草津温泉スキー場
[Wikipedia|▼Menu]

2005年(平成17年) - 草津の北、旧六合村熊倉地区に「奥草津スキー場」を建設する構想が1973年ごろからあり、旧六合村が第三セクターを設立して現地調査などを進めてきたが、スキー人口減やバブル崩壊などで実現可能性がなくなったとして白紙となった[18]

2010年(平成22年) - 草津町は既存保育園の耐震補強費用等を検討した結果、既存保育園を廃止し、2003年度をピークに売り上げが減少・近年は赤字が続いていたベルツ温泉センターを閉館してその建物を代替の保育園として転用することになった[19][20]。併設の駐車場は引き続きスキー客用の天狗山第3駐車場として利用。

2013年(平成25年) - 2013-2014シーズンから、山頂部の逢の峰ロマンスリフト・逢の峰ゲレンデが廃止された。

2014年(平成26年) - ケンタッキーフライドチキン草津国際スキー場店が2013-2014シーズンいっぱいで閉店した。

2018年(平成30年)- 1月23日、本白根山の鏡池付近で噴火があり、スキー客やスキー場内で訓練中だった自衛隊員らが噴石により被害を受け、うち自衛隊員1人が死亡した[21]。4月1日から、これまでの「草津国際スキー場」から「草津温泉スキー場」に名称を変更した。2018-2019シーズンから、白根火山ロープウェイと山頂付近の本白根ゲレンデ・山頂部からの沢コース(清水沢コース・振子沢コース)が廃止となった。国道292号冬季通行止め区間を伸ばし、そこを滑る「R292コース」を新設した。

2019年(平成31年/令和元年)- 4月から天狗山ファミリーゲレンデにジップライン「BanZip TENGU(バンジップ テング)」がオープンした。

2018年本白根山噴火の影響について

草津白根山にある湯釜に対しては、活発な活動が見られるため気象庁による監視体制が敷かれている。しかし、専門家の予測に反して、2018年1月23日午前10時2分頃に、本白根山にある鏡池付近から、目立った前兆もなく約3000年振りとなる噴火が突如として発生した。後に山頂部ゲレンデ脇わずか数百メートル程度の場所が水蒸気爆発により噴火したと判明している。ゲレンデやロープウェイのゴンドラは、平均20センチの大きさの噴石による砲撃を受けているような状況に置かれ、スキー客や、スキー場において訓練中であった陸上自衛隊第12ヘリコプター隊の自衛隊員らが被害を被った(当初雪崩による被害という情報だったがのちに噴石による被害と訂正された)。多数の噴石が飛来して来る中、大勢の人間が頑丈な建物に避難するために逃げ惑っていた。結果として1名(自衛隊員)が死亡・11名がけがをした[21]。今回の噴火口は複数で、本白根第2ロマンスリフトのすぐ脇でも噴火した模様である[22]

これに伴い、翌1月24日より、天狗山ゲレンデと御成山ゲレンデのみで営業を再開[23]。1月27日からは青葉山ゲレンデでも営業を再開した[24]

ロープウェイは噴石の直撃により山頂駅の屋根に穴が開いたほか、ゴンドラの窓ガラスが割れるなどの被害を受け、噴火後から運休。施設の一部が立入禁止区域に含まれた。火口のうち一つはロープウェイから100メートル程度の至近距離にあるため、草津町の黒岩信忠町長は「警戒区域から外すことは難しい。どこかで重い決断をすることになる」と廃止も視野に検討する考えを示した[25][26][27]。そして同年2月9日、再開することなく廃止とする旨が発表された[28]。山頂駅には各種観測機器が設置されているため、廃止後も存置される予定となっている。
2017-2018シーズンまでのスキー場概要

