブーの裏かぶり 日テレとテレ朝の間で何があったのか”. 週刊新潮. p. 1 (2021年12月12日). 2021年12月15日閲覧。
^ “NHKか日テレか、柄本佑の出演ドラマが同時間帯に2作重なる異例の「裏かぶり」に悩む視聴者たち(木俣冬) - 個人”. Yahoo!ニュース. 2022年7月30日閲覧。
^ 好調「金曜ロードショー」の裏で……人知れず「崖の上のポニョ」の不運
^ a b c “テレビ業界の暗黙のルール タレントの”裏かぶり”なぜいけない?”. oricon news (2018年2月25日). 2018年2月25日閲覧。
^ a b “東野幸治 有名後輩芸人とテレビ局の壮絶トラブル暴露「なんで俺が謝らなあかんねん!って…」”. 東京スポーツ (2021年11月6日). 2021年12月21日閲覧。
^ “有吉弘行 紅白司会で大みそかの「サンドリ」は「録音の有吉歌合戦」と告知「後々レアな回になるかも」”. スポーツニッポン (2023年12月24日). 2023年12月25日閲覧。
^ “新庄ビッグボス懸念TV出演「裏かぶり」回避、フジ“中継”中は日テレCM”. 日刊スポーツ (2021年12月12日). 2021年12月15日閲覧。
^ “ぺこぱ、裏番組出演のため『サンジャポ』途中退席 太田光イジる「まさかのダブルブッキング?」”. ORICON NEWS (2020年6月14日). 2020年7月20日閲覧。
^ “東野、裏かぶり解消で「ワイドナ」が「B面」と一本化”. デイリースポーツ(2016年9月5日作成). 2019年12月24日閲覧。
^ “ダウンタウンが「裏かぶり」TBSとフジで2分間 松本が指摘”. デイリースポーツ (2021年4月15日). 2021年4月18日閲覧。
^ “全曜日制覇の関ジャニ∞は要注意! 「裏かぶり」の恐ろしさとは?”. アサ芸プラス(2015年3月23日作成). 2019年11月29日閲覧。
^ “タッキー改革でジャニーズ内紛火種 Jr.売り出しへ裏番組出演解禁が招くキンプリvsSnow Man”. 東京スポーツ(2019年4月27日作成). 2019年11月29日閲覧。
^ “故・井原高忠 日テレプロデューサーに学ぶ「芸能プロの未来図」”. FRIDAY(2019年8月1日作成). 2019年12月24日閲覧。
^ “カンニング竹山「ビビット」でエンディング不在だった理由明かす「裏番組との大人の事情」”. デイリースポーツ(2019年9月23日作成). 2019年9月23日閲覧。
^ a b “沢村一樹、「突然ですが占ってもいいですか?」を3月までお休み…「大人の事情が」”. デイリースポーツ (2020年12月16日). 2020年12月25日閲覧。
^ “次長課長・河本準一 とんねるず番組でモザイク処理 ネット上で話題に「何でモザイクかかってる?」「何かやったっけ?」”. リアルライブ(2015年3月6日作成). 2020年2月13日閲覧。
^ “ダウンタウン、とんねるず…人気番組の出演者が次々とモザイク処理され視聴者騒然”. アサ芸プラス(2017年3月17日作成). 2020年2月13日閲覧。
^ INC, SANKEI DIGITAL (2022年9月29日). “関ジャニ∞横山裕が「ヒルナンデス!」を半年間“お休み” 仕事の都合で「大阪の方へ留学します」”. サンスポ. 2022年9月29日閲覧。
^週刊文春』2013年7月11日号。
^ “TBSのおかげで“ダブルブッキング”を回避できた織田裕二”. リアルライブ(2013年8月20日作成). 2019年11月29日閲覧。
^ “いいの?「サンジャポ」と「ワイドナ」で裏かぶり 佐藤ゆかり前衆院議員が同時間帯に出演 両番組で自民裏金疑惑を解説”. デイリースポーツ (2023年12月24日). 2023年12月25日閲覧。


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