英称
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しかしまったく言語圏の違う南部のドラヴィダ諸語圏からの反発が非常に強く、1965年に憲法における英語併用期限が切れると同時に激しい反対運動が巻き起こり、2週間後には事実上公用語2言語制の継続が決定した[51]。一方で、ヒンディー語話者を中心に英語公用語化への反発も存在する[52]
日本の英語事情「日本における英語」も参照

日本では、学校教育の場合、文部科学省が定める学習指導要領により、義務教育である中学校3年間と小学校5・6年生で英語が必修教科となっているが、「受験英語」という言葉があるように読解力が特に重視されていて、会話(英会話)があまり教えられていないため、受験(入学試験)が終わると英語に接する機会が少なく、非英語圏の先進国アジア域内諸国と比べても通用度は低い(全く話せず、聞き取れず、という人がほとんど)。

江戸時代末期にアメリカイギリスからの使節と交渉する必要が生じ、日本での英語の歴史が始まった。ジョン万次郎が著した日本最初の英会話教本には、(日本語とは語順の違う)英文の意味を取りやすいよう、漢文のような返り点が打たれていた。英国外交官ミットフォードは1866年から4年間日本に滞在し貝原好古の『諺艸』など和書の一部を英訳して本国で紹介しており、初めて英訳された日本の文書はこれであろうと述べている[53][注釈 1]

島村盛助など英文学者らが和英辞書を編纂したが、英語は第二次世界大戦中は、敵性語として排斥されていた時期もあった。今日、日本における英語は依然第一外国語であり、科学技術や諸制度の吸収のための手段や通商の道具(商業英語)という位置付けである。

高校受験大学受験各種学校の必修・選択単位取得においては、英語を読解する能力が重視され、英文和訳を中心とした授業(いわゆる受験英語の学習)が行われている。日本語での出版活動が盛んで、多くの英語の書籍が日本語へ翻訳されることから、日常生活で英語の読解に迫られることはあまりないが、職種によっては英文文献の読解が必要となることは少なくない。そのため、専門分野の英文の理解はできるが、日常会話の経験はなく、英会話に苦手意識を持っている日本人は多い。

日本では、非都市部を中心に英語会話能力を特殊技能と見なす傾向が認められる。日本では大学の講義を英語ではなく日本語で受けることができること、すなわち日本の高等教育は母語だけで十分に享受できるということ、英語を母語とする人が1%未満であり日本語だけで日常生活に支障をきたさないことなど複合的な要素によって、日本国内では特定の業界や職種を除き、英会話の必要性が乏しいためである。一方、東京・大阪・神戸・名古屋・福岡などの都市圏では英語話者のコミュニティが形成されている他、英語放送局も存在する。日本の案内標識は英文併記が多い。
英語に関する資格試験詳細は「英語検定」を参照

実用英語技能検定

国際コミュニケーション英語能力テスト

TOEFL

IELTS

ケンブリッジ英語検定試験

英語に関する辞典

英英辞典 - オックスフォード英語辞典

英和辞典

和英辞典

脚注[脚注の使い方]
注釈^ ミットフォード貝原好古『諺艸』の他、佐倉惣五郎を描いた悲劇『東山桜荘子』なども英訳した。

出典^ “English”. エスノローグ26版 (2023年). 2023年11月29日閲覧。
^ Hammarstrom, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). ⇒“英語”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History. ⇒http://glottolog.org/resource/languoid/id/stan1293 
^ 例えば、青木輔清 編『英吉利語学便覧 初編』(明治5年刊)など。
^ kotobank「米語」(kotobank)
^ 「英語の歴史」p97-100 寺沢盾 中公新書 2008年10月25日発行
^ 「言語世界地図」p197-199 町田健 新潮新書 2008年5月20日発行
^ 「英語の歴史」p137 寺沢盾 中公新書 2008年10月25日発行
^ 「世界の英語ができるまで」p239-241 唐澤一友 亜紀書房 2016年4月5日第1版第1刷発行
^ 「世界の英語ができるまで」p247-249 唐澤一友 亜紀書房 2016年4月5日第1版第1刷発行
^ 「英語の歴史」p146 寺沢盾 中公新書 2008年10月25日発行


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