1975年10月19日、キャンディーズの『キャンディーズ10,000人カーニバル』、1976年10月11日、『キャンディーズ10000人カーニバル Vol.2』のコンサートがそれぞれ開催され、『10000人カーニバルVol.2』では、13500人が入場している。
漫画『キン肉マン』においても、第21回超人オリンピック決勝トーナメントの準決勝会場として描かれたことがある。
建物の老朽化もあり1984年(昭和59年)9月場所千秋楽を最後に閉館。翌年1月初場所から隅田川向かいの両国国技館(2代目)で興行となった。蔵前国技館跡地は東京都に売却され、その売却益が両国国技館建設の資金となった。跡地は現在、東京都下水道局北部下水道事務所と見学施設「蔵前水の館」となっており、見学施設内には蔵前国技館に関する展示もある。
蔵前国技館に関する記録
蔵前仮設国技館最初の場所(1950年1月場所)で幕内最高優勝をしたのは千代の山(大関、当時は「千代ノ山」)、蔵前国技館となってから(1954年9月場所)最初は栃錦で、最後の場所(1984年9月場所)では平幕の多賀竜(最高位は関脇)だった。多賀竜は蔵前国技館での優勝経験者として最後に現役に残った力士でもあった。
蔵前での優勝の最多は大鵬と北の湖でともに16回。また、ともに蔵前場所連続優勝の記録でも最多(5場所連続)である。北の湖は最初の6回の優勝は全て蔵前での本場所で達成(しかも1月場所と5月場所のみ)している。
旧両国国技館と蔵前国技館の両方で優勝したのは、羽黒山だけ(旧両国で3回、蔵前で1回。蔵前での唯一の優勝は37歳2か月の時に全勝で記録し同時に最年長全勝優勝の記録となっている。)。戦後すぐの流浪の時期も含めれば、東富士、照國、それに千代の山らも、ふたつの「仮設国技館」で優勝したことになる。増位山の2度の優勝は、ともに大阪福島公園と浜町公園での本場所で、蔵前での優勝はなかったが、やはりふたつの「仮設国技館」で優勝している。
蔵前国技館と新両国国技館で優勝した力士は千代の富士だけ(蔵前で2回、新両国で11回。千代の富士は初優勝以降蔵前での本場所を10回経験しているが優勝は2回だけである。)。国技館移転をまたいで優勝した者には、他に北天佑がいるが、2度目の優勝は地方場所(名古屋)でだった。
蔵前で幕内を務め、現役で最後に残ったのは水戸泉。2011年(平成23年)5月技量審査場所で序二段(元十両)の栃天晃が引退し、蔵前国技館を経験した力士は全て引退した。
蔵前の土俵に上がった最古参の幕内経験者は元大関の名寄岩で仮設開館当時35歳3か月。1954年9月場所まで土俵を務めた。
エピソード
蔵前国技館では1階観客通路に面して支度部屋が設けられていた。従って観客は支度部屋の様子を窓越しに見ることができ、支度部屋と土俵を行き来する力士たちを通路で直に見ることもできた。現在の両国国技館では保安などの関係から観客通路は支度部屋から分離されている。
1967年に公開された映画『007は二度死ぬ』では、主要な東京ロケ地のひとつとして使用された。
1971年の改修前は館内にすきま風が吹き、初場所では寒さに震えながら観客が相撲を観戦するような状態だった。大相撲担当記者からそのことを問われた、相撲協会理事長の時津風が「そこは土俵の熱戦で暖まっていただいて……」と苦しい答弁をする程だったが、時津風の没後3年して改修が完了した。
両国国技館は地下に焼き鳥の仕込や調理を一括しておこなう「焼き鳥工場」があることで有名だが、この焼き鳥事業は国技館サービス株式会社の前身・相撲サービス株式会社が蔵前国技館時代から行なっていた事業。当時は地上にあった調理場で一つひとつ炭火焼きにしていた。そのため午前中は国技館から鶏肉を焼く煙と香匂が広がり、これも蔵前界隈の風情を代表する光景のひとつだった。
大相撲や格闘技以外のイベントでは、日本将棋連盟が行うイベント『将棋の日』で使用されたことがあり、将棋の対局が土俵上で行われた。1975年にはイベントの一環として『将棋の日』開催当時に行われていた第14期十段戦七番勝負の中原誠対大山康晴の対局の一部が蔵前国技館での公開対局として行われたが、これは将棋史上初のタイトル戦の公開対局だった。
脚注^ “蔵前国技館”. 大林組. 2021年4月6日閲覧。
^ “第26回 国技館―伝統と技術が融合した相撲の殿堂”. 鹿島の軌跡 ?歴史の中から見えてくるものがある?. 鹿島建設. 2021年4月6日閲覧。
^ “1954年の大林組”. 大林組. 2021年4月6日閲覧。
^ ベースボール・マガジン社『日本プロレス事件史 Vol.10』P22-P31より。
^ 竹内宏介『プロレス醜聞100連発!!』P160-P161より。
^ 世界が八角理事長にNO! 女人禁制問題、米・英・仏でも報道 「日本でどのように女性が扱われているかを物語った」(3/3ページ)『zakzak』2018年4月7日
^ 朝日新聞1966年5月18日付朝刊スポーツ面
^ 『大相撲ジャーナル』2014年2月号98頁から99頁
関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、蔵前国技館に関連するカテゴリがあります。
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出羽ノ花國市 - 蔵前建設の際に奔走。
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