脚本
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必要ならばカット・バックやモンタージュなどを挿入し、シークエンスをさらに細かく作り込む。「起」の「起」の中での起承転結では、主要人物または主人公が暴力的ならばアクションで始めるのか、逆に優しい人物に見せるのか。誰に対してその行動を取らせるか。クセや特徴、眼鏡は掛けているか、昼か夜か、雨は降っているか、降った後かなど、決定していく。「起」の「承」の中での起承転結では、もうストーリーは始まっているのか、これから巻き込まれていくのか、主人公に相棒がいるならここで出すか、二人の相性はよいのかなどを作り、「起」の「転」の中での起承転結では、敵対する相手が出ているなら、それにどう対処するか、主人公と相棒は相対する性格ならば、ここでその性格を明確にする。「起」の「結」の中での起承転結では、主人公、または相棒の立てた方法にどちらかが引っ張られていく、または別な登場人物が助けを求めにくるならそれを決定し、「承」の「起」の中の起承転結につなげていく。ここまでで、「大バコの起承転結」からさらに「中バコの起承転結」、そして「小バコの起承転結」まで具体化し、必要ならば「小バコの起承転結の中の起承転結」まで具体化する。各々の人物像が浮かび上がる、または確定しているはずなので、言うべき台詞も決まることが多い。また、あえて台詞を作り込むことで人物を強調させる。なお、作家または作品によっては、上記のように順序を踏まえて書く。他に、大バコから小バコに移る。または小バコを書いてから、大バコに直して整理するなどの方法をとる。
脚本料金の目安・基本相場

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テレビドラマ
基本相場は放映時間1分=1万、2時間ドラマを例にすると実質放映時間100分×1万円=100万円。ただし、拘束時間は1本につき1 - 3か月、その間何回も修正がある。中堅からベテランの場合、1時間ドラマ:80万 - 100万円、2時間ドラマ:120 - 200万円契約によるが、再放送されると脚本料の半額が入る(最初の脚本料に再放送1回分が含まれている契約の場合、2回目の再放送から)。プロット:1本=1 - 10万円。
映画脚本
新人なら1本5 - 50万円。新人以外は1分=1万円。ベテランになれば、300万円以上。大作では1000万円もある(ただし拘束期間も長い)。
二次使用料(DVD等)
著作者印税:1.75%。例)DVD(3980円)×1000本×0.0175=69650円の二次使用料。これらの収入が定期的に入るわけではない(2007年7月現在)。
映像作品のシナリオで用いる略語

以下は、時間経過を表すための撮影技術。

F・I=フェードイン(徐々に現れる)

F・O=フェードアウト(徐々に消える)

C・I=カットイン(突然現れる)

C・O=カットアウト(突然消える)

O・L=オーバーラップ(二つのカットが重なり合って次のシーンに変わる)

W・O=ワイプ・アウト(車のワイパーを振るようにシーンが変わる、若しくは消える)

映像作品のシナリオの描写手法

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フラッシュ(非常に短い回想、若しくはイメージ)

シャドウ(実態を見せずに状況を表現する)

モンタージュ(異なるカットやシーンの積み重ねで状況を説明する)

スライド・ショウ(一連のシークエンスをカットで積み重ねる)

脚本・脚色と著作権

多くの国の著作権法では翻案権同一性保持権が保護されるため、脚色ものの原作など、著作権が保護された作品は原著作者の意向がなければ脚色できない。こうした場合には翻案の許諾契約や、改変の同意、同一性保持権の不行使特約が結ばれる[5][6][7]。ただし同一性保持権は人格権の一部とも、放棄できないともされるため、不行使特約の法的な有効性には諸説ある[8]。また改変の同意も具体的な内容を伴わない場合は、必ずしも有効とはされていない[7]

脚本そのものにも著作権が生じる。映画を例とするならば、その脚本との関係は、脚本が原著作物、映画が二次的著作物という関係になる[6]。こうした関係においても、演出・製作面でのクリエイティブコントロール(英語版)の下で内容が改変されることがあり、上述と同様の権利問題をはらむ。
脚本と学校教育(とくに義務教育)

国語の教材として、教科書に脚本が載ることも少なくない。狂言附子』の現代語訳や木下順二の『夕鶴』・ シェイクスピアの『リア王(の抜粋)』などがそうだが、これらは舞台脚本としてあつかわれるよりも、戯曲として文学扱いされているともいえる。

映像劇のシナリオが国語教科書に採用されるのは、倉本聡の『北の国から』が光村図書の中学教科書に載った1990年代を待たなければならない。しかし、上記のような専門用語があり、戯曲のように単独発表されるケースもほとんど無いため、戯曲ほどに普及はしていない。

また、小学校の学習発表会などで演劇を発表する際にも脚本が使用される。
漫画原作
漫画原作
漫画作品の原作の中には脚本形式のものもある。漫画原作者が置かれる場合、基本的には編集者や作画担当と打ち合わせをして書いてゆく。つまりこの場合、編集者漫画原作者作画者の三人で作業は進められる。ただし原作と作画を分業制で行うか、漫画家がひとりで原作執筆と作画の両方をするか、についてはさまざまスタイルがある。グルメ法律技術などの専門性の高い作品は、漫画原作者が別途立てられることも多い。小説を原案とする漫画も、通常、いきなり小説から直接に漫画が描かれるのではなく、一旦 漫画原作(脚本)が書かれ、それをもとに作画される。


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