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自我同一性がうまく達成されないと、「自分が何者なのか、何をしたいのかわからない」という同一性拡散の危機に陥る。同一性拡散の表れとして、エリクソンは、対人的かかわりの失調(対人不安)、否定的同一性の選択(非行)、選択の回避と麻痺(アパシー)などをあげている。またこの時期は精神病や神経症が発症する頃として知られており、同一性拡散の結果として、これらの病理が表面に出てくる事もある。
自我同一性は青年期だけの問題ではなく、中年期や老年期において何度も繰り返して再構築されるものなので、上手く行けばアイデンティティは構築されたまま人は過ごす事が出来るが、上手く行かない人は人生において何度もこの同一性拡散を経験して、二次的に精神病理にまで落ち込んだり、人生の停滞を経験する事となる。 一般的なレベルでは、自己心理学は、個人的自己がどのように社会環境に関係していくかという課題を探求する。これらの理論が"心理的"社会心理学の伝統に置かれている限り、精神的事象や状態に関してグループ内の個人の行動を説明することに焦点を当てられる。しかし、いくつかの"心理学的"社会心理学の理論においては、個々の認知レベルと集団行動の両方のレベルでアイデンティティの問題に対処しようと試みている。 社会心理学におけるイシューのひとつにアイデンティティ形成戦略(identity formation strategies)があり、これは人がどうやって社会に適応していくかということである。(Cote & Levine 2002, pp. 3?5)らは、個人が振る舞いの作法をどうやって取得するかについての分類を作成した。 心理的症状パーソナリティ症状社会的症状
社会心理学において
集合的アイデンティティが望まれています。
アイデンティ形成戦略
Refuser
拒否する者成人としての役割スキーマの取入れを阻害する認知を形成する子供っぽい行動に固守する他人への広範囲な依存性を示し、成人コミュニティとのかかわりに有意義さを感じない
Drifter
放浪者Refuserよりもさらに多くの心理社会的資源を投じる(例えば理性やカリスマ)など心理社会的資源の適用に無関心である成人コミュニティとのかかわりに有意義さを感じず、コミットメントを行わない
Searcher
探索者高度な個人的・社会的期待があるため、不満感を抱いているコミュニティ内の不完全さを軽視するロールプレイによっていくらかの社会的相互作用を取るが、最終的にこの関係は破棄される
Guardian
守護者明確な個人的価値観や態度を持つが、一方で変化を深く恐れている個人的なアイデンティティの感覚は、社会的アイデンティティ感覚により大部分が摩耗している極めて厳格な社会的アイデンティティ感覚と、成人コミュニティへの強い識別をもつ
Resolver
解決者意識的に自己成長を望む個人的スキル・能力を受け入れており、それを積極的に活用している自己成長の機会を提供するコミュニティに敏感である
脚注^ “ ⇒Dictionary: identity”. Merriam-Webster. 2015年12月16日閲覧。
参考文献
E.H.エリクソン『自我同一性―アイデンティティとライフサイクル』誠信書房、1973年。ASIN B000JA1REY
E.H.エリクソン『アイデンティティ 改訂―青年と危機』金沢文庫、1982年。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 487339015X。
E.H.エリクソン『老年期―生き生きしたかかわりあい』みすず書房、1997年。ISBN 4622049023。