ファラ・フォーセットアメリカの女優・モデル。1973年にリー・メジャーズと結婚した際に、芸名を「ファラ・フォーセット・メジャーズ」とした。「僕」は耳専門のモデルからこう言われる。「ファラ・フォーセット・メジャーズの鼻を見るたびにくしゃみが出る人を知ってるわよ」[14]
ポールモールブリティッシュ・アメリカン・タバコ社が生産・販売するタバコのブランド。「僕」は事務所の応接用のシガレット・ケースからフィルターつきのポールモールを一本取って火をつける[15]。
『ドイツ・イデオロギー』
『カラマーゾフの兄弟』
『静かなドン』カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスとの共著作。黒服と会ったあと、新宿に向かう車の中で「僕」は次のように述べる。「僕は『カラマーゾフの兄弟』と『静かなドン』を三回ずつ読んだ。『ドイツ・イデオロギー』だって一回読んだ。
円周率だって小数点以下十六桁まで言える」[16]
ハイネケンオランダのビール。黒服と会ったあと、新宿の高層ホテルのバーで「僕」が3回注文する。2回目は2本。1978年時点で日本国内での製造販売はなかった(1984年からキリンビールがライセンス生産)。
「僕は高層ホテルの最上階に上って、広いバーに入り、ハイネケン・ビールを注文した」[17]。
ジョニー・リヴァーズアメリカの歌手、ミュージシャン。「僕」の家でガール・フレンドは、リヴァーズの歌う「ミッドナイト・スペシャル」「ロール・オーヴァー・ベートーヴェン」「シークレット・エージェント・マン」「ジョニー・B・グッド」などの曲を聴く[18]。
『荒野の七人』1960年公開のアメリカ映画。ジョン・スタージェス監督。空港に向かう途中、「僕」とガール・フレンドの乗る車の後ろにつけたハイ・エースが『荒野の七人』のテーマ曲のイントロをもじったホーンを鳴らす[19][注 4]。なお同テーマ曲はエルマー・バーンスタインが作曲した。
「峠の我が家」アメリカの民謡で、カンザス州の州歌。原題 Home on the Range。「僕」とガール・フレンドは次のような会話を交わす。「ああいう人ばかりが住んでいる場所があるんだよ。そこでは乳牛がやっとこを探しまわってるんだ」「なんだか『峠の我が家』みたいね」[21]
なお短編『ニューヨーク炭鉱の悲劇』にも同曲は登場する。
「私、『蛍の光』って大好きよ。あなたは?」「『峠の我が家』の方が良いな、かもしかやら野牛やらが出てきて」[22]
『インベーダー』アメリカのABC系列で1967年から1968年まで放送されたテレビドラマ。