しかしEVAの戦闘指揮官として優秀で、一見無茶とも思える作戦も度々提唱するがそのほとんどを結果的に成功に導く強運の持ち主であるが、作中ではシンジに「ミサトさんのクジは当たったことが無い」と言われている。彼女自身の戦闘力も高く、劇場版第25話でH&K G11アサルトライフルを装備した戦略自衛隊員3人を、45口径弾×12発のH&K USP自動拳銃だけで射殺している。ドライビングテクニックにも優れ、第壱話「使徒、襲来」ではシンジを乗せて走っている最中に上から巨大な落下物が降ってきている中を鮮やかに避けている。また勘の鋭い面もあり、NERVやゼーレの裏の目的についても早くから疑念を抱いていた。
研究を優先し家族を顧みなかった父を嫌っていたが、セカンドインパクトの際に命を救われたため複雑な感情を抱いている。使徒殲滅に対する強い執着も、「(父の呪縛から抜け出すために)父に復讐したいのかもしれない」「使徒に復讐することで(父への思いを)誤魔化していた」とミサトの自白によって語られる。加持に好意を抱いたのも、NERVに入ったのも父を追い求めていたからだという。
交流
碇シンジ
シンジと同居を始めたのは、孤独な彼に同情した行為からであった。公式の場では「シンジ君」と呼ぶが、プライベートでは「シンちゃん」となる。年齢的に姉と母の中間になるが、綾波レイとの関係を冷やかしたり、年上の友達としてくだけた付き合い方もしている。アルミサエル戦でレイが死亡した時は、傷心のシンジと身体的接触を試みるが、結局シンジに拒否された[17]。劇場版第25話でも、死の直前に恋人のような会話を交わす。このようにシンジとの関係は、親・姉・友・恋人と多面的な側面を持っている。シンジを家族のように大切に思っている[18]。
惣流・アスカ・ラングレー
ネルフ移籍の際にパイロットの親交を深めるためミサトの家に住まわせる。アスカ登場初期は良い関係を築いていたように見えたが、ネルフ移籍前に加持に「ミサトのことは好きじゃない」と伝えていた。ミサトと加持の関係が回復した後は関係が一気に悪化。その後、関係は回復しないまま劇場版第25話でミサトは死亡する。
赤木リツコ
大学時代の友人で現在は同じネルフの同僚。ネルフの科学者。価値観の相違などから意見が対立することもしばしばある。
加持リョウジ
ミサトとリツコの大学時代の友人。大学時代は付き合っていたがミサトが加持を死んだ父に重ねていたことに気付いて、一度別れる。その後は意地悪な態度をとりながらも、憎からず思う関係となる。
その他
第弐話ではビール缶のラベルは「YEBISU」であったが、第七話からは「YEBICHU」となっている[注 5]。これは伊藤理佐の漫画作品『おるちゅばんエビちゅ』のパロディであり、ビールの缶にもエビちゅの絵が描いてある。東京恵比寿にあるヱビスビール記念館のヱビスギャラリーの一つに葛城ミサトが紹介されている。
第拾話ではビール缶のラベルが黒潮物産の「BOA」となっている。これは東映動画の劇場用アニメ映画『空飛ぶゆうれい船』に出てくる「ボアジュース」が原点[19]。
テレビアニメ最終話のいわゆる「学園エヴァ」ではシンジたちのクラスの担任教師として登場する。
第弐拾参話でのミサトの机の前のポルシェ928のスケッチ風額入りポスターが、第弐拾四話ではルノーアルピーヌA110の直貼り実写ポスターに変わっている。
第弐拾話では限られた場合にのみ煙草を吸うことが本人から語られており、口紅のついた吸い殻が映されている。
漫画版が望まれています。
ゼルエル戦後に初号機に取り込まれたシンジを救うためサルベージを決行した[20]。戦略自衛隊のNERV侵攻の際、再びふさぎ込んでいたシンジを叱咤激励した上で(劇場版第25話と同様の)別れを告げ、シンジを送り出した後、追跡してきた戦略自衛隊員を手榴弾で道連れにして命を落とした[21]。世界が復元された最終話において、彼女自身の存在は確認されていないために詳細は明らかになっていないが、身に付けていたペンダントをシンジが所有している。
パラレル作品が望まれています。
『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd』(漫画:林ふみの)では、原作とは変わらぬ立場にあるが、加持との進展が見られる。