血小板減少
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15,000?30,000/mm3の場合は、自発的な打撲が見られる(主に腕や脚)[11]
成因

血小板減少症には、先天性のものと後天性のものがある[12]
血小板産生減少

血小板の産生量が異常に少ない場合は、以下の原因が考えられる[13]

脱水症状ビタミンB12または葉酸の欠乏

白血病骨髄異形成症候群再生不良性貧血

肝不全における肝臓でのトロンボポエチン産生低下

敗血症、全身のウイルスまたは細菌感染

レプトスピラ症

遺伝性症候群[14]

ACTN1(英語版)関連血小板減少症

橈尺骨癒合症(英語版)を伴う無巨核球性血小板減少症

ANKRD26(英語版)関連血小板減少症

常染色体優性血小板減少症

ベルナール・スリエ症候群(巨大血小板症(英語版)を伴うもの)

先天性無巨核球性血小板減少症(英語版)

先天性無巨核球性血小板減少症および橈尺骨癒合症

CYCS 関連血小板減少症

エプスタイン症候群(英語版)(巨大血小板症(英語版)を伴うもの)

ETV6関連血小板減少症

ファンコーニ貧血

フィラミン関連筋原線維性ミオパチーA

FYB(英語版)関連血小板減少症

グランツマン血小板無力症

先天性血小板減少症を伴うGNEミオパチー(英語版)

灰色血小板症候群(英語版)(巨大血小板症(英語版)を伴うもの)

ハリス血小板症候群(英語版)(巨大血小板症(英語版)を伴うもの)

巨大血小板性血小板減少症および難聴

メイ・ヘグリン異常症(英語版)(巨大血小板症(英語版)を伴うもの)

MYH9(英語版)関連疾患(巨大血小板症(英語版)を伴うもの)

PRKACG(英語版)関連血小板減少症

パリ・トルーソー血小板減少(英語版)/ヤコブセン症候群(英語版)

セバスチャン症候群

SLFN14(英語版)関連血小板減少症

ストーモーケン症候群

TRPM7(英語版)関連血小板減少症

血小板減少橈骨欠損症候群(英語版)

トロポミオシン4関連血小板減少症

TUBB1(英語版)関連血小板減少症

アップショー・シュールマン症候群(英語版)

ウィスコット・アルドリッチ症候群(英語版)

X連鎖性血小板減少症(英語版)

サラセミアを伴うX連鎖性血小板減少症(英語版)


血小板破壊増加血栓性血小板減少性紫斑病

血小板の破壊率が異常に高い場合は、以下の様な免疫または非免疫疾患が原因である可能性がある[15]

免疫性血小板減少性紫斑病

血栓性血小板減少性紫斑病

溶血性尿毒症症候群

播種性血管内凝固症候群

発作性夜間ヘモグロビン尿症

抗リン脂質抗体症候群

全身性エリテマトーデス

輸血後紫斑病

新生児同種免疫性血小板減少症(英語版)

脾腫

デング熱

ゴーシェ病

ジカウイルス感染

薬剤起因性

下記の薬剤は、直接的な骨髄抑制により血小板減少症を誘発する[16]

バルプロ酸

メトトレキサート

カルボプラチン

インターフェロン

イソトレチノイン

パノビノスタット

H2拮抗薬プロトンポンプ阻害薬

その他の原因

全血球算定検体管に含まれる抗凝固剤
EDTAを原因とする検査値誤差[要出典]。クエン酸添加血漿を用いた血小板測定が有用[17]

蛇咬傷[18]

ナイアシン毒性[19]

ライム病[20]

血小板成分献血(英語版)[要出典]

ニーマン・ピック病[21][22]

*コロナウイルスワクチン[23]
診断

血小板減少症を診断する為の臨床検査としては、全血球数(英語版)、肝酵素(英語版)、腎機能(英語版)、ビタミンB12濃度、葉酸濃度、赤血球沈降速度、末梢血塗抹標本などが考えられる。血小板数減少の原因が不明確である場合は、血小板産生低下の場合と末梢での血小板破壊亢進の場合とを区別するために、通常、骨髄生検が推奨される[24]

入院中のアルコール依存症患者における血小板減少症は、脾臓の肥大葉酸の欠乏の他、そして最も頻繁に見られるものとしては、血小板の産生・生存時間・機能に対するアルコールの直接的な毒性作用が原因であると考えられる[25]。血小板数は、2?5日間の禁酒後に上昇し始める。この状態は一般的には良性で、臨床的に有意な出血は稀である[要出典]。

重度の血小板減少症では、骨髄検査で巨核球の数、大きさ、成熟度が検査される。この情報で、血小板減少症の原因としての血小板産生非効率の理由を特定すると同時に、悪性疾患のプロセスを除外する事が出来る[26]
治療

治療は、疾患の重症度と原因に基づいて施行される。治療は、原因と疑われる薬剤の中止、基礎疾患である敗血症の治療など、根本的な問題を取り除く事に重点が置かれる。血小板の産生を高める為にコルチコステロイドが使用される事がある。また、骨髄での血小板産生を促進する為に、炭酸リチウム葉酸を使用する事もある[27]
血小板輸血

血小板数の少ない患者に対して、血小板輸血が実施される事がある[28]
血栓性血小板減少性紫斑病「血栓性血小板減少性紫斑病」も参照

血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)の治療は、それに伴う溶血性貧血や血小板の活性化により腎不全意識レベルの変化を引き起こす可能性がある為、医療上の緊急課題となっている。


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