2021年7月20日、武田良太総務相は「テレビ局の中継用電波と5G通信の周波数共用」に関し、年度末の実用化に向けて取り組んでいると発表した[11]。
5Gの展開で日本は世界に遅れをとったことから、NTTでは次世代の「6G」普及で先んじるため、ソニーやインテルと共に新たなネットワーク「IOWN(アイオン)」の構想を抱く[24]。NTTは6月には、かつて「電電ファミリー」と呼ばれ、通信端末などを手がけたNECとの資本業務提携も発表し、グループ力の結集を急いでいる[25]。 3.5 GHz未満周波数 (MHz)700170023002500 3.5 GHz帯および4.5 GHz帯周波数 (MHz)34003500360037003800390040004100420043004400450046004700480049005000 28 GHz帯周波数 (MHz)270002710027200273002740027500276002770027800279002800028100282002830028400285002900029100292002930029400 n77・n78(3.5GHz帯)、n257(28GHz帯)については、固定衛星通信と利用周波数を共有している。そのため、衛星への干渉を防ぐため、事前に影響をシミュレーションした上で干渉を避けるための協議を基地局設置の都度、行う必要がある。 n79(4.5GHz帯)のNTTドコモ・ローカル5Gについては、衛星との協議がないため、利用のハードルは相対的に低くなる[26]。 日本国内では、通信事業者だけでなく、様々なニーズに応じて主体が利用可能な「ローカル5G」という制度が新設された[27]。たとえば「工場の建物内で、工場内専用の5Gを吹いて利用する」といった構内専用線のような使い方が可能になる。免許割当が必要である他、電波発射には無線従事者免許証が必要でありローカル5G免許を受ける企業内に無線従事者を置く必要がある。 NSA方式の5Gを運用するには、アンカーバンドと呼ばれるLTEバンドが必要となる。既存のLTE事業者からアンカーバンドを借りてシステム接続する方法に加えて、2.5 GHz帯について「自営等BWA」という制度が新設されており[27]、NSA方式の5Gのアンカーバンドとして利用ができる。また、免許が不要である1.9 GHz帯についても、sXGPをアンカーバンドとして利用できるようにすることが検討されている[28]。自前で、アンカーバンドの自営等BWAやsXGPを用意する場合、5Gの基地局に加えて、アンカーバンドの基地局、LTEコア網設備 (EPC) も自前で用意する必要がある。 富士通が国内初の商用ローカル5Gを2020年3月27日にスタートした[29]。 ローカル5GとWi-Fi6の比較[30]ローカル5Gキャリア5GWi-Fi6 2021年7月の調査にて、5G端末を所持している人の割合は17.1%、実際に5Gを体験したことがある人の割合は11.2%という結果となった[31]。 2018年10月1日、アメリカ合衆国のベライソンは、「宅内限定」ながら、世界初の商業5Gサービス開始を発表した[33]。 2018年12月1日、大韓民国でも、世界初の企業向け商用5Gサービスを開始したと発表した[34]。 韓国では2019年4月5日、アメリカ合衆国では2019年4月11日にそれぞれ一般消費者向けの商用5Gサービス開始予定であったが、アメリカのベライゾン・コミュニケーションズは、予定よりも約1週間の前倒しで4月3日にサービス開始を発表し[35]、一方の韓国大手移動通信三社(KT、SKテレコム、LGユープラス)も、2日の前倒しで同日午後11時にサービス開始を発表して[注釈 1]それぞれが「世界初」を主張した[36]。
日本の周波数割り当て状況
LTEバンドBand28Band3Band41
5G新無線周波数帯n28n3n40n41
割当先K、D、SK、S、R、DKU、W
他システム旧アナログテレビ放送旧公共業務用無線局(固定)放送業務および公共業務地域BWA
凡例
D
NTTドコモ
K
KDDI・沖縄セルラー電話
S
ソフトバンク
R
楽天モバイル
U
UQコミュニケーションズ
W
Wireless City Planning
ロ
ローカル5G
4G〇N/A
5G割当先S、DD、K、SDKRSKN/ADロN/A
5G新無線周波数帯n78N/An79N/A
n77N/A
他システム固定衛星通信(ダウンリンク)航空機電波高度計N/A無線アクセスシステム
凡例
D
NTTドコモ
K
KDDI・沖縄セルラー電話
S
ソフトバンク
R
楽天モバイル
ロ
ローカル5G
5G5G割当楽天モバイルNTTドコモKDDI・沖縄セルラー電話ローカル5Gソフトバンク
5G Bandn257
他システム固定衛星通信(アップリンク)
干渉調整問題
ローカル5G
バンドn257, n79n77, 78, n79, n257
変調方式OFDMAまたはSC-FDMAOFDMA
実効スループット下り2 Gbps程度下り5 Gbps程度
無線遅延4ミリ秒30ミリ秒
5G端末の普及状況
世界の状況(英語版
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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