噴火の影響によるロープウェイ・ゲレンデ廃止により2018-2019シーズンからスキー場のスペックが大きく変化したため、それまでの概要を以下に記載する。最高地点=2,171最低地点=1,245標高差=926コース数=9コース面積=88最長滑走距離=8,000最大傾斜=33索道数=11旧公式ホームページURL= ⇒http://www.kusatsu-kokusai.com/

関東のスキー場では最も標高差があった。2008年頃までは山頂部は5月上旬まで営業を行なっていたが、以後は4月上旬から中旬頃までの営業となっていた。ゲレンデは山麓の天狗山ゲレンデ・御成山ゲレンデ、中腹の青葉山ゲレンデ、山頂付近の本白根ゲレンデ、そして山頂部から中腹までを滑る沢コース(清水沢コース・振子沢コース)、中腹から山麓部までを滑るしゃくなげコースから構成されていた。縦長の構成のため滑走距離も最長8000mと長かった。今もなお活発な活火山である草津白根山付近に位置(リフトやコースは本白根山と逢の峰に設置されていた)するためリフトやコースにほど近いところから火山ガスが吹き出している箇所があった。特に清水沢コースや振子沢コースは火山ガスの濃度が高くなるとコースが閉鎖されることもあった。ロープウェイは多くのスキー場のようにスキー場最下部からではなく、中腹部から山頂部を結んでいた。このため中腹部にロープウェイ山麓駅があった。ロープウェイは強風の影響を受けやすく運休になる日も多かった[29]。山頂部へのアクセス手段はロープウェイしかないため、運休の場合スキー場としての魅力が半減・下部ゲレンデが混雑してしまっていた。

本白根ゲレンデ下部

山頂付近から横手山、湯釜方面の眺め

アクセス

鉄道
吾妻線長野原草津口駅からJRバス関東志賀草津高原線で約30分。草津温泉駅(草津温泉バスターミナル)下車(バスターミナルからスキー場までは下記参照)。

自動車
関越自動車道渋川伊香保ICより国道353号国道145号国道292号約60km。2011年に国道145号八ッ場バイパスが開通し以前より快適になっている。国道292号線は草津温泉に近づくと音響道路になっていて、タイヤの摩擦音による「正調草津節」が奏でられる。草津温泉バスターミナルからスキー場までは車で5分ほどである。無料のシャトルバスも運行されている。志賀高原スキー場渋峠・万座温泉スキー場とは地理的にとても近いが、国道292号志賀草津道路は冬期閉鎖となるため、ハイシーズンには車で簡単に行き来することはできない。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 以前は御成山と漢字表記されていた。
^ 2018-2019シーズン改名。以前は殺生クワッドリフトだった。

出典^ 草津町観光施設事業経営戦略(平成30年4月)
^ 草津町千客万来事業の設置等に関する条例
^ 草津町千客万来事業に地方公営企業法を適用する日を定める条例
^ “「草津温泉スキー場」に名称変更”. 読売新聞. (2018年2月16日). https://web.archive.org/web/20180216044042/http://www.yomiuri.co.jp/local/gunma/news/20180216-OYTNT50082.html 2018年2月23日閲覧。 
^ a b c d e f 草津温泉について 国土交通省 2023年5月20日閲覧
^草津温泉観光協会 1940年代の出来事
^ “雪をまつスキー・リフト 草津林間コースの新施設完成”. 上毛新聞 (上毛新聞社): p. 2. (1948年12月28日) 
^ “スキー郷ぐんま 100年の歩み 3”. 上毛新聞 (上毛新聞社): p. 3. (2011年1月20日) 
^ “第23回 日本初のスキーリフト|鹿島の軌跡|鹿島建設株式会社”. www.kajima.co.jp. 2020年3月21日閲覧。
^ 田所作太郎「火山性硫化水素の毒性をめぐって」『化学と生物』第11巻第11号、日本農芸化学会、1973年、735-742頁、doi:10.1271/kagakutoseibutsu1962.11.735、.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISSN 0453-073X、NAID 130003632197、2021年8月20日閲覧。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:34 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef