『世界にひとつのプレイブック』は、演技4部門全て(英語版)で候補となったが、これは第54回の『レッズ』以来31年ぶりのことである[27][28]。また同作は主要5部門全てで候補となったが、これは第77回の『ミリオンダラー・ベイビー以来8年ぶりのことである。
マーク・アンドリュースと共に長編アニメ映画賞を受賞したブレンダ・チャップマンは、同部門としては史上初の女性受賞者である。
助演男優賞の候補者は全員受賞経験者であった。アラン・アーキン、トミー・リー・ジョーンズ、クリストフ・ヴァルツは助演男優賞、フィリップ・シーモア・ホフマンは主演男優賞、ロバート・デニーロは主演と助演男優賞それぞれを受賞済である。また、演技4部門の全候補者20人のうち今回が初ノミネートであったのはブラッドリー・クーパー、ヒュー・ジャックマン、エマニュエル・リヴァ、クヮヴェンジャネ・ウォレスの4人のみであった。
ウォルト・ディズニー・スタジオは、第37回の『メリー・ポピンズ』で13個の候補を獲得したが、第85回では同スタジオの全作品で17個の候補を獲得し、記録を塗り替えた。その内訳は、『リンカーン』が12個、『アベンジャーズ』と『メリダとおそろしの森』と『フランケンウィニー』と『紙ひこうき』と『シュガー・ラッシュ』がそれぞれ1個ずつである[29]。また、『紙ひこうき』は第42回の『トリはタフなり』以来43年ぶりのウォルト・ディズニー・スタジオ作品の短編アニメ賞受賞作となった。
クリストフ・ヴァルツは同じ監督による作品、同じ部門で2回受賞を果たした。これはウォルター・ブレナン、ダイアン・ウィーストに続いて史上3例目である。
クリストフ・ヴァルツは2回目、ダニエル・デイ=ルイスは3回目の受賞であるが、一度に2人以上の再受賞者が出現するのは第72回以来13年ぶりである。
音響編集賞は『007 スカイフォール』と『ゼロ・ダーク・サーティ』が共同受賞した。1つの部門を2つの作品が同時に受賞するのは史上6例目である。『007 スカイフォール』ではパー・ハルバーグとカレン・ベイカー・ランダース、『ゼロ・ダーク・サーティ』ではポール・N・J・オットソンへオスカー像が贈られた[30]。