蒲鉾
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擂潰(らいかい)して出来た「すり身」

成形の実演。「すり身」を木の板や竹の棒などにつけて形をととのえている例。

参考画像。韓国の蒲鉾の成形の実演。本質的には、日本でも韓国でも同じ作業。

蒸しかまぼこ
蒸板蒲鉾
関東地方をはじめ全国にみられる一般的な蒲鉾で調味すり身を板に盛り付け蒸したもの
[15]。練り合わせた身を「手付包丁(附庖丁、つけぼうちょう)」と言うへら状の特殊な包丁を用い、「蒲鉾板」に半円状に盛り付けてゆく。機械で盛り付けたり、型抜きで成形されることもある。
焼板蒲鉾
関西地方の蒲鉾で蒸板蒲鉾の表面にみりんなどを塗り焼き目を付けたもの[15]
昆布巻蒲鉾(巻蒲鉾)
富山県の蒲鉾で板状にしたすり身を昆布とともに巻いた板無しの蒲鉾[15]。断面に鳴門巻きのような模様ができるのが特徴。もともと昆布を巻き込んだ「昆布巻き(こぶまき)」を作るための製法で、昆布の代わりに焼き締めた蒲鉾で巻く「赤巻」「青巻」「白巻」などもある。同県や隣県の石川県では定番の食材で、両県で店舗で供されるうどんそば等には入っている事が多く、他地域からの旅行者からはラーメン同様の鳴門巻きと誤解される事がある[16]
簀巻き蒲鉾
中国・四国地方に多く見られる、すり身を麦わらで巻き付けて蒸して作った板無しの蒲鉾[15]。プラスチックのストローを巻いている製品もある。「つと巻」とも呼ばれる[15]
焼抜かまぼこ
焼き通し蒲鉾
京阪神地方で作られるハモなどのすり身を原料とする板付焼抜蒲鉾の一種
[15]。蒸し蒲鉾とは異なり板面から焼いて火を通しているため板に焼き目があるのが特徴[15]。関東地方では単に「焼き抜き蒲鉾」ともいう[15]
白焼蒲鉾
山口県で作られるエソや小鯛などのすり身を原料とする板付焼抜蒲鉾の一種[15]。「焼き通し蒲鉾」と同様の板付きの焼き抜き蒲鉾であるが、すり身の面をほとんど加熱しない(基本的に板の下から間接的に加熱する)ため表面に焼き目は付かない。焼き上げ後に常温で冷却するため表面に縮緬状のしわが出来ることが特徴である[15]
笹蒲鉾
笹蒲鉾を炭火であぶっているところ伊達家の家紋「竹に雀」宮城県特産の笹の葉の形に成形した焼抜かまぼこである[15]。製法は、笹形の木枠あるいは鉄製枠にすり身を入れておおよそを成型し、贈答品などではその後手で細かな成形をする工程を入れて、竹串に刺して焼いて作られる。明治初期に仙台ヒラメの大漁が続いた際、保存するためすり身にして蒲鉾を作りさらに焼いたが、その時にの葉の形にしたのが始まりとされる[17]。それ以後仙台の魚屋では自家製の笹蒲鉾を売るようになったという[18]。当初は「木の葉かまぼこ」「手のひらかまぼこ」「平かまぼこ」「ベロかまぼこ」などと呼ばれていたが、仙台市一番町に1935年(昭和10年)創業した阿部蒲鉾店において、旧仙台藩伊達家家紋「竹に雀」の笹にちなんで「笹かまぼこ」と呼ぶようになってから、旧仙台藩地域で次第に名称が統一されていった[18]支店経済都市である仙台市の仙台駅で土産品としての地位を確立したため、全国的には「仙台市の特産品」との認識もあるが、名称の由来からも「旧仙台藩地域の特産品」であり(→仙台参照)、特定第3種漁港(全国的重要漁港)を擁する気仙沼市石巻市塩竈市を始め、宮城県高政鐘崎など笹蒲鉾を主力とする水産物加工会社が軒を連ねており、蒲鉾の消費量・生産量共に日本一となっている[17]
風味かまぼこ

