なお、英語では、劇伴を「background music」と呼ぶことは間違いではないが、「店舗などでの背景音楽」(下記)などと区別するため、劇伴を特に「incidental music」と呼ぶことがある。この場合の「incidental」とは「付随的な」という意味で、「他の芸術作品の付属物として作られた音楽」というニュアンスである。「付随音楽」も参照。 飲食店や小売店で流される音楽もバックグラウンドミュージックと呼ばれる。クラシック、イージーリスニング、ロック、ジャズ、ラテン、民謡、琴、J-POPなど、店鋪経営者が演出したい雰囲気づくりのために曲の分野が選ばれる。既存曲をそのまま流すだけでなく、業務用BGMとしてアレンジ・製作されたものを使用することもある。同じような用途のものとして動画を流すバックグラウンドビデオ
店舗などでの背景音楽
店舗の雰囲気についての研究は、1970年代にフィリップ・コトラーが「アトモスフェリクス(英語版)」という概念を提唱したことに端緒をなすが、そこでは色、照明、におい、混み具合、ストア・レイアウト、ストア・デザイン、販売員とともにBGMなどの音楽が主要な環境要因として挙げられている[4][5]。BGMの選択は店舗の印象や売上に影響を与えるが、適切なBGMと店舗の種類の組み合わせを判断することは、選択肢が多いこともあり容易ではない[6]。
業務用BGMとして製作された器楽曲は、英語では「elevator music」または「muzak[注 2]」「piped music」「weather music」「lift music[注 3]」などと呼ばれる。
業務用BGM提供事業者
東洋メディアリンクス
USEN
キャンシステム
STAR digio
モンスター・ラボ
センターラインレコード
株式会社CLAP's[7]
九州音楽放送
脚注[脚注の使い方]
注釈^ アメリカのテレビドラマには、現在でも毎エピソードの映像に合わせて作曲から録音まで行う手法が取られているものがある。
^ アメリカで業務用BGMを提供しているムザク・ホールディングス社の名称が一般名詞化したもの。
^ この場合の「lift」は、「elevator」(アメリカ英語)と同義のイギリス英語。
出典^ コトバンク n.d.a.
^ コトバンク n.d.b.
^ コトバンク n.d.c.
^ 白井 2016, p. 1.
^ 岡山 2017, p. 44.
^ 白井 2016, p. 4.
^ 株式会社CLAP's
参考資料
白井, 美由里「店内にクラシック音楽を流すと客の購入額増?BGM、客の購買行動を大きく左右」『Business Journal』、サイゾー、2016年6月5日、2021年6月3日閲覧。
岡山, 武史「小売における企業ブランドの一要素としての店内環境要因に関する考察」『JSMDレビュー』第1巻第1号、日本商業学会、2017年、41-48頁、doi:10.32299/jsmdreview.1.1_41。
“BGMとは”. コトバンク. VOYAGE MARKETING. 2021年11月23日閲覧。
“バックグラウンドミュージックとは”. コトバンク. VOYAGE MARKETING. 2021年11月23日閲覧。
“バックグラウンド・ミュージックとは”. コトバンク. VOYAGE MARKETING. 2021年11月23日閲覧。
関連項目
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映画音楽
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ラウンジ・ミュージック
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