公開後VHS、LD化された後、ほど無く廃盤。2003年2月にDVD-BOX「押井守シネマ・トリロジー 初期実写作品集」においてDVD化され、単体版は2010年4月にリリースされた。
2024年に、クラウドファンディングで資金を集める形で4K化するプロジェクトが進められている[18]。 斯波はこの作品の予告編を、自身が音響を担当した『天空の城ラピュタ』の収録最終日に宮崎駿と高畑勲に見せて感想を求めたが、宮崎はキョトンとして何も言わず、高畑は「判断のしようがない」と終始曖昧に言葉を濁していたという[19]。宮崎はその後、本作のパンフレットに「押井さんについて」と題した文章を寄稿している。この中では、自分が脚本で押井が監督するはずだったアニメ映画(『アンカー』を指すとみられる)がつぶれてスケジュールが空いたときに二人で知床まで自動車旅行をした話のあとに、「ぼくは実写映画に関心も興味もない。時たま、ほんとに時たまの気まぐれな観客の立場から出る気はない。だから、押井さんが映画少年をいまだにひきずっているのを見ると、アニメーションの監督を実写の人がやるような違和感しか感じない」と述べた上で、本作には押井が「何を考えているか」が「いちばんはっきり表現されていると思った」、(本作を見ているうちに)「70年のバリケートの中にいる高校生の彼が、俺にとって現実と呼ぶに価するのはこの瞬間だけだといまも叫んでいる気がした」と記している[20]。 映画公開に先駆けて、1987年1月26日 - 30日にラジオ日本の『ペアペアアニメージュ』内にて5夜(全6回)に渡って放送された[21][22]。 オリジナルマスターが所在不明となったため、押井守が推敲・加筆修正した台本に基づいて2000年に再録音(音楽も2曲川井憲次により新たに作曲した)されたものが、2000年9月刊行の『犬狼伝説・全』に特典CDとして付属。サウンドトラックCD新装版『Original Soundtrack 紅い眼鏡 - The Red Spectacles - Complete Revival』にはリマスタリングされた原盤を使用した。
反響
ラジオドラマ(『紅い眼鏡を待ちつつ』)
オリジナル版
脚本:押井守・伊藤和典
キャスト:吉田理保子/水島裕/三ツ矢雄二/太田貴子/中尾隆聖
再録音盤
第一夜 「ケルベロスの夜-機甲刑事の栄光と没落」
第二夜 「ケルベロスの夜-犬の名は都々目紅一」
第三夜 「立食師たちの夜-マッハ軒立食師撲殺事件・異聞」
第四夜 「立食師たちの夜-師よ神話の人となるか」
第五夜 「立食師たちの夜-犬は戦いの闇に舞い降りるか」
スタッフ[23]
脚本:押井守・伊藤和典/監督:押井守/録音演出:若林和弘
キャスト
局員A:大塚明夫/局員B:松山鷹志/局員C:佐久間レイ/局員D:兵藤まこ/空港アナウンスの声:佐久間レイ/警察無線の声A:松山鷹志/警察無線の声B:土師孝也/警察無線の声C:大塚明夫/ナレーター:土師孝也
他ケルベロス・サーガ作品との違い
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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