藻岩山
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また、札幌市は2015年平成27年)より「日本新三大夜景都市」に認定されている[12]

札幌市南区北部に位置し[2]、中心部から近いという立地もあって、多くの市民や外国人を含む観光客でにぎわう。2017年(平成29年)度の来訪者は約90万6000人[13]。山頂の南東方向に札幌藻岩山スキー場がある。

小惑星(5146) Moiwaは藻岩山に因んで命名された[14]
地質と地形円山の頂上から見た藻岩山と豊平川扇状地(2005年1月)

藻岩山の基盤を構成する地質は、650-300万年前[15]第三紀中新世末から鮮新世[16]浅い海底に溶岩が噴出した際に形成された西野層と称される堆積岩であり[17]角閃石デイサイト質溶岩・貫入岩、ハイアロクラスタイト(水冷破砕岩[18])、安山岩軽石凝灰岩泥岩からなる[19]。その後、280-230万年前にかけて[15]、鮮新世末から第四紀更新世初頭に起きた[20][21]三度の噴火により安山岩質溶岩が噴出し、山体を作った[15][22]。最も古い下部の藻岩溶岩 3(軍艦岬溶岩[23])は「軍艦岬」と呼ばれる北尾根突端部に見られるが、山体の大部分は2度目の噴火による山頂付近から北側尾根にかけての[24]藻岩溶岩 2(藻岩山溶岩 II[25])に覆われる[16]。山頂から南側の尾根沿いには最も新しい藻岩溶岩 1(藻岩山溶岩 I[25])が認められる[16]

藻岩山は後志山地の東端に位置する[26]。藻岩山の山頂からは、崖錐状堆積物[27](山麓緩斜面堆積物[24])の見られる幅広いを挟んで、南東に向けて尾根が北側と南側に並んで延びる[16]。藻岩山の北東面は直線状の斜面を形成し、豊平川扇状地面(札幌面)に接している[28]。山麓に近いところが山鼻という地区で[29]、その北方に札幌市中心部が発展している。市街にビルが立ち並ぶ以前に札幌の人々が馴染んだ藻岩山の姿は、この方面から見たものである。藻岩山と豊平川(2004年5月)

北側の尾根は、札幌市街方面から見ると裾野が長く緩やかに延び、先端がのように急に落ちて見える[30]。この姿が軍艦の舳先の形に似ていたことから[31][32]、北尾根の先端は明治時代より「軍艦岬」と呼ばれた[30][33]。岬と呼ばれるが、崖下は海や湖ではなく山鼻川が流れている[30]。南側の尾根の先端は「割栗岬(わりぐりみさき)」と呼ばれ[34]、崖下を豊平川が流れる[35]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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