ヒトの血液成分(Enzyklopadie 1979から[5])成分血液100cm3
あたりの量(mg)赤血球100g
あたりの量(mg)
水8100063000
ヘモグロビン1500033000
総タンパク質1900035000
総脂質560600
中性脂肪13595
リン脂質245350
総コレステロール175
グリコーゲン5
ブドウ糖9075
非タンパク質窒素30
尿素15
クレアチン3.98
クレアチニン0.91.8
RNA64
ナトリウム19042
カリウム190370
カルシウム72
マグネシウム3.86.2
鉄48100
塩素290270
非有機態リン2.54
総リン数3566
重炭酸塩220
血球成分(細胞性成分、血液細胞)と血小板、これらを浮遊させる血漿成分(液性成分)からなり[1]、その比率は およそ40 - 45:60 - 55である[6]。また、血球成分(血液細胞)は重量比で赤血球96%、白血球3%、血小板1%で構成される。血漿成分は水分90%、血漿蛋白質7%、そのほか微量の脂肪、糖、無機塩類で構成される[6]。
血の色[ソースを編集]
色はヒトを含む脊椎動物の場合、赤く見える。これは赤血球に含まれるヘモグロビン(鉄を含むタンパク質)という色素に由来する[7]。ヘモグロビンは多くの無脊椎動物においても血液中の酸素運搬に寄与する[7]。ゴカイやミミズ等の環形動物の血液も赤いが、これはヘモグロビンと同じく鉄系ではあるがエリスロクルオリンという成分による。ただし、補欠分子族や機能面で大きな差異が無い為、これもヘモグロビンの一種と取り扱うことができる[8]。
無脊椎動物である頭足類または軟体動物やカニ・エビなど甲殻類は銅系タンパク質のヘモシアニン(血青素)のために青みがかっていたり[9]、ホヤなどではバナジウムを含むポルフィリン化合物のヘモバナジン(バナドクロム、バナドヘモクロモーゲン、ヘモバナジウム[10])のため緑色に見えるものなど多数の血色素が存在し、同じような色であっても異なる色素成分によることも多い。また、呼吸色素の種類により、酸素の運搬能力(効率)も異なる。
造血[ソースを編集]
哺乳類の場合、血球(血液細胞)はいずれも骨髄で造血幹細胞から分化・成熟したものである[11](造血の場は哺乳類と鳥類では主に骨髄、魚類では主に腎臓、両生類では脾臓である。爬虫類は種によってさまざまである[12][13])。健康人では未熟な細胞は骨髄から血液内に移動することは出来ず、血液内には赤血球、白血球、血小板のみが存在する[注 1]。
ヒトの血液物性や成分は以下の値となる[1]。
比重 男1.055 - 1.063 女1.052 - 1.060
赤血球数 男500万/mm3 女450万/mm3
白血球数 5000 - 8000/mm3
血小板 20万 - 50万/mm3
ヘマトクリット値 男42% 女37%
血漿タンパク質 7% (うちアルブミン56%)
pH 7.4
この他、各種イオンや有機酸、グルコース、脂質、尿素などを含む
血液を抗凝固剤と共に遠沈管に入れて遠心分離すると、血液中の細胞成分が底の方に移動するが、大部分が暗赤色の赤血球部分で、赤血球部分と上澄みの間に白血球部分ができる。
赤血球[ソースを編集]様々な脊椎動物の赤血球細胞の比較詳細は「赤血球」を参照
中央がやや凹んだ直径約7.5μm、厚さ約1 - 2μmの円盤状で[14]、ヘモグロビン量が体積の1/3に相当する。