練りつぶし魚肉を細断して繊維状にした物。又はこれを棒状等に成形し、加熱してたんぱくを凝固させた物。その形状・香味及び食感がかに肉、ほたて貝柱等に類似した物を言う。
特殊包装かまぼこ

練りつぶし魚肉またはこれに種ものを加えたものをケーシングに充填し、またはフィルムで包装した後、加熱してたんぱくを凝固させた製品を言う。

ケーシング詰かまぼこ - 練りつぶし魚肉をケーシング(肉をつめる袋)に充填し、密封した後、加熱した製品
[13]

リテーナ成形かまぼこ - 練りつぶし魚肉をフィルム包装した後、型枠に入れて加熱した製品[13]

細工かまぼこ細工蒲鉾(鯛蒲鉾)

水引などの形に蒲鉾を整形した物で蒲鉾細工とも言う。富山県などで作られている食紅などで色付けしたすり身を絞り袋を使って成形する絞出しかまぼこ、福岡県などで作られている色ごとに絵柄を重ねる刷出しかまぼこ、神奈川県などで作られている色のすり身を金太郎飴のように重ねて同じ絵柄を切り出す切出しかまぼこがある[15]

結婚式の引出物など冠婚葬祭の引出物として作られている。本格的な製品は、鯛型で実物大程度の大きさがある。また、松竹梅の形にし、縁起物としても作られている。島根県大社地方を中心に古くから作り伝えられてきた細工蒲鉾は、婚礼(披露宴)の引出物として有名である。他に富山県京都府舞鶴市の細工蒲鉾が知られる。中国の影響を受けた飾りなので、長崎県などでは鯛ではなく、をかたどったとされる。富山の細工蒲鉾は多様で、大きい製品では体長60 cmほどの尾頭付きのタイや富士山宝船末広巾着などが描かれた製品もある。
食べ方

切り方や切る厚さを変えることで、食感を変えることができる。また、技巧を凝らした細工物にも使われる。

蒲鉾は加熱済み食品であるため、そのまま食べることができる。また、醤油マヨネーズとの相性が良い。なかでも、おろしわさびを添えて一緒に食べることを板わさという。そば屋でしばしば提供されているが、家庭でも食されている。居酒屋で「酒の肴」として提供されており家庭でも晩酌の「酒の肴」にする人もいる。板わさは味もよいが、わさびには殺菌効果がありその意味でも評価されている。

厚めに切って、真ん中に切れ目を入れて、中に様々な具材を挟めば、オードブルの一品となる。

薄く切って、うどん蕎麦のトッピング、雑煮など汁の実とすることも一般的である。煮物の具材や、玉子丼の具にも用いる。茶碗蒸しに入れることも多い。

変わり種としては、薄くスライスして、ハムの代わりにも使われる。蒲鉾の和風サンドイッチなど。賽の目に切って、サラダの具にしたり、卵焼きの具にしてもよい。

また、生を避けて、焼いたり、炙ったりして食べることを好む人もいる。他にも、炒めたり、素揚げてんぷらフライなど、様々な調理を行うことも可能である。

福井県敦賀市周辺の食堂には、蒲鉾をメインのおかずとした「かまぼこ定食」というメニューがある[19]

紅白の蒲鉾を「紅白は縁起が良い」とか「見栄えがする」としておせちに入れることも多い。ただし、おせちに入れる食品というのは一般に味を濃くしたり酢を加えるなどして「日もち」のする状態にしたもの(保存性が良いもの)が選ばれ、数日に分けて食べられることがしばしばなので、そこに蒲鉾を開封して切ってしまった状態で入れると、例外的にとびぬけて「日もちのしないもの」になってしまうので、他の食品と同じように見なすのではなく、蒲鉾だけは別扱いして、1日目(元日)に食べきることが勧められる。


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