縞模様
また、服の縁を縁取る横縞を特にボーダーというが、転じて横縞全般をボーダーともいう。
代表的な「縞」
千筋(せんすじ)・万筋(まんすじ) - 2色で構成された極細の縞。千筋のほうが幅広とも[9]、万筋は濃淡が対比的な2色で作るともいう[10]。
算盤縞(そろばんじま) - 算盤の玉のような形をつないだ縞[11]。
棒縞 - 太い縞
金通縞(きんつうじま・きんとおしじま) - 2本の太めの線が組になり、各組の間に間隔のある縞
子持縞(こもちじま)・親子縞・孝行縞 - 太い線と細い線が組になった縞。太さの違いが少ないものは夫婦縞等とも
矢鱈縞(やたらじま)・乱縞(らんじま) - 線の間隔が不規則な縞
滝縞 - 線の太さが連続的に変化している縞。シェイディッドストライプ
鰹縞(かつおじま) - 鰹の体色の如く、線の色が一本ずつ濃淡が変化する縞[1]
よろけ縞 - よろけた線の縞
吹流し縞 - 吹き流しのように見える縞
うねり縞 - 波線の縞
折れ縞 - ジグザグ線でできた縞
真田縞 - 真田紐のような模様が織り込まれた縞
関東縞 - 江戸時代末期に流行した細い縦縞。赤糸が入るものが多い
格子縞
碁盤縞 - 碁盤の目のように等間隔に細い線が交差する格子
弁慶縞 - 2色の線を縦横双方に用いた格子
千鳥格子 - 千鳥のように見える格子。ハウンドツース。
代表的なストライプ「チェック」、「アーガイル柄」、および「タータン」も参照
ヘアライン・ストライプ - 織り糸の色を1本ずつ交互に変えた極細縞。刷毛目縞。遠目で見ると無地に見える。
ピン・ストライプ - 針のような極細の縞。また針の頭をつないだような点線の縞(ピンヘッド・ストライプ)。背広等によく使われる。
ペンシル・ストライプ - 鉛筆で引いた程度の太さの縞。
チョーク・ストライプ - 黒板に白墨で線を引いたような、黒や濃紺の地にややぼやけた白線の縞
ブロック・ストライプ - 太幅の等間隔の縞。オーニング・ストライプ(特に色の派手なもの)
ロンドン・ストライプ - 単色もしくは2色程度で5mm位の細幅の線が等間隔に並ぶ縞
シックンシン・ストライプ - 太い線と細い線が交互に並んだストライプ。子持縞。
オルタネート・ストライプ - 2種類の縞を交互に並べた縞。単に2色の線を交互に配置したものも含む。
マルチカラー・ストライプ - 3色以上の色を使ったストライプ、太さやストライプの幅も様々。
ゼブラ・ストライプ - 白と黒の縞模様
ヒッコリー・ストライプ - 作業着等に使われる厚手の綾織地ヒッコリーに特徴的な紺と白の細縞
レジメンタル・ストライプ - 英国の連隊旗に由来する太めで色のはっきりした縞。ネクタイに斜め縞としてよく使われる。
シャドー・ストライプ - 右撚りと左撚りの糸を交互に用いて織り出す縞。光の当たり方で見え方が変わる。かげ縞。
ヘリンボーン - 綾の方向を交互に変えた縞。杉綾
動物の縞模様シマウマタテジマキンチャクダイ縞模様は自然界にも存在する。トラやシマウマは縞模様の体毛を持つことで知られ、虎縞、虎斑などの表現もある。トラマルハナバチ、トラカミキリ、トラフシジミなどは縞模様が特徴的なことから「トラ」を和名にもつ生物種である。
自然界における縞模様には、体を隠す効果があるものと、逆に目立たせる効果があるものがあると考えられている。例えばシマウマでは、草原の中で集団でいることによって、縞模様が混じり合い、全身の姿を捉えにくくしていると考えられる。また、目の回りに部分的な縞模様を持つ動物は、縞によって目の位置を隠す効果があると考えられる。一方、サンゴヘビやアシナガバチなどの有毒種は目立つ縞模様(警告色)によって危険性を誇示していると考えられている。
なお、動物学においては、前後軸に対して平行方向を縦、垂直方向を横とするため、例えばトラやシマウマは「横縞」となり、地面に対しての角度をもとに縦横を考えると違和感がある。タテジマキンチャクダイは「縦縞」を名前に持つが、動物学の知識がなければ、横縞に見えるとも言える。
吸血昆虫は、縞模様を忌避する傾向にある[12]。
脚注[脚注の使い方]
出典^ a b c d e 『暮らしの手仕事 4』日本ヴォーグ社、2007年、68頁
^ a b デジタル大辞泉「縞」「縞模様」
^ 白川静「縞」『字通』平凡社、1996年等。
^ a b c d 北村哲郎・正田健一郎「縞」『国史大辞典』吉川弘文館、1986年。
^ a b 丸山伸彦「縞」『江戸のきものと衣生活』小学館、2007年
^ a b ミシェル・パストゥロー『悪魔の布』白水社、1993年(改題して『縞模様の歴史 : 悪魔の布』白水社、2004年)。
^ a b c 『南インド002チェンナイ?飛躍する南インドの「港湾都市」』まちごとパブリッシング、2016年、81-82頁
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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