作品の様式・背景の色見・全体のイメージなど、空間処理が統一された背景のサンプルを「美術ボード」という。美術ボードは、美術設定に基づいて作成され、絵の具を使用して描き上げる。美術設定同様、背景制作の土台となるものなので、監督や演出家との綿密な打ち合わせを経た上で作成される。
美術ボードは、美術設定同様、作品の制作意図・テーマを考慮した上で色味を決めて作成される。また、ボードはキャラクターの色を決める際や背景を描く際の見本としても使用されていく。
美術ボードは、美術設定を使用して作成される。シリーズを通して多く出てくると想定される場所や、シリーズの特性を強調する場面などのボードを光源の位置と方向・季節・時間帯・天候に注意して作成していく。その他に、演出的に色変えをしたい場面や、特殊背景などの色調確認のために作成することもある。
場合によっては、その話数のレイアウトから選んで作成することもある。 東映アニメーションでは、美術設定と美術ボードを同一人物が行っている。これを「美術デザイン」と言う。 東映アニメーション以外による作品では上記の「美術設定」と同様の役職としてクレジットされる場合がある。
美術デザイン
著名なアニメーション美術監督
青木勝志
青山直樹 (プロダクション・アイ)
秋山健太郎 (studio Pablo)
井岡雅宏
池信孝
池田繁美
池田祐二 (スタジオワイエス)
池畑祐治
石垣努
伊藤主計