聖書(せいしょ、ヘブライ語: ??????、ギリシア語: βιβλ?α、ラテン語: biblia)とは、キリスト教、ユダヤ教で教典、正典とされる書物。イスラム教でも教典とされている[1]。 ユダヤ教およびキリスト教関連の宗教ではもっとも重要な文書とされる。もっとも、旧約聖書と新約聖書の両者を聖書と呼ぶのはキリスト教の立場に基づくものである。ユダヤ教ではいわゆる新約聖書は教典ではなく、イスラム教では両聖書[注 1]とクルアーンとはいずれも教典、またはそれに準じる文書である[注 2][2]。2017年現在、聖書は全部または一部が世界3200以上の言語で翻訳されている。 ユダヤ教において、聖書とは、紀元前4世紀までに書かれたヘブライ語およびアラム語の文書群。全24巻から成り立ち、律法(トーラー : Torah ヘブル語 ??????? )、 預言者(ネビイーム : Nevi'im ヘブル語 ????????? )、諸書(ケトゥビーム : Ketuvim ヘブル語 ?????????? )に分類され、3つの頭文字TNKをとり、タナハ (Tanakh ヘブル語 ???????) と呼ばれる。律法と呼ばれる文書(モーセ五書)を核に、預言書(神からの啓示である預言の記述)および歴史書、諸書と呼ばれる詩や知恵文学を加えたものをさす。キリスト教でいう旧約聖書と内容は同一であるが書簡の並び順は異なる。紀元前4世紀ごろには、この文書群が、「聖書」つまり統一された1つの書物として認識されるようになった。現存する最古の写本は紀元前1世紀頃書かれたとされる死海写本に含まれている。 紀元前4世紀頃から、ギリシア語訳が作られるようになった。有名なものにアレクサンドリアで編纂された七十人訳聖書がある。 現在、正典とされるものの範囲は1世紀末のヤムニア会議で確定された。正典とされる書物の範囲は本来慣習により多くは固定されていなかったが、エルサレム神殿崩壊ののち、ユダヤ教のキリスト教に対する民族的、宗教的結束を図る動きがあり、ヘブライ語・アラム語(アラマイ語)の原典の存在が知られていたもののみを聖書正典と定めた。
概要
ユダヤ教詳細は「ヘブライ語聖書」を参照