能登麻美子
[Wikipedia|▼Menu]
あとは普通に友人と遊んだり、ひとりで空想していたりしていた[17]。高校の選択は単純明快で「今の学力で行けるところはどこだろう?」といった感じだった[17]

中学校時代は演劇部で活動していたが、上下関係の厳しさを痛感させられ、演劇熱も一時消えてしまった[14]。進学していた頃は楽しんで活動していたが、1年が経つ頃からほとんど活動のない部活になってしまった[14]。その時は能登と同学年の部員は5、6人はいたという[14]。一応3年間は在籍していたが、先輩が恐かったという印象が強かったことからか演劇部で何かをしたというような実感がなく、発表会もあったと語るが記憶になかった[14]。学園祭の時に、クラスの出し物とは別に、学年単位の出し物で芝居をしていたが、とても楽しく、印象に残っていた[14]

授業では好きな学科などは興味がある分野と興味のない分野がはっきりと分かれていた[14]。好きだったのは国語、社会、図画工作、美術などの文科系、逆に数学、理科は嫌いで英語は未知という[14]

私立の女子高に通い、中学が共学であったことから、全員女性という環境に興味があり友人からは「女子高にするの!?」という反応があったが、能登は逆に抵抗はなかったという[17]高校では元々花が好きで中学時代から習っており、仲が良かった友人から誘われ華道部にも入っていた[17]。高校時代は演劇をしたいという気持ちはなく、ごっこ遊びは完全に終わっており、高校で進路を決めた時には、「私は看護士になってホスピスで働くか、小児科に行きたい」と考えていた[17]。通っていた高校は上に付属の短期大学の保育科があったため、「保育士さんでもいいな」と思った[17]。保育士になりたいと思ったきっかけは、高校の1回だけ保育士の手伝いができる授業がとても楽しかった[17]。その授業の後も学校の教師に頼み込み、毎週金曜日の放課後だけ手伝いさせてもらえるようにお願いした程楽しかったという[17]。高校1年生の終わりには、看護士、保育士、福祉関係のいずれかの仕事をしたいと将来が明確になっていき、一番の希望は「命と向き合いたい」と思い、ホスピスで働くことを希望していた[17]。能登曰く、保育士にも共通することだが、子供も生命エネルギーの塊で「大切なものに触れたかったのだ」と語る[17]。人と接すること、自分との折り合いなどがうまくいかなかったが、保育園の手伝い、そこで子供たちと接する行為は、2009年時点もそうだが、年寄りと子供には受けが良かったという[17][18]。基本的には人がとても好きであるが、人付き合いが苦手で逆に同世代の友人がなかなかできなかった[18]。皆が「面白い」、「楽しい」など思っていることに、興味を持てなく色々なことが混乱しており「いや?、どうするべ?」と結構きつかった[18]。流行には全く乗らず話を合わせる程度には知っていたが、心が動くことではなかった[18]。その時に、「本当のこと」を言うことがとても頭をもたげていたと語る[18]

高校2年生からは選択科目で数学を取り、乗り越えなければならない課題として勉強していた[17]。中学校・高校時代は迷走しており自分で自分に折り合いが付かず自分以外の他者との折り合いもぎこちなかった[17]。自分の居場所のようなものを探しており児童劇団にいた頃は多少開放できたりしていたのかもしれないが、それ以降は、演技が自分から離れてしまっており、その時点での職業選択ということには結び付かなかったという[17]。高校生の頃、読める読めないにかかわらずに興味あったのは、遠藤周作大江健三郎太宰治などの純文字で、大江の作品は途中で挫折したが興味はあった[18]。他にライトノベルコバルト文庫なども読んでいたが、読むのが早い方ではないため、数は読めていなかった[18]漫画も好きで、歳とともに漫画は読まなくなってきたが、小、中、高と、読んでいた[18]。アニメはあまり見ておらず、映画は好きだったが、テレビで見ていた感じだった[18]。看護学校を受験することを決めて、エスカレーターでもいける付属短期大学の保育科を決める[18]

高校3年生のごろに、能登演劇堂仲代達矢が主催する無名塾の舞台公演『いのちぼうにふろう物語』を観て急に「お芝居したい!」と考えるようになった[18]。その舞台には、17歳であった能登が求めていた「ほんとう」があり、舞台上で登場人物が皆死んでしまうが、物語の中で、生きるということの幅の広さなどもとてつもない生のエネルギーの塊を感じていた[18]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:493 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef