装甲
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注釈^ モノコック構造を用いた装甲では、装甲対象物を製作する際に装甲そのもので対象物を作ることで、耐久性を向上させるものである。モノコック構造では、本体と外板を一体化して作ることで、同じ強度でより軽い構造物を作ったり、同じ重量でより高い耐久性を持たせることが可能である。戦車で例えるなら、車体を作る際に従来のシャーシの構造を使わずに、装甲板を折り曲げたり削り出して作った車体をシャーシとして、それに内部構造や外部の装備を取り付けていく。これにより、同じ強度で軽くなり運動性能の良い戦車ができる。しかし設計・加工技術が求められ製造コストも高くなる。
^ 鋳造装甲を同じ厚さの均質圧延装甲と比較すると、15-20%耐弾性能が劣るとされる
^ Krupp cemented armor plate
^ Vickers cemented armor plate
^ 軍事研究につき著者名は秘匿された。本論文の著者名は CiNii Research による[5]。なおニセコ鋼の成分はニッケルクロム鋼相当のものである。
^ アルミニウムは物質密度と衝撃波速度の積で表現される「衝撃インピーダンス」が鋼鉄に比べて低く、侵徹長は衝撃インピーダンスに反比例するためである。
^ 計算式は以下の通り。
T L = T N sin ⁡ θ = T N cosec ⁡ θ {\displaystyle T_{L}={\frac {T_{N}}{\sin \theta }}=T_{N}\operatorname {cosec} \theta }

TL:弾の侵入する実際の厚み

TN:装甲板本来の厚み

θ:弾の入射角(装甲板の傾斜角の余角…直角と傾斜角との差)
例えば弾の入射角=装甲板の傾斜角が45度の場合は装甲貫徹には装甲実際厚の1.4倍強、入射角が60=装甲板の傾斜角が30度なら2倍の距離を侵入しなければならない。つまり単純計算で入射角の余割(コセカント)倍、言い換えれば入射角の正弦(サイン)分の一倍の距離を必要とする。いわゆる昼飯の角度などはこの入射角を大きく(見掛け上の装甲板の傾斜角を小さく)させるための方策の一つである。
^ 主力戦車の空間装甲としては、車体側面のキャタピラ部分では、サイドスカートが外側の装甲、車体側面の装甲が主装甲にあたる。
^ 空間装甲としては、イスラエル国防軍(IDF)の戦闘車輌は、燃料タンクや工具箱などを車体周囲に配することで効率的に防護力を高めた構造になっている。
^ スウェーデン陸軍のかつての主力戦車Strv.103やイスラエルのメルカバでは、車内のエンジンを装甲として考える戦車の設計思想がある。多くの戦車では給排気と放熱のために装甲しにくいエンジンを車体の後部に配置しているが、これらの戦車では車体前部に配置することでエンジンとその空間を防弾構造として利用している。たとえエンジン部に被弾して戦車が行動不能になっても失われるのは戦車であり戦車兵は無傷、または最小の傷で済み、後部のハッチから逃げ延びれば再び別の戦車で再戦できるという思想である。乗組員の生存率を優先するのは、戦車より戦車兵の教育コストが大きい、または人口が少ないなどの理由である。ただしHEAT弾に対しては有効な空間装甲として機能しても、APFSDS弾に対しては防弾鋼ではないエンジン・ブロックの防弾能力はかなり限定的であるといわれる。
^ 複合装甲は特殊装甲(スペシャル・アーマー)とも呼ばれた時代もあった。
^ 対戦車ミサイルが登場しても有効な装甲が開発されず、その後登場した複合装甲が採用されるまでの1960年代から1970年代の戦車の装甲は、レオパルト1AMX3074式戦車のように装甲厚が薄く、機動性を重視したものが中心となった時期がある。
^ 最初に複合装甲を採用したのは1964年のソビエト製のT-64であった。西側では1976年に英国のチョバム(Chobham)戦闘車両研究所が新型装甲の開発成功を伝えチョバム・アーマーと呼ばれるようになった。
^ 複合装甲は1978年に西ドイツレオパルト2に、1980年アメリカ合衆国M1エイブラムスに、1983年イギリスチャレンジャー1にそれぞれ採用されて登場した。
^ APFSDS弾用とHEAT弾用のERAでは構造が多少異なるとされる。
^ L/D比とは弾芯の長さ"L"と直径"D"の比である。21世紀現在ではL/D比が30まで高くなっている。
^ ERAの取り付け位置を前方左右側面だけとして後方に随伴歩兵などの安全圏を設けるような運用も行われる。
^ スポール破壊と呼ばれる。ホプキンソン効果を参照

出典^ 『装甲』 - コトバンク
^ a b c d e f g h i j 一戸崇雄著 『装甲の変遷と種類』 「軍事研究2009年3月号」 (株)ジャパン・ミリタリー・レビュー 2009年3月1日発行
^ a b 佐々川清 (1967). “装甲鈑製造についての回顧録”. 鉄と鋼 (日本鉄鋼協会) 53 (9): 1119-1129 (41-51). doi:10.2355/tetsutohagane1955.53.9_1119. https://www.jstage.jst.go.jp/article/tetsutohagane1955/53/9/53_9_1119/_pdf 2024年1月2日閲覧。. 
^ 蒔田宗次「ニセコ香B(特長及び製法)に就て」『鉄と鋼』第15巻第3号、日本鉄鋼協会、1929年3月25日、187-200頁、doi:10.2355/tetsutohagane1915.15.3_187、2024年1月2日閲覧。
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