虎に翼
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衛星波のBSBSプレミアム4Kで土曜日に1週間分をまとめて再放送する『今週の連続テレビ小説』の放送時間が、BSは8時15分 - 9時30分に、BSプレミアム4Kは10時15分 - 11時30分に変更となるほか、地上波の週末ダイジェスト版(土曜8時初回)の放送のうち、日曜11時の回が廃止された[21]
あらすじ

昭和6年(1931年)の東京。女学生の猪爪寅子は母親のはるの勧めで気乗りしないお見合いを続けていた。下宿人の佐田優三の夜学に弁当を届けにいった寅子は、教鞭を取る桂場等一郎と穂高重親に出会う。穂高から明律大学女子法科への進学を勧められた寅子は願書を提出するが、はるは猛反対する。後日、桂場が寅子に「時期尚早」と言うのを聞いたはるは激怒し、その足で書店に赴き寅子に六法全書を買い与える。こうして寅子は念願の進学を許されたのだった。

昭和7年(1932年)春、晴れて女子法科に入学した寅子は、華族の桜川涼子、弁護士夫人の大庭梅子、留学生の崔香淑と同じ二期生になる。しかし一期生は80人の入学者が7人しか残らなかったこと、男子学生に嘲笑されたり縁談を断られたりと困難な状況にあることを知る。さらに女子に弁護士資格を与える法改正が延期される。学校を飛び出した山田よねを追いかけた寅子は東京地方裁判所で離婚裁判を傍聴。離婚できない妻が夫から着物を取り返せないと聞いて立腹するが、法律上どうすることもできないとよねに言われる。翌日穂高にこのことを質問すると、穂高は生徒たちに弁護を考えさせる。穂高と女生徒たちは裁判を見学。「権利の濫用」を理由に妻が勝訴。寅子は「法律は人を守るもの」と理解する。

寅子が入学して一年、大量の退学者と入学者の減少で女子部は存続の危機にあった。寅子たちは「毒まんじゅう事件」をモデルにした法廷劇上演を計画。皆と距離を置くよねも加わり本番を迎えるが、男子学生たちが野次で進行を妨害し、食ってかかったよねが突き飛ばされる。劇は中止に追い込まれ、その上新聞に興味本位で掲載され、学長から注意される。寅子たちは怪我をしたよねから辛い生い立ちを聞く。寅子はよねと和解するため猪爪家でまんじゅうを作って事件を検証し、事件の不自然さに気づく。涼子は学長が客の興味をひくため脚本の改変をしていたことを告白する。話し合う寅子たちを見て、花江は誰にも褒めてもらえないと泣き出す。よねはいらだつが寅子は弱音に寄り添うことを呼び掛ける。昭和10年(1935年)春、寅子たちは女子部を卒業し、共学の本科に進む。

寅子たちは法学部へ進学。予想に反して男子学生たちは女子たちを友好的に迎える。ある日穂高に代わって梅子の夫の大庭徹男が教壇に立つ。徹男は判例を紹介しながら、妻の梅子の容姿や能力をくさす。後日男子と女子はハイキングに行く。梅子は末の息子の光三郎を連れてきていたが、男子学生が徹男の妾の話をするの聞いて寅子が止めに入る。花岡は寅子と口論の末崖から落ちて大怪我をして入院。梅子は女子部に進学した理由を告白する。花岡は退院の日、轟に説教されて梅子に謝罪し寅子も花岡と和解した。その直後に寅子が帰宅すると、玄関に多数の男がおり、はるがその人らに向けて土下座する様子を目にする。直言が突然贈賄の疑いで逮捕され、検察が猪爪家へ家宅捜索に来たとのこと。事件は「共亜事件」(用語参照)と報道され寅子も大学に行けない日々が続いた。麻布の笄町では新聞記者に監視される猪爪家に花岡と穂高がこっそり訪ねてくる。

穂高は直言の弁護を引き受ける。寅子は大学に復帰。逮捕から4か月後の10月、裁判前の予審で罪を自白した直言が帰宅する。寅子ははるの手帳の記録をもとに直言を問い詰め、ついに無実との証言を引き出す。穂高は寅子を共亜事件被告人の弁護士たちに引き合わせ、無実を主張すると話す。証拠集めをする寅子は暴漢に襲われ、新聞記者の竹中に助けられるが、首をつっこむなと言われる。裁判官は桂場も務めることになる。昭和11年(1936年)1月第1回公判。直言は予審で自白を強要されたと無実を訴える。弁護人の穂高たちは無実の証拠を検察に次々突き付ける。昭和11年(1936年)12月、16人の被告全員が無罪となる。判決文を書いた桂場は寅子に裁判官になりたいのかと問う。

