草津白根山にある湯釜に対しては、活発な活動が見られるため気象庁による監視体制が敷かれている。しかし、専門家の予測に反して、2018年1月23日午前10時2分頃に、本白根山にある鏡池付近から、目立った前兆もなく約3000年振りとなる噴火が突如として発生した。後に山頂部ゲレンデ脇わずか数百メートル程度の場所が水蒸気爆発により噴火したと判明している。ゲレンデやロープウェイのゴンドラは、平均20センチの大きさの噴石による砲撃を受けているような状況に置かれ、スキー客や、スキー場において訓練中であった陸上自衛隊第12ヘリコプター隊の自衛隊員らが被害を被った(当初雪崩による被害という情報だったがのちに噴石による被害と訂正された)。多数の噴石が飛来して来る中、大勢の人間が頑丈な建物に避難するために逃げ惑っていた。結果として1名(自衛隊員)が死亡・11名がけがをした[21]。今回の噴火口は複数で、本白根第2ロマンスリフトのすぐ脇でも噴火した模様である[22]。
これに伴い、翌1月24日より、天狗山ゲレンデと御成山ゲレンデのみで営業を再開[23]。1月27日からは青葉山ゲレンデでも営業を再開した[24]。
ロープウェイは噴石の直撃により山頂駅の屋根に穴が開いたほか、ゴンドラの窓ガラスが割れるなどの被害を受け、噴火後から運休。施設の一部が立入禁止区域に含まれた。火口のうち一つはロープウェイから100メートル程度の至近距離にあるため、草津町の黒岩信忠町長は「警戒区域から外すことは難しい。どこかで重い決断をすることになる」と廃止も視野に検討する考えを示した[25][26][27]。そして同年2月9日、再開することなく廃止とする旨が発表された[28]。山頂駅には各種観測機器が設置されているため、廃止後も存置される予定となっている。 噴火の影響によるロープウェイ・ゲレンデ廃止により2018-2019シーズンからスキー場のスペックが大きく変化したため、それまでの概要を以下に記載する。最高地点=2,171最低地点=1,245標高差=926コース数=9コース面積=88最長滑走距離=8,000最大傾斜=33索道数=11旧公式ホームページURL= ⇒http://www.kusatsu-kokusai.com/ 関東のスキー場では最も標高差があった。2008年頃までは山頂部は5月上旬まで営業を行なっていたが、以後は4月上旬から中旬頃までの営業となっていた。ゲレンデは山麓の天狗山ゲレンデ・御成山ゲレンデ、中腹の青葉山ゲレンデ、山頂付近の本白根ゲレンデ、そして山頂部から中腹までを滑る沢コース(清水沢コース・振子沢コース)、中腹から山麓部までを滑るしゃくなげコースから構成されていた。縦長の構成のため滑走距離も最長8000mと長かった。今もなお活発な活火山である草津白根山付近に位置(リフトやコースは本白根山と逢の峰に設置されていた)するためリフトやコースにほど近いところから火山ガスが吹き出している箇所があった。特に清水沢コースや振子沢コースは火山ガスの濃度が高くなるとコースが閉鎖されることもあった。ロープウェイは多くのスキー場のようにスキー場最下部からではなく、中腹部から山頂部を結んでいた。このため中腹部にロープウェイ山麓駅があった。ロープウェイは強風の影響を受けやすく運休になる日も多かった[29]。山頂部へのアクセス手段はロープウェイしかないため、運休の場合スキー場としての魅力が半減・下部ゲレンデが混雑してしまっていた。
2017-2018シーズンまでのスキー場概要
本白根ゲレンデ下部
山頂付近から横手山、湯釜方面の眺め
アクセス
鉄道
吾妻線長野原草津口駅からJRバス関東志賀草津高原線で約30分。草津温泉駅(草津温泉バスターミナル)下車(バスターミナルからスキー場までは下記参照)。
自動車
関越自動車道渋川伊香保ICより国道353号・国道145号・国道292号約60km。2011年に国道145号八ッ場バイパスが開通し以前より快適になっている。国道292号線は草津温泉に近づくと音響道路になっていて、タイヤの摩擦音による「正調草津節
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 以前は御成山と漢字表記されていた。
^ 2018-2019シーズン改名。以前は殺生クワッドリフトだった。
出典^ 草津町観光施設事業経営戦略(平成30年4月)