芦ノ湖
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江戸時代、駿河国駿東郡深良村(現・裾野市)の名主・大庭源之丞は灌漑用に芦ノ湖から箱根山の外輪山湖尻峠下)を貫通するトンネルを掘ることを考えた。芦ノ湖の水利権を持つ箱根権現社の許可を得て、江戸商人・友野与右衛門の資金協力を受けて、1670年寛文10年)に用水路を完成させた。この用水は「深良用水」と呼ばれ、現在は狩野川水系黄瀬川支流の深良川となっている。また、日本を代表する用水のひとつとして、農林水産省疏水百選に選定されている。

江戸時代は箱根も深良も小田原藩の領地であったので問題はなかったが、両地は廃藩置県後の整理統合を経て神奈川県(足柄県)と静岡県に分割され、湖尻峠が県境となった。そのため両県で水利権をめぐる争いが起きたが、近くは大正時代に裁判により静岡県に水利権があるとされた。[5]

1911年、後に西武傘下になる芦ノ湖遊覧船の運航が始まった。詳細は「芦ノ湖遊覧船」を参照

1925年、赤星鉄馬によってブラックバスが日本で初めて放流された。

1950年、箱根観光船(現:箱根海賊船)の運航が始まった。詳細は「箱根海賊船」を参照

2019年10月、令和元年東日本台風(台風19号)により芦ノ湖が氾濫し、港や観光施設が浸水被害を受けた[6]
生物相
魚貝類

ニジマスブラウントラウトヒメマスオオクチバスコイフナウグイオイカワワカサギヤマメイワナヌマチチブサワガニカワニナ類
郷土料理

ワカサギ[7]、ニジマス[8]の天ぷらが特産品郷土料理として知られている。オオクチバス[8](通称:ブラックバス)の天丼も提供されている。
ギャラリー

元箱根港付近湖畔路から

大観山から富士山と芦ノ湖

南部から

北部から

桃源台港から

芦ノ湖遊覧船(手前)、箱根海賊船(奥)

ブラックバスの天ぷら(矢印)を使った芦ノ湖丼

脚注[脚注の使い方]
注釈^ 横浜地方気象台が発表する48時間の予想雨量から芦ノ湖の水位が氾濫注意水位に達することが予測されるときは、その時点で事前放流を始める。

出典^ 国土地理院 (2015年3月6日). “平成26年全国都道府県市区町村別面積調 湖沼面積” (PDF). 2015年3月22日閲覧。
^ 登山ルート・山旅スポット. “芦ノ湖西岸歩道 絶景・ランチポイントが魅力”. 山旅旅. 2020年10月20日閲覧。
^ 「箱根神社大系」(『かながわの歴史文献55?神奈川県関係基本史料解説目録?』、神奈川県立図書館、平成20年3月)
^ 九頭龍神社について 箱根神社公式ホームページ
^ 箱根用水の開さくと利水の展開:第3章 明治以後の水利秩序
^ 日本放送協会 (2019年10月13日). “箱根の芦ノ湖が氾濫 浸水被害も”. NHKニュース. 2019年10月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月13日閲覧。
^ 芦ノ湖のわかさぎ 芦之湖漁業協同組合
^ a b 芦ノ湖の魚紹介 芦之湖漁業協同組合

関連項目ウィキメディア・コモンズには、芦ノ湖に関連するカテゴリがあります。

早川 (神奈川県)

箱根温泉

深良用水

湖尻峠

元箱根

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外部リンク

芦ノ湖
- 箱根ジオパーク

芦ノ湖に関連する地理データ - オープンストリートマップ

芦ノ湖なび - 芦ノ湖温泉旅館ホテル組合 公式サイト

『芦ノ湖』 - コトバンク










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