緑風会
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一方、55年体制以降には、政党政治の弊害が意識され、緑風会の退潮が参議院の独自性を失わせたとし、個人の識見を重視した緑風会の存在を高く評価する向きがある[5]革新陣営からは、官僚や貴族院議員、資産家などの出身者が中心であることもあり、政策・主張は保守政党と類似することが多く、緑風会解散後多くの議員は自民党に取り込まれていったことなどから、「緑風会は独自性を発揮しているとは言えず、むしろ政府与党の露払い的な役割しか果たしていない」と低い評価もある。

緑風会の再評価のなかで、参議院では緑風会の名称を会派名に取り入れられることがある。1994年平成6年)には参議院で、「日本新生改革連合」と「民社党スポーツ・国民連合」の2会派37議員が統一会派を結成した際、会派名を「新緑風会」とした。1996年に新緑風会は民主党などと統一会派「民主党・新緑風会」を結成し、現在でも国民民主党の参議院会派は「国民民主党・新緑風会」と名乗っている。また、2012年に結成されたみどりの風は、名称の起源が緑風会にあることを明らかにしていた。

地方議会では、市川市議会、豊川市議会鈴鹿市議会などに「緑風会」会派が存在する。
党勢の推移
参議院

選挙当選/候補者非改選定数備考
(結党時)74/--250その後92まで増加
第2回通常選挙9/5841250追加公認+7
第3回通常選挙16/3518250追加公認+13
第4回通常選挙5/1926250非改選離党-2
第5回通常選挙6/125250
第6回通常選挙2/67250追加公認+2

(参考文献:石川真澄(一部山口二郎による加筆)『戦後政治史』2004年8月、岩波書店岩波新書ISBN 4-00-430904-2

当選者に追加公認は含まず。追加公認には会派に加わった無所属を含む。

第6回通常選挙は、「参議院同志会」の実績。

緑風会出身の国務大臣

和田博雄(片山内閣・経済安定本部総務長官兼物価庁長官)

栗栖赳夫(片山内閣・大蔵大臣)

下条康麿第2次吉田内閣・文部大臣)

高瀬荘太郎第3次吉田内閣・文部大臣→通商産業大臣、第4次吉田内閣・郵政大臣)

田村文吉第3次吉田改造内閣・郵政大臣兼電気通信大臣)

高橋龍太郎第3次吉田再改造内閣第3次吉田再々改造内閣・通商産業大臣)

村上義一(第3次吉田再々改造内閣・運輸大臣)

脚注^ たとえば破防法や教育二法の採決では、これらが緑風会提出の法案だったにもかかわらず、少数ながら緑風会から反対票も投じられている。
^特集 「問われる良識の府」5回続きの(4) - 共同通信社2013/07/04 11:00
^ 破防法については、政府案に形式的修正を加えたに過ぎないという反対派からの批判がある(法政大学大原社研 1952年の破壊活動防止法の国会審議〔日本労働年鑑 第26集 765〕)。教育二法では、原案の刑事罰を行政罰に緩和している
^ 1952年1月6日 朝日新聞 東京
^ 1962年4月18日 朝日新聞 東京

参考文献

野島貞一郎
編著 『緑風会十八年史』 緑風会史編纂委員会 自費出版(製本は中央公論事業出版)、1971年8月、535頁。

関連項目

奥むめお

石黒忠篤

徳川宗敬

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