昭和12年(1937年)6月、寅子らは高等試験に臨むが、不合格となる。女子部出身者の合格者がゼロとなったため、明律大学は翌年以降の女子部の募集を中止すると発表した。香淑をはじめ女子部出身者一同は、必ず次は合格する、あと一年だけ待ってほしいと大学側に頼み込む。穂高からの助言もあり、学長は来年度の試験で女子部出身者から合格者がでれば、その時には女子部の募集を再開することを決断する。時が経ち、昭和13年(1938年)、弁護士事務所で働きつつ勉強を続け、再度高等試験に臨んだ寅子は先輩の久保田、中山とともに合格を勝ち取る。しかし、この一年の間に同期の涼子や梅子、香淑らが家庭事情などから法曹の道を断念。よねは口述試験の最後に試験官から容姿について難癖をつけられ反発、不合格となる。三人の合格祝賀会で、寅子は新聞記者からの質問に対し、自分は男女関係なく弱者を助ける弁護士になりたいと宣言する。場は白け、翌日の新聞ではほぼ全紙が寅子の演説を黙殺したが、竹中だけは寅子の主張を前向きに紹介する記事を書いていた。

昭和14年(1939年)、寅子は修習生として雲野法律事務所で働き始める。一方、花岡は修習後の試験に合格し裁判官として佐賀地裁に赴任することとなる。二人は互いに惹かれあっていたものの、裁判官と弁護士というそれぞれの道を進むことを選ぶ。一年半の修習期間を無事に終えた寅子は弁護士資格を取得したが、女性だという理由で客に弁護を断られる日々が続く。意気消沈する寅子は、婚約者と連れ添って歩く花岡とばったり出会う。社会的に信頼されない理由の一つが未婚であることから、地位を上げる手段として結婚するために寅子は再びお見合いすることを決め、両親に頭を下げて相手を探してもらう。しかし、相手探しは難航。そんななか、寅子が結婚相手を探していると聞いた優三が「僕じゃ駄目でしょうか?」とプロポーズする。寅子は優三を夫とし、佐田寅子となることを決める。その甲斐もあってか、弁護の依頼人も現れ、寅子は名実共に一人前の弁護士として活躍し始める。

寅子は手伝いとして働くよねとともに、子の親権をめぐって義父母と争う女性・領国満智の依頼を引き受ける。寅子は奮闘するが、満智の嘘を見抜けず自身の甘さを痛感する結果となる。一方、私生活では子供を授かり猪爪・佐田両家は大きな喜びに包まれる。そんな中、寅子は先輩の久保田から、夫の実家のある鳥取に移住し、弁護士も辞めると聞かされる。同期で弁護士となった先輩の久保田や中山が辞め、女性の弁護士は私しかいないと身重で頑張る寅子だったが、無理がたたって倒れる。雲野や穂高から子育てに専念すべきだと諭され、寅子も弁護士を辞める決意をする。昭和19年(1944年)春、寅子は娘・優未(ゆみ)を出産、地獄のような日々から解放され幸せに暮らしていたが、佐田家に召集令状が届く。優三は「必ず帰って来る」と言いつつ出征する。
登場人物
主人公
猪爪寅子(いのつめ ともこ) → 佐田寅子(さだ ともこ)
演 -
伊藤沙莉[4]本作の主人公。五黄寅年に生まれる。あだ名は「トラコ」もしくは「トラちゃん」。口癖は「はて?」。趣味は歌うことで即興で作詞ができる。女学校に通う最中にはると直言から縁談を勧められたが、一言多いことが禍してか、何度も失敗に終わってしまう。明律大学の夜間部に通う優三に弁当を届けた際に講義を聞き、穂高と運命的な出会いを果たす。寅子の法律への熱意を見抜いた穂高から、明律大学女子部への入学を勧められる。昭和13年、高等試験に2度目で合格し、日本初の女性弁護士の一人となる。のちに裁判官となり、女性として初めての裁判所長も務めた三淵嘉子がモデル。社会的信用を得るため、お見合いをするも幾度も破談の末、見兼ねた優三が寅子にプロポーズして結婚、昭和19年には長女の優未を授かった。
猪爪家の人々
猪爪はる(いのつめ はる)
演 -
石田ゆり子[9]寅子の母。丸亀市出身。直言からは「はるさん」と呼ばれる。家事も家計も完璧にこなす現実主義者。直言とは対照的に、夢を語る寅子に厳しい態度を取り、お見合いを勧めていた。寅子が桂場から「進学は時期尚早」と言われている現場に遭遇すると激怒。六法全書を寅子に買い与えて進学を許可する。毎日手帖に日記をつけており、共亜事件の有力な証拠となった。昭和12年度の高等試験に不合格だった寅子に苦い顔を見せるも「タダ飯食らいは許さない」と働きながら合格を目指すように発破をかける。
猪爪直言(いのつめ なおこと)
演 - 岡部たかし[9]寅子の父。明治14年9月17日生まれ。


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