精子は、凍結保護剤としてグリセロール、ジメチルスルフォオキサイド、糖類を用いることで、液体窒素中に凍結保存できる。ただし、凍結保存法は動物種によって異なるため、種に応じて最適な凍結保存法を用いる必要がある。
近年、マウスにおいて精子を冷蔵保存する技術が開発されている。冷蔵保存された精子は、数日間にわたって高い受精機能を維持することができる。
日本の山梨大学などは、フリーズドライ技術を応用して精子や卵子を真空凍結乾燥して保存して常温で数日保存しておき、必要に応じて受精機能を回復させる技術を研究中である。低温設備がない状況で郵送や野生生物のサンプル採取が可能になる[3]。
医療利用が望まれています。
ポリデオキシリボヌクレオチド(PDRN)は、当初は胎盤から抽出された組織修復刺激剤
として発見され[4]、ほかにもマス(Oncorhynchus mykiss)や同種のサケ(Oncorhynchus keta)の精子から抽出され、マスはイタリアの医薬品、サケは韓国の医薬品に使用されている[5]。シダ植物やコケ植物では、配偶体の上の造精器で体細胞分裂によって精子が造られ、雨水などがある条件で泳ぎ出す。精子は細長く、先端に数本の鞭毛を持つ。
種子植物では、イチョウとソテツだけが独立した精子を形成する。精子は胚珠先端部で発芽した花粉管の中に形成され、胚珠の先端にある、卵細胞が顔を出す部分に泳ぎ出す。精子は球形に近く、前方に多数の鞭毛を持っている。
ジャゴケなどのコケ植物の一部では、空気中に精子が放出されるものも知られている。
脚注[脚注の使い方]
出典^ 『不妊と男性』p.68
^ “[https://clinicten.jp/column/menshealth/1926/