耳小骨
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しかし単弓類では方形骨と関節骨が縮小し、頭蓋骨からは鱗状骨(squamosal)、下顎からは歯骨(dentary)が関節面に接するようになり、本来の方形骨-関節骨関節の外側同軸に鱗状骨-歯骨関節を形成するようになった。元々単弓類の盤竜類では聴覚があまり発達していなかったらしく、鐙骨は大きく頑丈で、現在のヘビムカシトカゲや祖先の魚類のように方形骨に直接接続していた。そして盤竜類が獣弓類に進化し、両生類や原始的爬虫類では背面近くにあった鼓膜を顎関節付近に移動(もしくは再獲得)させて再度聴覚を発達させる過程において、顎関節という役割をほぼ鱗状骨-歯骨に譲っていた方形骨と関節骨のお互いの関節を維持したまま、あらためて砧骨と槌骨として耳小骨に取り込んだのが哺乳類であると考えられている。つまり盤竜類で行っていた下顎からの振動伝達システムを踏襲して、関節骨-方形骨-鐙骨という伝達経路を引き継いだのが槌骨-砧骨-鐙骨であり、砧骨-槌骨間の関節は爬虫類段階での方形骨-関節骨関節と相同なのである。時に「爬虫類の顎関節は哺乳類の耳に取り込まれた」というような表現がなされるのはこの為である。
人工骨

2019年3月13日南アフリカ共和国プレトリア大学は、3Dプリンターで製作したツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨のチタン製人工骨を、男性に移植することに成功した[2]
出典^ スティーブ・パーカー『BODY 世にも美しい人体図鑑』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2018年、12頁。 
^ “人体最小の中耳の骨を3Dプリンターで作製、世界初の移植成功”. AFP (2019年3月16日). 2019年3月15日閲覧。

関連項目ウシ中耳構造1.槌骨 2.砧骨 2'.砧骨豆状突起 3.鐙骨 4.鼓膜 5.卵円窓 6.鼓膜張筋 7.鐙骨筋

中耳



鼓膜

内耳

外部リンク

『耳小骨
』 - コトバンク
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