興行収入
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逆に、最初の金土日の成績が良ければ、ヒットしてロングランとなる場合もある[10]。大作映画が公開日を木曜日や金曜日にするのは、公開日を含む最初の週末の興行成績を大きく見せたいため[11]。シニア向けの映画の場合は、〔シニアは平日に鑑賞することが可能なので〕平日が重要となっている[12]

多くの映画で客足は、毎週平均7割の「落ち率」で推移する[13]。例えば、初週の金土日が興行収入1億円だった場合、2週目は7000万円、3週目は4900万円と下降して推移する[13]。そのため、初週の金土日の興行成績が分かると、おおよその総興行収入が予測できる[13]。しかし、「落ち率」は作品の評判によって上下する[13]。評判が良ければ前週の興行成績を上回ることもある[14]
北米

北米(アメリカカナダ)では週末興行成績ランキングと合わせて興行収入も発表される[9]。該当週の週末興行収入だけでなく、〔上映中のほぼ全ての映画の〕総興行収入も把握できる[9]



配給収入

配給収入(はいきゅうしゅうにゅう)とは、興行収入から映画館(興行側)の取り分を差し引いた映画配給会社の取り分のこと[1]。配収と略される[15][16]

映画館を所有する興行会社は、配給会社から貸与された映画の利用料金(映画料)を興行収入に対するパーセンテージで支払う[17]。このパーセンテージを歩率という。また、映画料を配給会社の立場から見た場合、配給収入とも言う[17]。歩率は映画上映前に契約で取決められ、固定ではなく上映週数に応じたスライド式になっていることが多く、新作のロードショー作品の場合は上映開始から2週間は70%、次の3週間は60%、その後は50%と徐々に興行会社(映画館)の取り分が多くなるようになっているケースがほとんどである[17]。歩率は映画ごとに異なる[18]

日本では、1999年まで映画の興行成績を興行収入ではなく配給収入で発表していた[1]。各映画の興行会社(映画館)と配給会社間の契約ごとに違うが[19][20]、興行収入のおよそ50%が配給収入となる[20][2]

興行収入に対する配給収入の割合邦画/洋画映画名興行収入[21]配給収入配給収入
の割合[22]
邦画もののけ姫[23]201.8億円117.6億円58.3%
南極物語[24]110.0億円59.0億円53.6%
踊る大捜査線 THE MOVIE[25]101.0億円53.0億円52.5%
子猫物語[26]98.0億円54.0億円55.1%
洋画タイタニック[27]262.0億円160.0億円61.1%
E.T.[24]135.0億円96.2億円71.3%
ジュラシック・パーク[28]128.5億円83.0億円64.6%


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