蓄音機
[Wikipedia|▼Menu]
ステレオレコードに至っては、原理上電気信号を用いる方式でしか再生はほぼ不可能である。オーディオ機器のコンポーネント化により、レコードから電気信号を取り出し、ライン出力に増幅するところあたりまでの装置を独立させてレコードプレーヤーとするようになった。

また、電蓄の語は、レコード盤をはみださせてぎりぎり乗る大きさのターンテーブルと、そのままスピーカーを駆動できるアンプを内蔵したいわゆる「ポータブル電蓄」が普及し、昭和中期にはトランジスタ化されて一般家庭にも広く普及したことから、オーディオ機器の中で「レコードプレーヤー」の語が一般的になった後も、「ポータブル電蓄」にその名を留めていた。

現在では北海道大学伊福部達らにより、レーザー光線による非接触の蝋管再生装置が開発されている(金属製の雄型の再生も可能である)。
アーカイブ
トマス・エディソン国立歴史公園
エジソンが作製した蓄音機を展示する博物館、実験棟や実験装置などがあり、初期録音資料の一部を公開している
[3]
アメリカ議会図書館
ヒューカス(Jesse Walter Fewkes)による1890年録音やラ・フレッシュ等による1895?97年録音など最初期の録音資料を保有している[3]
シラキュース大学ベルファー音響アーカイブ
蝋管22,000本などを所蔵する全米有数の大規模録音アーカイブ[3]
カリフォルニア大学サンタバーバラ校蝋管保存・デジタル化プロジェクト
同校の図書館であるDonald C. Davidson Libraryの特別コレクションを扱う Department of Special Collections にある蝋管のデジタル化のプロジェクト[3]
オーストリア科学アカデミー録音アルヒーフ
1899年に設立された録音アルヒーフで、その初期録音コレクションは1999年に世界記録遺産に登録された[3]
ベルリン録音アルヒーフ
ベルリンの民族学博物館内にある録音アルヒーフで1999年に世界記録遺産に登録された[3]
大英図書館音響アーカイブ
1955年に私設の大英録音音響研究所として設立され、1983年に大英図書館の帰属となったアーカイブで、蝋管等の初期録音資料群も保有している[3]
福井県立こども歴史文化館
かつてはオーディオテクニカのフォノギャラリーが世界有数のコレクションを誇っていたが、2014年3月に、その大半が福井県立こども歴史文化館に寄贈された。
記念日

日本オーディオ協会は、12月6日音の日と定めた。これは、エジソン1877年12月に蓄音機による録音再生の実験を成功させたことにちなむ。なお、この時録音されたものは『メリーさんのひつじ (Mary Had a Little Lamb)』である。

エジソンの実験以前にも音を記録すること自体は成功していたが、再生は長らく不可能だった。2008年になって、フォノトグラフによって1860年4月9日に記録されたフランス民謡月の光に (Au Clair de la Lune)』を、コンピュータ解析によって再生することに成功した。フランス科学アカデミーはこれを「人類最古の録音」としている[7]
脚注[脚注の使い方]
出典^ 篠塚義弘「関西大学博物館のSPレコードコレクションについて」『阡陵 : 関西大学博物館彙報』第79巻、2019年9月30日、12-13頁。 
^ a b c “蓄音機”. 野々市市. 2022年11月20日閲覧。
^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w 清水康行「欧米の録音アーカイブズ―初期日本語録音資料所蔵機関を中心に―」『国文目白 田中功教授退任記念号 ; 田中功教授退任記念特集』、日本女子大学国語国文学会、2011年2月、19-29頁。 
^ a b c d e “大阪芸術大学所蔵『蓄音機デザイン調査研究』のための基礎資料作成”. 大阪芸術大学. 2022年11月20日閲覧。
^蝋管式蓄音機
^ a b c “ニッポノホン”. 川崎区. 2022年11月20日閲覧。
^ AFP通信記事

関連項目

エミール・ベルリナー - 円盤式蓄音機「グラモフォン」を発明した。

松本重雄 - 実家が日本初の蓄音機専門店「三光堂」

ニッパー (犬) - 蓄音機に耳を傾ける犬として知られる。

外部リンク.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、蓄音機に関連するカテゴリがあります。

ジョバンノーニ氏が再生に成功した史上初の録音

Disc Vs. Cylinder (BLUES Diary 2003.7-2004.3)

福井県立こども歴史文化館










音楽
西洋音楽史

古代

古代ギリシア

古代西洋

中世西洋

ルネサンス

バロック

古典派

ロマン派

近代音楽

現代音楽

地域別の動向


西洋音楽年表

作曲

作曲家

編曲家

楽式

記譜法

楽譜

歌詞

作詞

音楽理論

リズム


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:52 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef