荒川アンダー_ザ_ブリッジ
[Wikipedia|▼Menu]
しかし、ひょんなことから溺れかけた際、荒川河川敷に住む自称金星人のニノに命を救われる。「命の恩人」という余りに重すぎる借り。その恩返しとしてニノが行に要求したのは「私に恋をさせてくれないか?」ということだった。こうして行はニノの恋人となり、自身も橋の下で生活することになる。荒川の橋下では常識から外れた人々がたくさん住んでいた。行は「リクルート」(通称「リク」)という名前を与えられ、橋下の住人の一人として暮らすことになる。
登場人物

「声」はテレビアニメでの声優を示す。
市ノ宮 行(いちのみや こう) / リクルート
声 - 神谷浩史[4] / 斎藤千和(少年期)大財閥「市ノ宮グループ」の御曹司であり、父親は市ノ宮カンパニー社長である市ノ宮 積。大学生ながらGOES(ゴーズ)を含む多数の会社を設立・経営している若きエリート。22歳。身長172 cm・体重56 kg(264話では50 kg)。乙女座、A型。8月23日生まれ(14巻より)。河に落ちたところをニノに助けられ、彼女に借りを返すため、彼女の要望でニノの恋人となり河川敷に住むこととなった。村長に付けられた名前は「リクルート」(通称「リク」)。その名前が気に入らなかった行に「和名を下さい」と言われた村長が挙げたもう一つの名前候補は「内定取れ太」(それを聞いた行は即、リクルートを選んでいる)。その風体からモヤシ呼ばわりされることもある。幼い頃から英才教育を受けてきたため、学問・運動・芸術のあらゆることに精通している(バイオリンも弾け、かなりの腕前)。また、生まれてからずっとエリートの生活を送ってきたため、変人だらけの河川敷の住人らが引くほどの重度のナルシストでもある。会社を継いだ時の訓練として大学時代から、学費もマンション代も自分で払ってきたとのこと[5]。学生時代から相当モテていたが、借りを作らないように、他人とは最低限の関わりしか持ってこなかったために恋愛に関しては「中学生以下」(高井評)。しかも少女漫画を資料にしており、その感覚はどこかズレている。家訓は「他人に借りを作るべからず」で、その言葉が縫い込まれたネクタイ(家宝。代々市ノ宮家長男に受け継がれてきたもの)を着けている。幼い頃から父親の教え通りに家訓を遵守してきた。そのため他人に作った借りを返さないとストレスで喘息を引き起こしてしまう体質。しかし河川敷での生活を続けていく内に、借りに対する耐性が付き、徐々に喘息を起こさなくなった。河川敷における仕事は教師。授業にはニノ、鉄人兄弟、ステラが主に参加し、理科の実験を行ったり遊園地を企画したりしている。河川敷の二代目村長である。シスターとマリアの訓練による過度のストレスでつむじがハゲたことがある。父親の教えにより、赤ん坊の扱いに慣れていて長けているが、リク自身はその理由についてあまり話したがらず、子どもや赤ん坊は寧ろ嫌っている(曰く、「泣けば許されると思っている」)。眼鏡をかけ髪形を変えただけでリクは積と瓜二つになる。本作品におけるほぼ唯一のツッコミであり常識人ではあるが、逆に彼がボケた場合は河川敷住人のほぼ全員からツッコまれる。
ニノ
声 - 坂本真綾[4]金星人」を自称する謎の電波系美少女。「地球人の『』というものを理解するため」に、リクに「恋をさせてくれないか」と頼み恋人となる。身長159 cm・体重43 kg。金髪のワンレングスが特徴で、名前の由来である「2-3」と書かれたゼッケンを付けた青ジャージを着ている。当初は無表情で淡白な態度と口調が目立ったが、シスター曰く「リクと付き合い始めてから笑顔をよく見せる」ようになる。滅多に怒らない。荒川河川敷の仕事は魚獲り。基本的に彼女が作る料理は魚類が中心であるほか、挨拶の際にもいきなり相手の口に鮮魚を突っ込むなどの行動を見せる(作中でリクに「あなたの食の思考は全て魚類にいきつくんですか」と言われている)。何の装備もなしに1時間以上も潜水可能で、遊泳能力もかなり高く、荒川の激流をものともしない。シスターが作ったクッキーが大好物で目がない。物忘れが激しく、リクに河川敷に住まうように言ったのも「彼の顔を忘れない」ようにするため。あまりに嬉しいと人をバシバシ激しく叩く癖がある。両親からの贈り物と思しき大量のカセットテープを大切に保管している。他者がこのテープに手を出すと威嚇のポーズを取り、怒り出す。リクが好奇心に負けて聞いてしまった際も、怒って(?)電信柱の上から降りてこなかった。普段はダンボールハウスに住み、巨大なビロードのベッドについている引き出しの中で寝る。しかし冬の寒い日などは寝たままリクの家に来ることもある。夢遊病の気があり、河原から橋脚まで謎の大ジャンプをしたりと不可解な行動をとる。さらにシスターの訓練によって眠っている間だけ合気道を使うことができるようになっている。変人ではあるが、怒られたら反省をして二度とそのようなことはしないなど良識もある。作者は彼女をアヴリル・ラヴィーンの若い頃をモデルにして書いた。男性(命令)口調(当初、一人称は場面によって「私」・「俺」を使い分けていたが、後に「私」に統一された。理由はリクのために勉強して、「彼女」にジョブチェンジしようとしたため。アニメでは最初から「私」)でしゃべる。
村長(そんちょう)
声 - 藤原啓治[4]荒川河川敷に住むホームレス達を仕切っている自称620歳の河童。身長176 cm・体重(甲羅含む)85 kg、264話では78 kg(甲羅などを脱ぐと -30 kg)。河川敷に住むには、村長から名前をもらわなければならないという掟があり、見た目の雰囲気などから(主に適当な)名前を付けられる。かなり楽天的で、だらだらした生活を送っている。またかなりの気分屋。協調性などは欠片も見られないが、彼のなにげない言葉にはなぜか人を落ち着かせる力が籠(こ)もっている。自分を河童であると言い張っているが、着ぐるみを着たれっきとした人間。人間だとバレバレな行動を取っているが、リク以外は皆本物の河童だと思っている。河童のスーツはかなり高性能(頭の皿を回すと髪(?)が伸び、甲羅に水中ボンベや夏場の暑さ対策で冷却ファンが内蔵されていることも)だが、素材がポリプロピレンであるため火に弱い。複数所持しており、バリエーションも豊富。P子に好かれているが自分への想いに全く気付いていない。曰く「人間との恋愛なんて考えられない」とのこと。好物はキュウリとP子スペシャル地酒「河川敷」。単行本13巻でリクルートを新村長に任命しており、その後「かぱちゃんハウス」の最深部の村長しか入れない「特別な部屋」でリクルートと話をする。ニノを幼少期の頃から知っており、作中の重要なキーパーソンになりつつある。
星(ほし)
声 - 杉田智和[4]常に星形のマスクを被っている男。橋の下の音楽担当のミュージシャン。24歳。身長179 cm・体重61 kg。牡牛座、B型。定期的にコンサートを河川敷で開いているが、披露する曲は珍妙な内容のものがほとんど。しかし、ギターの腕は確かである。星型マスクの下には満月の形をしたマスクを重ねて被っている。ヘビースモーカーで、特にセブンスターを好んで吸う。好きな女性のタイプは「ワンレンの女性」(以前付き合っていた女性もワンレンだった)と言い張るほどニノのことが好き。そのため、ニノの恋人として現れたリクを目の敵にしている。何かにつけて嫌がらせをしたり対立したりするものの、なんだかんだでリクとは仲良くやっており、悪友の関係になりつつある。また、リクと共にツッコミ役をすることが多くなる。自他共に認めるフェミニストであり、ニノに対しては勿論、P子やアマゾネスなどに対しても、恋愛に関するアドバイスや気遣いを行うことが多い。さらにお洒落にも気を遣っていて、河川敷住人の服装をコーディネートしたこともある。作者曰く「描いてて服装を考えるのが楽しみなキャラ」。村長と違い人外と言い張るつもりはなく、自分がマスクを被った人間であることを普通に認めている。マスクを外して橋の上にあるコンビニへ買い物に行くこともある。マスクの中の顔は赤茶髪の美形。4年前まではサードアルバムがオリコンで1位を取るほどの売れっ子ミュージシャンだったが、あくまで作詞・作曲をするプロデューサーの手腕によるものであり、不満を募らせていた。自身が作ったものの使わせてもらえなかった歌やストレスをぶつけただけの即興の歌をニノの家の前で歌っていたことがきっかけで彼女と出会い、自分の歌に素直に称賛をもらったことで惚れたという(被っているマスクが星形であるのはこの時のニノの言葉に影響されたためと思われる)。しかし、自身が出演した『いいとも』でジョン・レノンに電話をもらい、エルヴィス・プレスリーに電話したなどと言っているため、どこまで本当かは分かっていない。リクルートが新村長になった時に「俳音(はいね)」と改名されかけた。
シスター
声 - 子安武人[4]シスターの格好をした元傭兵の美青年。河川敷の教会で毎週日曜にミサを執り行っている。身につけている十字架は八端十字架。29歳。身長208 cm・体重92 kg。水瓶座、A型、国籍はイギリス。傭兵時代の癖が抜けず、修道服の下は軍服を着ており、大量の銃火器を所有し、第三次世界大戦に備えて教会の地下には核シェルターまで備えている。武器や兵器は勿論、それに類似したものにも過敏に反応することが多く、また命をかけた熱い闘いを見ると最高の笑顔になる。さらにシスターという職業上(?)、幽霊が見えたり嘘を見破るという能力も持っている。孤児院で働いていたこともあり、クッキーやケーキなどのスイーツ作りが得意であったりと家庭的な面もある。村長に恩があるらしく、彼に対してだけは敬語を使う。マリアとは昔戦場で出会った。頭髪を波平カットにされ、その鮮やかな手際に一目惚れし3年間連れ添い結婚まで考えていたが、某国のスパイだった彼女に敗戦の決め手となるような機密情報を漏らしてしまったという過去がある。彼がポーカーフェイスを保っているのは、波平カットを自分の仲間達から爆笑されたため。失われた戦場のスリルを補うために不発弾を抱いて寝ている。今でもマリアのことが好きだが、彼女からは下僕のように酷い扱いをされている。罵倒による精神的ダメージが限界を超えると、右頬にある傷から血が吹き出る。時折からかうこともあるが、そのたびにキレのある罵倒を浴びせられ、結局大ダメージを負っている。
シロ / 白井 通(しらい とおる)
声 - 大塚芳忠[4]常に白線を引いて、その上を移動する変なおじさん。後者は本名。43歳。身長176 cm・体重65 kg。蟹座、O型。もともと一流企業の営業マンだったが、うっかり出張先で「白線から落ちたら、妻が白色コーニッシュになってしまう」というルールで白線渡りゲームを始めてしまった。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:152 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef