綾波レイ
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当初は特に興味を示している様子は見せなかったが、ヤシマ作戦でシンジに笑顔を見せてからは、呼び方が「あなた」から「碇くん」に変わり、次第に心を開き意識するようになる[1]。劇中で見せる、心配、赤面、戸惑い、驚き、怒り、哀しみなどの感情の表れと思える表情のほとんどにはシンジが関わっており、ゲンドウとは違い対等な一人の人間として接してくれるシンジに対し、やがて恋心とも取れる特別な感情を抱くようになり、自我と呼ぶべきものを得ていく。そして使徒との接触の中で、初めての涙とともに「碇くんと一緒になりたい」との想いに気付くも、シンジを助けるために使徒もろとも自爆する。その後、別の肉体により復活するが感情の受け継ぎはなく、呼び方も「あなた」になるなど当初の接し方に戻り、またシンジが真相を知ったことで再び距離が離れてしまう。しかしその想いは残っていたのか、旧劇版ではシンジの激昂に反応して「碇くんが呼んでる」とゲンドウの元から離れると、リリスに還りシンジの元へと向かい、人類の未来を彼に委ねると共に道を示す。
碇ゲンドウ
当初レイが唯一心を開き信頼していた存在。ゲンドウの壊れた眼鏡を大切に保管し、笑顔を見せ会話する様子を見せるなど心の拠り所となっていた[1]が、自分を身代わりの人形や道具としてしか見ていないことにも気付いていた[3]。それでもレイにとっては大切な存在ではあったようで、自爆の際などにはゲンドウの面影がフラッシュバックされる。劇場版ではシンジの激昂に反応すると、「私はあなたの人形じゃない」と言い残し、ゲンドウを裏切り、彼の元から離れていく。
惣流・アスカ・ラングレー
レイはほとんど関心を示さず、アスカからはファーストや優等生、人形などと呼ばれ、同じパイロットとしての信頼度やシンジとの親密な関係から次第に妬みや憎悪に近い敵意を向けられるようになり、関係は悪化していく。アスカのシンクロ率の低下が顕著に表れ始めた際には助言するが、火に油を注ぐ結果となり、結局相容れることはなかった[4]
渚カヲル
使徒である彼との出会いを経て、3人目のレイは自分がヒトよりも使徒に近い存在であることを悟る[3]
真相

出自については謎が多く、脚本決定稿では2010年に現れたレイについて「7歳に見えるが5歳」という記述があることから、少なくとも碇ユイの没年の翌年である2005年に誕生し、本来の人間より早く成長している。

ターミナルドグマ内に存在する人工進化研究所3号分室で誕生し、幼少期を過ごしている。レイの深層心理を構成する光と水はこの場所の影響を強く受けており、レイの生活する団地の部屋がコンクリートむき出しで殺風景なのはこの部屋のそのせいである[5]

小児期の容姿を見た赤木ナオコが一目でユイを想起したほど似ていることから、ユイのクローンと思われがちだが、魂はリリスの魂であり、肉体はEVA初号機に取り残されたユイのサルベージで得られた[6]。そのため肉体はユイのコピー的なものとは言えるがクローンとは言えない。

セントラルドグマに位置する地下プラントには多数の魂のないレイのクローン浮遊体が存在し、何らかの原因でレイが死んだ場合、魂をそれらの新しい肉体に移し変えることで復活する。記憶は定期的にバックアップが取られていたため、前の肉体で最後に保存した記憶までが次の肉体に受け継がれるが、感情面は保存されることはなく、結果として記憶に伴う感情は受け継がれない。しかし3人目のレイが涙を流したことなどを例に、魂の響き合いはあるとされる。魂の宿っていない肉体は、パイロットなしでエヴァンゲリオンを起動するための「ダミーシステム」のコアとして活用され、システムのパーソナルも綾波レイのものが用いられる。

作中には3人のレイが登場し、1人目のレイは幼女のころNERVがゲヒルンから改名する以前、赤木ナオコに対してゲンドウの陰口をそのまま本人に伝え、激昂した彼女により扼殺される[注 5]。シンジが初めて出会ったのは2人目のレイであり、第弐拾参話のアルミサエル戦において自爆死した後に登場したのが3人目となる。これによりシンジに対する接し方もリセットされ当初のように戻ってしまうが、劇場版ではシンジの激昂に反応すると、2人目のように「碇くん」という呼び方に戻り、シンジの元へと向かう。

新世紀エヴァンゲリオン2』によれば、アダムやリリスは、サードインパクトを起こし補完計画を発動する際、魂を導く道標としての役割もあり、ゆえにゼーレはアダムの魂を持つ渚カヲルを、ゲンドウはリリスの魂を持つ綾波レイを極秘裏にそれぞれ用意していた。ゲンドウは、レイ=リリスに人類の魂を初号機(ユイ)の元へ導いてもらおうと画策していたのである。

また、レイが心の奥深くにいるリリスと会話したり、地下の磔にされている肉体だけのリリスと会話する場面も存在する。そして、魂が移され綾波レイになったことで、リリスだったころの記憶はほぼ持っておらず、綾波レイとしての肉体が長く保てないのは、本来の自分の肉体ではないからとされている。
漫画版

アニメ版とは相対的に、あらゆる意味で人間的なキャラクターとして描かれている。最初から「碇くん」と呼んでいた他、アニメであったゲンドウを非難するシンジに平手打ちを食らわす描写はなく、ヤシマ作戦以降シンジに対して以前よりも親密な態度を示す描写が加えられている。

アニメ版ではストーリーの合間に垣間見える程度だったシンジへの恋心が、漫画版でははっきりシンジを想っている[7]。また、シンジもレイに恋しており、2人がお互いに恋心を抱いていたという設定は最終話に繋がっている。

シンジの2度目の来訪の際に自分からシンジを家に上げて紅茶を入れようとするが、実は今まで入れたことがなかったため、適量が分からず紅茶の葉を山盛り入れようとしていた。また、停電した基地内でアスカがミサトを探す際に「暗闇でも歩けて便利」という理由で同行するように要求されると、自分に関係ないとしてあっさり拒否する一方で、アスカが加持に渡すようにシンジに託した手紙を気にしたりするなど、コミカルな描写もある。


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