蔡英文
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11月1日正午にツバルに到着し5時間滞在[60]。2日にソロモン諸島の国会で演説[61]。3日正午に経由地のグアムに到着し、4日に帰国[62]

2019年7月11日、カリブ海諸国訪問に出発[63]。経由地のニューヨークで外交関係のある国の国連代表と面会した。コロンビア大学で講演を行い、ナンシー・ペロシ下院議長と電話会談を行った。13日にハイチに到着し、製品展示会開幕式に出席した[64]。15日にセントクリストファー・ネービスを訪問し、総督より勲章を授与された[65]。17日にセントビンセント・グレナディーンを訪問し、議会で演説した[66]

同年8月、国立台湾大学の賀徳芬(中国語版)名誉教授とノースカロライナ大学シャーロット校(英語版)の林環牆准教授が、蔡はロンドン・スクール・オブ・エコノミクス (LSE) の博士号を取得しておらず経歴詐称であるとして告発したが、LSE側が蔡の学位取得証明書と博士論文のコピーを提出したことでフェイクニュースであると判明した[67][68][69]

2020年1月11日総統選挙1996年直接選挙以来過去最多の得票数の8,170,231票で国民党の韓国瑜と親民党の宋楚瑜を破り再選した[70]

2020年5月20日に就任式を行い2期目を開始した[71]

2021年7月6日チベット仏教の精神的指導者であるダライ・ラマ14世の86歳の誕生日にあたり、SNSを通じて誕生日を祝し「(新型コロナウイルス感染症の)大流行が続く中、互いに助け合うため活動することがなぜ重要かを教えてくれたことに感謝したい」と伝えた[72]

2022年8月に中華人民共和国が反発する中、アメリカ下院議長ナンシー・ペロシが訪台し、台湾の民主主義を守る決意を述べ、蔡総統はこれを歓迎し、団結を表明した[73]

2023年3月から4月にアメリカ合衆国を訪問した。私的訪問とされているが、中華人民共和国政府は激しく反発している[74]。アメリカ連邦議会下院議長ケビン・マッカーシーと会談を行った。蔡総統は、会談がマッカーシー氏側からの招待だったとしたうえで「台湾人が孤立していないと再確認させてくれた」と述べた[75]

2024年1月13日、自らの路線を継承することを強調した後継者である頼清徳総統選挙で勝利した。

2024年5月20日に任期満了により退任し、後任の頼清徳に総統を引き継いだ。

退任前に行われた蔡英文政権の支持率についての世論調査では、ほとんどの調査で50%を超え、中華亜太菁英交流協会が行った調査では、58.0%となった[76]。また、蔡英文政権を100点満点で評価する世論調査では、台湾民意基金会が行った調査では60.5点、美麗島電子報が行った調査では61.7点となり、いずれの調査でも60点を超えた[77][78]。詳細は「:zh:對蔡英文政府的民意調?」を参照

蔡英文総統退任時の支持率は、全ての調査で陳水扁総統退任時の支持率13%、馬英九総統退任時の支持率23%を上回り、台湾の歴代総統退任時の支持率としては過去最高となった[79]
人物蔡英文(2008年9月1日)

2008年7月、台湾の主要政治家10人の支持率について行われた、中国国民党寄りとされるテレビ局TVBSの世論調査で支持率49%の1位となり、馬英九総統の30%(7位)を上回った。「台湾のライス」と称されるなど学者出身で清廉なイメージがある。2012年総統選に立候補し、2011年4月の世論調査で現職の馬英九総統と互角の支持率である。

短髪で眼鏡の風貌から日本のブラウザゲーム『艦隊これくしょん -艦これ-』に登場する「霧島」に似ているとして台湾で「霧島小英」と称され[80]、2015年11月14日に「霧島」のねんどろいどが蔡英文の選挙事務所に届く[81]

蔡英文の批判者は、その政策が抽象的で曖昧、なおかつ揺れ動くとして蔡を「空心菜」または「空心蔡」(中身のない蔡)と呼んでいる。この渾名は2011年8月から出現し始めた[82][83][84]。当時、蔡英文は既に民進党の総統選候補者であったが、民進党内部のある人物は蔡の政策に公開質問を始めていた。先ず、民進党前立法委員郭正亮は、蔡英文の両岸政策が余りにも抽象的であるとし[85][86]、続いて陳水扁オフィスの前主任陳淞山はその「十年政綱」も「空心政見」であると断言した[87][88]
政治的立場
「二つの中国」問題

二つの中国」の立場に立っており、既に中華民国(台湾)[89] は独立国家であるので独立宣言などする必要がないとする「天然独」の考え方である[90]、一方で中華民国を認めず台湾独立を主張する陳水扁のようなラジカルな独立運動とも距離を置いている[91]

急進的な独立活動家から「立場を曖昧にした弱腰姿勢である」とする批判がある[92]

文藝春秋』2021年9月号のインタビューで、「北京政府は台湾に対し、香港と同じ『一国二制度』による統一を呼び掛けました。この制度が実現不可能であることは現在の香港によって証明されており、北京政府の言葉を信用するのは難しいです。北京政府による『一国二制度』の提案は、絶対に受け入れられません。将来の選択肢にさえ入っていません」「台湾の一貫した立場は、『圧力に屈服せず、支持を得ながらも暴走しない』というものです」「民主主義自由人権は普遍的価値です。私共は北京当局に、香港やウイグルの人々への弾圧をやめるように呼び掛けていきます。日本も含めた民主主義陣営は、民主主義の価値を守るために今こそ団結すべきです」と述べており、武力を背景にした中国の覇権主義に対しては毅然とした姿勢を強調し、民主主義陣営の団結を呼びかけている[93]
両岸関係2012年総統選時の蔡陣営の集会(2011年12月25日)

政治的立場は穏健な現状維持派とされ[94]中華人民共和国とは新思考の交流を呼びかけている[95]。2008年11月の中国海峡両岸関係協会の陳雲林(中国語版)会長の訪台をめぐって「訪台を歓迎しない」「台湾史上、最も暗い1週間」と踏み込んだ発言を行い、急速な対中接近を図る馬英九政権を強く牽制した。2010年4月25日に馬英九と共にテレビ討論会に出席し、両岸経済協力枠組協議について「安価な中国製品が大量に輸入され、台湾の産業が圧迫された結果、独立性を失い中国の寄生虫になる」として馬を批判し、世界貿易機関の下で中国と交渉するべきと主張した[96]

2019年11月に過去の国民党政権による白色テロによって多数の反体制派が弾圧された事件を引き合いに、香港政府香港警察による香港民主化デモに対する暴力を批判した[97]


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