最高視聴率26.9%、平均視聴率19.4%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ)[2]。 平治の乱で平清盛に敗れた源義朝の愛妾・常盤御前は、三人の子を連れて京を逃れるが実母が平家方に捕らえられている事を知り、清盛に出頭する。清盛により、末子・牛若(後の義経)との生活を許された常盤であったが、清盛との関係がその正妻・時子の知るところとなり、常盤は清盛の元を去り、牛若は鞍馬寺に預けられる事になった。 清盛を実の父と信じて疑わず、清盛が目指そうとする「新しき国」に淡い憧れを抱いていた牛若は、自分がその敵である義朝の子である事を知り、愕然とする。やがて逞しい青年へと成長し、奥州の藤原秀衡のもとへ身を寄せた義経は、兄・頼朝のもとへ参じて源平の戦いに身を投じる。 しかし、清盛をはじめとする平家方を敵と割り切る事ができない。そして同じ源氏である木曽義仲と戦わねばならない葛藤…、兄弟としての情を求める義経は武家政権のリーダーとして理を重んじる頼朝と徐々にすれ違っていくようになる。
あらすじ
登場人物
義経周辺の人々
義経主従
牛若→遮那王→源義経:上井聡一郎
武蔵坊弁慶:松平健無実の罪で寺を追われた事により、その鬱憤を晴らすため道行く人から刀を奪うようになる。あと一本で1,000本になるという時に義経に負けたことで、義経の家来になる。以降は文武の才覚を活かして命懸けで義経を守るようになり、その最期も義経を庇いながら立ったまま亡くなるという壮絶なものだった。
伊勢三郎:南原清隆非常に口が達者で「蟹」という渾名で呼ばれる。源氏方の武士が出自であると自称。野盗として義経を襲撃するが、撃退され投降。義経が拠点を移す度に率先して地元の民を楽しませて交流した。本作では奥州まで義経に付き従い、最期は衣川で落命した。
駿河次郎:うじきつよし元は駿河国の漁師。兄がいたが袂を分かつ。義経主従の中ではムードメーカーとしての側面を強く持ち、壇ノ浦などの海上戦で腕を振るった。義経に従い衣川で最期を遂げる。
喜三太:伊藤淳史うつぼや義経とは幼馴染で、うつぼに密かな恋心を抱いている。義経の命を狙ったこともあるが、主従の中では喜三太が最古参で義経に馬術を指導する。最期は衣川で落命。
佐藤継信:宮内敦士奥州藤原氏の家臣。当初は秀衡の命で送り込まれた目付役であったが、秀衡の命で奥州を離れる義経に従う。屋島の戦いで義経の身代わりに矢を受けて討死。
佐藤忠信:海東健継信の弟。縁談を断った義経に抗議に行くのが初登場で、兄に比べると直情型。義経が奥州を去る際に秀衡から兄・継信と共に預けられる。静が義経と別れる際に静の警護を任されるが、守りきることができなかった。鎌倉方から静を奪い返そうとして鎌倉方の武士に討たれる。
鷲尾三郎→鷲尾義久:長谷川朝晴一の谷の合戦の折、義経から地形などを尋ねられ鵯越えの作戦を思いつかせる。主従の中では最も遅く加入し、壇ノ浦の戦いの後に「義久」の名を賜った。衣川で落命。
義経をめぐる人々
うつぼ:守山玲愛→上戸彩義経の幼馴染で、義経を長年にわたって見守る。神出鬼没で、京から奥州に「来てしまったよ」と現れることもあった。
静:石原さとみ義経の愛妾で白拍子。追われていたところを助けたことが縁で義経と出会い、やがて相思相愛の仲となる。義経が頼朝と対立した際には義経主従と共に逃れるが、子を宿していたこともあり、吉野で義経一行と別れる。その後捕らえられ鎌倉に送られる。義経を思い慕う心は政子を感心させた。
