落とし紙
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2個横向きに並列配置した2連紙巻器は紙切れの不便解消[13]などに配慮した商品で、公共施設などで設置が見られる縦に2巻配する什器は使用済み芯紙を取り除いて新たな1巻を使用する。「トイレットペーパーの向き」も参照
三角折り三角折り、2個配置

巻き始めの先端を三角形に折る事例は、日本では三角折りと俗称する者も見られ、アメリカの消防署で緊急出動受令時に用便中でも迅速な対応を目した「ファイヤーホールド」に由来[* 5]するなど様々語られており、ホテル、劇場、店舗など公共の場所で散見[* 6]される。
自動販売機

日本では、鉄道駅のトイレ入り口などを中心に自動販売機が設置されている場合があるが減少傾向にある[14]
規格

巻き取り型のトイレットペーパーは、通常は便所個室内で専用什器に装着して使用するため規格化が必要であるが、国情によりロール径や幅が若干異なる。また、トイレ、排水設備、管路等の詰まりや堆積物等の問題を回避するために、ほぐれやすさ(分解性)まで規格化されている国・地域もある[6]
JIS

日本では、紙パックなどさまざまな再生パルプを多く用いて、およそ4割が静岡県で製造され、「ティシュペーパー及びトイレットペーパー」として家庭用品品質表示法の適用対象で雑貨工業品品質表示規程[15]に、品質や寸法などは日本産業規格(JIS)[* 7]に定めがある。

市販品は、JIS規格で1ロールの長さが27.5、32.5、55、65、75、100メートル、許容差+3と公定されているが、量販品は60メートル巻きが多い。また、紙の幅は114mmで誤差±2mm、芯の内径は38mmで誤差±1mm、ロール直径は120mm以下と決まっているが、コストダウンやエコのため105mmなどに幅を落としている商品がある。[16]

公共用途の業務用は一巻あたり150から210、最大500メートルと高頻度需要に適応しているが、1巻重量は最大1?2キログラムで軸が鉛直方向の専用大型什器に装着する交換頻度低減を目する製品である。

また、日本では1993年(平成5年)からJISにトイレットペーパーのほぐれやすさ試験(分解性試験)が付加された。
ISOでの規格化の動き

カナダでは、トイレクリーナーなどトイレに流せると表示された紙製品等によって、トイレ、排水設備、管路での詰まりや、堆積物、スクリーンかす、汚泥の処理費が増大した[6]。そのため、2014年1月、カナダは ISO/TC224(上下水道サービス運営規格検討委員会)に対して「トイレに流せる製品」 の規格化を提案した[6]

ドイツは、水洗便所にトイレットペーパー以外を流してはならないとしており、ISOでの規格化に反対している[6]。また、日本では、日本下水道協会が ISO原案のほぐれやすさ試験(分解性試験)の基準が JIS P 4501 より著しく緩くなっている点について問題を指摘している[6]
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 他の辞典類での定義として、『大辞泉』第2版では、うんこ用の紙。
^ 商品になった紙の形態には、平判(ひらばん)と巻取り/巻き取り(まきとり)がある。ロール紙(ロールし)は後者の一種で、巻き取りタイプのトイレットペーパーは、「トイレットペーパー・ロール」というのが最も正確な言い回しといえる。出典はコトバンクの「平判」「巻取り」
^ 辞典類では、通用語としては掲載未確認(2018年時点)。
^ 英語イギリス英語)でもこの語はあるが、「トイレットペーパーの一巻き」を意味する。日本語「トイレットロール」に相当する英語としては "toilet-paper roll" がある。
^ 1870年代にはトイレットペーパーが普及していたアメリカの消防署で、用便中の緊急出動受令時の迅速対応を目して考案された。出典は、伊予消防等事務組合消防本部(公式ウェブサイト、アーカイブ版)。
^ 日本では1900年代半ばに帝国ホテルで「清掃は完了している」旨の従業員同士の伝達手段として用い始め、客室で紙巻器上部の「清掃済み」ラベルと併せ見た利用客らが自宅などで用い、それら居宅の訪問客が帰宅後に模倣して拡散しているとする解釈も見られる[要出典]。
^ 日本産業規格 (JIS P 4501)

出典^ “落とし紙・落し紙”. 『大辞林』第3版. コトバンク. 2018年6月12日閲覧。
^ a b “落(と)し紙”. 『デジタル大辞泉』、『世界大百科事典』. コトバンク. 2018年6月12日閲覧。
^ “塵紙”. 『デジタル大辞泉』、『大辞林』第3版. コトバンク. 2018年6月12日閲覧。
^ a b c d 中島恵(フリージャーナリスト) (2016年4月20日). ⇒“〈地獄は解消されるか? 中国・トイレ大革命のビフォー&アフター〉実写版「ニーハオトイレの現在・過去・未来」”. YOMIURI ONLINE (読売新聞社). ⇒http://sp.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160418-OYT8T50072.html?page_no=4 2018年6月12日閲覧。


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