経度
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ここで、 a {\displaystyle a\,} 及び e {\displaystyle e\,} はそれぞれ地球楕円体の赤道半径(長半径)及び離心率である。緯線周長の場合は Δ λ = 2 π {\displaystyle \Delta \lambda =2\pi } となり、経度1に相当する長さの場合は Δ λ = π / 648000 {\displaystyle \Delta \lambda =\pi /648000} となる。

地球楕円体としてGRS 80を採用した場合、 a {\displaystyle a\,} = (正確に)6 378 137m であり、 e {\displaystyle \,e} = 0.081 819 191 042 815 791(近似値)、 e 2 {\displaystyle \,e^{2}} = 0.006 694 380 022 900 788(近似値)である。これらを用い、GRS 80地球楕円体表面上の代表的な地点と日本周辺における値を上記の式により計算すると次のとおりである。

緯度経度1秒の長さ
0度(赤道)30.922 m
15度29.875 m
24度28.264 m
25度28.042 m
26度27.810 m
27度27.571 m
28度27.323 m
29度27.066 m
30度26.802 m
31度26.529 m
32度26.248 m
33度25.959 m
34度25.662 m
35度25.358 m
35度39分29秒1572(日本経緯度原点)25.153 128 762 m
36度25.045 m
37度24.725 m
38度24.398 m
39度24.063 m
40度23.721 m
41度23.371 m
42度23.014 m
43度22.650 m
44度22.279 m
45度21.902 m
46度21.518 m
60度15.500 m
75度8.028 m
90度(極点)0.000 m

各経度の主要な都市

:注:経度の値は概略値

東経0?60度

パリフランス・東経2度)

ベルリンドイツ・東経13度)

ケープタウン南アフリカ・東経18度)

イスタンブールトルコ・東経28度)

モスクワロシア・東経38度)

バグダードイラク・東経44度)

テヘランイラン・東経51度)


東経60?120度

カーブルアフガニスタン・東経69度)

デリーインド・東経77度)

カトマンズネパール・東経85度)

シンガポールシンガポール・東経104度)

北京中国・東経116度)、


東経120?180度

マニラフィリピン・東経121度)

明石日本・東経135度)

キャンベラオーストラリア・東経149度)

ウェリントンニュージーランド・東経175度)


西経0?60度

マドリッドスペイン・西経4度)

レイキャビクアイスランド・西経22度)

リオデジャネイロブラジル・西経43度)

ブエノスアイレスアルゼンチン・西経58度)


西経60?120度

ワシントンD.C.アメリカ・西経77度)

シカゴ(アメリカ・西経87度)

デンバー(アメリカ・西経105度)

ロサンゼルス(アメリカ・西経118度)


西経120?180度

ホノルル(アメリカ・西経157度)

ヌクアロファトンガ・西経175度)


経度をめぐる歴史詳細は「経度の歴史」を参照

外洋航海がさかんになった16世紀以降において、航海中の自分の船の位置を知ることは安全な航海において重要になった。緯度は太陽の高さなどで比較的知り易いのに対し、経度は基準の経度の街の時間を正確に表示し続ける時計が入手できなかった時代には極めて困難であった。多くの国で、海上での経度の決定法の開発について懸賞がかけられた。

ガリレオ・ガリレイは木星の衛星イオの食の周期を自然の時計として用いる方法を提案した。トビアス・マイヤーは、月運行表を作成し、元々は地上の地図の作成を意図して作成されたが、海上での経度の決定法として賞金を得ている。

18世紀ジョン・ハリソンによる揺れる船上、温暖の差の激しい航海でも正確な時を刻むクロノメーター開発に関する物語はデーヴァ・ソベルの『経度への挑戦』に興味深く描かれている。
天文経度と地理経度詳細は「経緯度」を参照

経度の決定方法としては、その地点の鉛直線に基づき、天文測量により経度基準点と測定地点の真上の赤経を同時に測定する、または同じ星の南中時刻の差を測定する方法が古くから使われていた。しかし重力は地下構造の影響をわずかに受けるため、鉛直線が正確に地軸へ向かうわけではなく、地軸を基準とした「経度」とは角度にして数秒?数十秒の差が生じる場合があり、その差は場所によって複雑に異なる。天文測量で求まる経度を天文経度、地軸を基準とした経度を地理経度(または測地学的経度)という。地上測量を含めた複数の手段で求めた経度を測地学的経度と呼ぶ場合もある。

現在はGPSなど全地球的測位が可能になったため、比較的容易に地軸基準の経度を知ることができるが、19世紀?20世紀に構築された測量体系は天文測量と地上測量に基づくものである。明治に策定された日本測地系の経緯度のずれが大きかったのは、日本付近の重力構造の複雑さが大きな要因である。
脚注[脚注の使い方]^ 例えば、理科年表(2014年版、2013年11月30日発行)地学部 「地球楕円体に関する計算式」,p.地3(p.581)

参考文献

Longitude True Story of a Lone Genius Who Solved the Greatest Scientific Problem of His Time ASIN B0038PZ86K

経度への挑戦―一秒にかけた四百年
ISBN 9784881355053

関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}プロジェクト 地理座標

日本経緯度原点

ISO 6709

海里

測地系

国家座標

典拠管理データベース: 国立図書館

スペイン

ドイツ

イスラエル

チェコ


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