紅い眼鏡/The_Red_Spectacles
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だから、押井さんが映画少年をいまだにひきずっているのを見ると、アニメーションの監督を実写の人がやるような違和感しか感じない」と述べた上で、本作には押井が「何を考えているか」が「いちばんはっきり表現されていると思った」、(本作を見ているうちに)「70年のバリケートの中にいる高校生の彼が、俺にとって現実と呼ぶに価するのはこの瞬間だけだといまも叫んでいる気がした」と記している[20]
ラジオドラマ(『紅い眼鏡を待ちつつ』)
オリジナル版

映画公開に先駆けて、1987年1月26日 - 30日にラジオ日本の『ペアペアアニメージュ』内にて5夜(全6回)に渡って放送された[21][22]

脚本:押井守伊藤和典

キャスト:吉田理保子水島裕三ツ矢雄二太田貴子中尾隆聖

再録音盤

オリジナルマスターが所在不明となったため、押井守が推敲・加筆修正した台本に基づいて2000年に再録音(音楽も2曲川井憲次により新たに作曲した)されたものが、2000年9月刊行の『犬狼伝説・全』に特典CDとして付属。サウンドトラックCD新装版『Original Soundtrack 紅い眼鏡 - The Red Spectacles - Complete Revival』にはリマスタリングされた原盤を使用した。

第一夜 「ケルベロスの夜-機甲刑事の栄光と没落」

第二夜 「ケルベロスの夜-犬の名は都々目紅一」

第三夜 「立食師たちの夜-マッハ軒立食師撲殺事件・異聞」

第四夜 「立食師たちの夜-師よ神話の人となるか」

第五夜 「立食師たちの夜-犬は戦いの闇に舞い降りるか」


スタッフ[23]

脚本:押井守・伊藤和典/監督:押井守/録音演出:若林和弘


キャスト

局員A:大塚明夫/局員B:松山鷹志/局員C:佐久間レイ/局員D:兵藤まこ/空港アナウンスの声:佐久間レイ/警察無線の声A:松山鷹志/警察無線の声B:土師孝也/警察無線の声C:大塚明夫/ナレーター:土師孝也


他ケルベロス・サーガ作品との違い

本作以外のケルベロス・サーガ各作品では、「首都圏治安警察機構」、通称「首都警」として描かれる組織が、本作でのみ「首都圏対凶悪犯罪特殊武装機動特捜班」となっている。当時はシリーズ化の予定はなく、後に設定を変更した(ただし、パラレルワールド的な見方も可能であるようである)。設定上の最大の違いは、前者が国家警察警察庁)でもなく、自治体警察警視庁)でもない国家公安委員会直属の第三の警察力として設立されたのに対し、後者が警視庁内の一組織という点である。

階級についても「首都警」では現実の警察と同様(ただし警部補から警視長までしか存在せず)なのに対し、本作で紅一らは「上級刑事」と呼ばれている。

本作および『ケルベロス-地獄の番犬』と、『犬狼伝説』以降ではプロテクトギアのデザインが違う。

プロテクトギアのデザインは「全身黒色のボディーアーマー」「ドイツ軍風ヘルメット」「赤い双眼のゴーグルをもつフェイスマスク」という共通項以外はケルベロス・サーガ各作品によってさまざまである。使用される軽機関銃は本作や『犬狼伝説』ではMG34、『ケルベロス-地獄の番犬』や『人狼 JIN-ROH』ではMG42である。
脚注^ ほぼ同時期の1987年4月24日から5月15日までシネマスコーレにおいて上演されている。撮影に使用されたプロテクトギアの展示やグッズの販売もあった。“ ⇒シネマスコーレ過去の作品集 1987年の上演作品”. シネマスコーレ. 2011年7月19日閲覧。
^ オープニングのバックに記される年表で、反乱があったのは1995年とされている。
^ a b 『B-CLUB』Vol.16、バンダイ、1987年、p.20
^ a b アニメージュ編集部編『ロマンアルバム イノセンス押井守の世界 PERSONA増補改訂版』2004年、徳間書店、p.114 ISBN 978-4197202294
^ 押井守『映像機械論メカフィリア』大日本絵画、2004年、p.23 ISBN 978-4499227544
^ 漫画家のゆうきまさみ、メカニック・デザイナーの出渕裕がエキストラで参加。
^ a b 『ロマンアルバム イノセンス押井守の世界 PERSONA増補改訂版』p.115
^ 『映像機械論メカフィリア』p.36
^ 「じんのひろあきインタビュー」『前略、押井守様。』野田真外編著、フットワーク出版、1998年、p.109
^ 『B-CLUB』Vol.11、バンダイ、1986年、p.67
^ アニメージュ編集部編『ロマンアルバム イノセンス押井守の世界 PERSONA増補改訂版』2004年、徳間書店、p.114
^ 『まんだらけZENBU』61号、まんだらけ出版、2013年、p.221。斯波重治インタビューより。
^ 渡辺隆史、井上伸一郎「対談 編集長が覗いた押井守の奇妙な世界」『キネ旬ムック 押井守全仕事 増補改訂版 「うる星やつら」から「アヴァロン」まで』キネマ旬報、2001年、p.70 ISBN 978-4873765600
^ 肝心のプロローグと本編の間は映画『ケルベロス-地獄の番犬』で描かれる。
^ 『ロマンアルバム イノセンス押井守の世界 PERSONA増補改訂版』p.53
^ 『ロマンアルバム イノセンス押井守の世界 PERSONA増補改訂版』p.54
^ 杉江松恋「第七章 固有戦略論 押井守作品ファイル 紅い眼鏡」『押井守論』日本テレビ、2004年、p.253
^ 山崎健太郎 (2024年4月30日). “押井守実写デビュー作「紅い眼鏡」、4Kデジタルリマスター化プロジェクト開始”. AVWatch. https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1588220.html 2024年5月18日閲覧。 
^ 『ロマンアルバム・エクストラ 天空の城ラピュタ』徳間書店、1986年
^ これらのあとに、押井作品のキャラクターが相互の人間関係に「ふみこまない」ことへの不満を述べ、「押井さんの登場人物が他者に手をさしのべ、ウソッパチでもその時だけの真情でも、気まぐれでもいいから、他人と泥くさいかかわりをジタバタする作品こそ、ぼくは観たい」と続けている。
^ 押井守『すべての映画はアニメになる』徳間書店、2004年、p.393 ISBN 978-4198618285
^ 原口正宏「押井守検証インタビュー」『前略、押井守様。』野田真外編著、フットワーク出版、1998年、p.346 ISBN 978-4876892853
^ ラジオドラマ

外部リンク

オリジナルビデオ 紅い眼鏡(1987)
- allcinema










ケルベロス・サーガ
作品

紅い眼鏡/The Red Spectacles - 犬狼伝説 / Kerberos Panzer Cop - ケルベロス-地獄の番犬 - 人狼 JIN-ROH - KERBEROS SAGA RAINY DOGS / 犬狼伝説 紅い足痕 - ケルベロス 鋼鉄の猟犬 / Kerberos Panzer Jager - ケルベロス×立喰師 腹腹時計の少女 - ケルベロス 東京市街戦 首都警特機隊全記録 - ケルベロス 鋼鉄の猟犬 - エルの乱 鏖殺の島 - 人狼 (2018年の映画)


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