蕭美琴
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2014年3月18日に発生したひまわり学生運動(太陽花學運)期間中は呉秉叡(中国語版)や呉宜臻(中国語版)ら民進党の政治家とともに海峡両岸サービス貿易協定の早期可決を目指していた国民党への抗議表明として70時間にわたる断食デモを実行した[42][43]
同婚問題

長きにわたり同性婚支持を表明し、2006年には立法委員として初めて同性婚姻法案を提出した[44]。当時は台湾社会でも抵抗が強く、(ねじれ国会で議会多数派だった)国民党の反対により法案通過は叶わなかったが[45]、その後蔡英文政権で合法化が実現している。

自身のブログでも、「婚姻は2個人間の人間関係や1つの儀式というだけではなく、パートナー関係の当事者が社会の中でどう扱われるかという問題にも及ぶ。2人の同性カップルも男女カップルと同等の価値をもち、平等な尊厳や権利、自由を享受できるべきだ。また、社会がもっと(この問題を)オープンに、寛容的に、議論に対して尊重することができると信じているし、台湾の同性パートナーたちの権利が社会的に認められ、受け入れられるようにしましょう。そうすればこの社会はもっと多元的で豊かでカラフルなものになると信じている。」と綴っている[46]
駐米代表AIT代表クリステンセンを迎えて政権閣僚らとともに米国独立記念日を祝福 (前列左から4番目。2020年7月4日、台南市立棒球場にて)総統府での駐米代表就任宣誓式典(2020年7月20日)

2020年6月16日、総統府は新駐米代表に美琴を指名し、7月以降の着任を発表した[47]。翌日米国在台協会(美國在台協會、AIT)や[48]、民進党も参加している自由主義インターナショナル(Liberal International)が祝福のメッセージを寄せた[49]。女性としてだけではなく、民国60年代生としても初の駐米誕生となった[8]。なお、中華民国外交部による公式呼称は「大使」である[50]

7月20日、71名が加入した第10期立法委員による超党派議連『台美国会議員聯誼会』結成大会にAIT代表ウィリアム・ブレント・クリステンセン(英語版)とともに出席し、前期会長としての送別を受けたほか[51]、AITに対し米国連邦議会の台湾旅行法や台湾同盟国際保護強化イニシアチブ法(中国語版、英語版)(通称:TAIPEI Act、台北法案)可決に謝意を述べるとともに、1週間以内に予定されている駐米代表着任への抱負を語った[52]

7月24日、ワシントンの駐米代表オフィスに出勤し、正式に着任[53]。中国政府の戦狼外交に対峙する「戦猫外交」を掲げた[54]

2020年9月20日、本人公式アカウントのTwitterでプロフィール欄を「Taiwan Ambassador to the US」(台湾駐米大使)に変更し、物議を醸した[55][注 3]。外交部長の呉サ燮は『正式名称は代表』と公式に表明しているものの、蔡英文は黙認ともとれる意思を示している[57]。立法委員の鄭運鵬(中国語版)は「これまでも正式な国交がない国に派遣した代表が大使と呼ばれることもあったし、米国外交筋がアカウントの表記に表立って反対意見を表明していないことは支持を仄めかしているもの。」としている[58]。後日『戦猫(Cat Warrior)』とも付記しているが[59]、元外交官の劉仕傑(中国語版)は、中国政府が主にオンライン上で繰り広げる戦狼外交に反撃する手段の一つと分析している[60]。米国ではその後、米連邦議会上院議員スコット・ペリー(英語版)が駐米代表処やAIT台北事務所をそれぞれ大使館に昇格させる法案制定を主張している[61][62]

2020年11月末、駐米代表処で職員9名が新型コロナに感染したため、陽性者と接触のあった美琴本人も在宅隔離となり業務停止に追い込まれたが[63]、11月30日に関係者全員の陰性を確認、隔離解除後の12月11日より業務を再開した[64]

成長促進作用のあるラクトパミンが含まれる米国産豚肉の輸入解禁が台湾で問題となっていること(zh:臺灣進口美國肉類問題)を受けて、自身も米国の肉料理を食して安全性を訴えた[65]

2021年1月20日(現地時間)、ジョー・バイデンの第46代大統領就任式に正式に招待され、政府代表として出席した。駐米代表が招待されたのは米台断交の1979年以降初めてとなる[注 4][66]米国上院外交委員会も公式Twitterで美琴の投稿を引用し、バイデン政権に対し米台関係のより一層の進展を促す旨の投稿をしている[67]。同年末、バイデンが開催した民主主義サミットでは台湾も招待されたが、バイデン政権は蔡英文や外交部長の出席は中国を刺激することを避けるため蔡英文や外交部長の呉サ燮は出席ぜす[68]、その代役として駐米代表である美琴がIT閣僚の唐鳳とともに出席し、「台湾で民主主義が存続することは国際社会にとっても利益であり、重要」と訴えた[69]

2023年11月20日、 蕭美琴はAPEC会議後に台湾に戻り、?サ燮外相に辞表を提出した。
ワクチン

米国政府が2021年に2度にわたり合計約400万回分のモデルナ製ワクチン(mRNA-1273)を台湾に寄贈した際[70]、美琴は民主・共和両党の上・下院議員や米国内のシンクタンクなどと協議し、台湾の窮状を伝え支持を取り付けるなど短期間でのミッション達成に奔走した[71]。同時期に日本政府からの台湾へのアストラゼネカ製ワクチン輸送で駐日代表として交渉を担った謝長廷[72]、自身が携わった経験を元に、美琴の苦労を思いやった[73]
副総統

2023年初めに頼清徳副総統が民進党から2024年総統選挙への総統立候補者に指名されて以来、蕭美琴は豊富な外交経験と幅広い人脈から副総統の人気候補とみなされてきた[74]。 同年11月、民進党高官が「蕭美琴氏は2023年に米国で開催されるAPEC首脳会議に出席した後台湾に戻り、民進党によって正式に副総統候補に指名されるだろう」と述べたとメディアが報じた[75][76]11月20日、蕭美琴は副総統立候補者として正式に指名された[77]

2024年1月13日に行われた2024年中華民国総統選挙頼清徳が当選したことに伴い、副総統への就任が決まった。
争議
二重国籍

米国籍を保有したまま総統府顧問に就任していたことは、各界で疑問が呈されたが[78][79][80]、職務上渡米の機会も多く、AITも「(中華民国旅券とは別の)華僑用パスポート所有者が米国籍を放棄した場合、台湾で無国籍扱いとなり(渡米時のビザ発給などで)現実的ではない」と声明を発していた[81]。その後、2001年末に立法委員の候補者となった際に米国籍を放棄した[82][83][8]
死刑犯赦免法案連署

2014年、民進党立法委員尤美女(中国語版)が提出した死刑犯赦免法案に他の議員とともに蕭美琴も共同で連署していた[84]。(2016年に民進党が与党となってからも死刑廃止には反対意見が多数で[85]、死刑廃止派の蔡英文政権下でも死刑執行は続いている[86]


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