常盤:稲森いずみ義経と能子の母。平治の乱で夫・義朝が敗れ、京から逃れると牛若ら子をつれて敵方に投降。清盛を前に必死に命乞いをする。その美貌を清盛に見初められ、牛若らの命を助けることとなるとともに清盛との間に能子をもうける。しかし時子に嫌われるなど、平家の雰囲気にいたたまれなくなり一条長成に再嫁。源平合戦のさなかに病に倒れるが朝廷が未だ武士を軽視ないし敵視する傾向にあったことから、長成に迷惑がかからぬよう自分達が暮らす館へは決して見舞いに来てはならぬと伝え、逆に義経の顔を見ようと病を押して自ら出向いた。それから程なくして亡くなり、その報は義経のみならず既に都落ちしていた平家の能子にも伝えられた。
源義朝:加藤雅也義経、頼朝らの父。平治の乱で清盛に敗北し、東国に逃れる途中尾張で郎党の寝返りによって殺された。京の街を後にする際、常盤に義経ら子供のことを託す。
金売り吉次:市川左團次商人で、義経が奥州に向かう際に手引きをし、義朝最期の地である尾張で義経が自ら執り行った元服の場にも立ち会った。
あかね:萬田久子吉次の妻。
覚日律師:塩見三省鞍馬寺の僧。武士になりたいという義経を快く送り出す。
鬼一法眼:美輪明宏義経が鞍馬寺にいた頃の武術の師匠。全身白づくめの修験者のようないでたちで、公家化粧をしている。義経がまだ遮那王という名だった頃、鞍馬山の森の中に現れる。その後、源行家より出生の秘密を聞かされた遮那王に対し、「許すこともなく、あるがままに受け入れるのじゃ」と言い、彼に人生の生き方と剣術を教える。妖術・幻術を使い、それは遮那王の修行の際に活かされた。神出鬼没で、白い光と共に現れる。遮那王との別れの際小刀を渡し、「懺悔懺悔 六根清浄」と唱えながら姿を消す。
千鳥:中島知子漁師の娘。弁慶の恋人となる。
まごめ:高野志穂義久の妹・三郎の恋人。
磯禅師:床嶋佳子静の母。元白拍子。
萌:尾野真千子義経の正室。有力御家人の娘で頼朝の乳母の比企尼の孫で義経の忠誠心を試す為に鎌倉から送られる。
一条長成:蛭子能収京都の貴族。常盤の再婚相手。
今若:中村陽介 / 乙若:吉川史樹義経の同母兄たち。
杢助:水島涼太千鳥の父で漁師。彼がかつて湛増を助けた事が縁で、弁慶による交渉に繋がる。
源氏
鎌倉方
源頼朝:池松壮亮→中井貴一義経の異母兄で義朝の子。平治の乱で父と共に戦うが敗れ、捕われるも命は助けられ伊豆に流される。その後は妙に飄々とした態度を取りながら流人生活を送っていたが、源行家から平家討伐の書状を受け取り、石橋山の合戦で挙兵。後に義経の合流もあり平家討伐に成功する。平氏討伐は義経や範頼に任せ、鎌倉を拠点として後の鎌倉幕府の基礎作りをした。義経に対して兄弟の情を捨て、あくまで一家臣として接しようとした。義経が頼朝に無断で後白河法皇から官位を受けたことがきっかけとなって兄弟の溝は次第に深まり、遂には義経の追討を命ずる。しかし内心では非情に徹していたわけではなく、腰越状を読んだ際や義経の訃報を聞いた際は人知れず落涙していた。
北条政子:財前直見頼朝の妻で北条時政の娘。男勝りな性格で出会った当初は頼朝を軟弱な人物と見下していたが、後に相思相愛の仲となり頼朝の妻となる。嫉妬深い面もあり、側室の家を焼き討ちさせた(後妻打ち)こともあった。義経の人間的魅力に危険性を感じ、北条氏の権勢を確立するため義経を除こうと目論む。一方で母、あるいは女性として情を優先する場面もあり、大姫と親しい義高の処刑に反対したり、義経と対面させれば大姫の気が晴れるのではと考えひそかに鎌倉へ入れようと取り計らったり、静が頼朝の面前で義経を慕う舞を披露した際にその心構えを称賛したりした。
北条時政:小林稔侍伊豆の豪族で政子の父。