第29回NHK紅白歌合戦
所属芸能事務所サイドの説明によれば、前回の紅白で本番前にケイが盲腸炎で手術して出場が危ぶまれた時に、NHKにせっつかれた時のその態度に立腹し、「もう1年、トップスターにしっかり君臨して来年ははじめから出場を断ってやろうと考えていた」とのこと。増田恵子によると事務所側が辞退し、辞退の理由を述べるために「記者会見をやらなくちゃいけなくなって」、「辞退したら大変なことになるっていうのは分かってたんですけど」とのちに述べている[5]。大晦日は裏番組『ピンク・レディー汗と涙の大晦日150分!!』(日本テレビ系列)に出演となった[6]。
古賀政男(当年7月25日没)の追悼として、古賀メロディを数多く歌っていた美空ひばりを紅白に復帰させるべく、「花のステージ」、「ビッグショー」などにひばりを出演させていたが、結局「(紅白歌合戦は)卒業した気持ちだ」と辞退[7]
演歌系の低調はこの年いっぱい続き、ベテランのいしだあゆみ、ちあきなおみ、三橋美智也らが落選した[3]。三橋はこの年『電撃わいどウルトラ放送局』(ラジオ関東)でDJを務め若者に人気が出たが、及ばなかった[8]。また、増位山太志郎が「そんな女のひとりごと」で演歌系では珍しくヒットしたが、出場には至らなかった[8]。
アリスについては、所属レコード会社・東芝EMIは出場を望んでいたが、メンバー自身および所属事務所・ヤングジャパン社長・細川健の意向により出場を辞退した[9][注釈 4]。
出場歌手の発表は11月21日であったが、江川事件と日程が被ってしまったためスポーツ新聞での扱いは例年より小さかった[8]。
演奏
紅組:ダン池田とニューブリード・東京放送管弦楽団(指揮:ダン池田)
白組:小野満とスイング・ビーバーズ・東京放送管弦楽団(指揮:小野満)
演奏ゲスト
世良譲 - 和田アキ子の伴奏(ピアノ)および「ラインダンス」
グラシェラ・スサーナ - 菅原洋一の伴奏(ギター)
秋元薫 - 青江三奈の伴奏(サックス)
井上堯之バンド - 沢田研二のバックバンド
審査員
北の湖敏満(大相撲・横綱。この年年間82勝で最多勝記録更新)
岩下志麻(女優。翌年の大河ドラマ『草燃える』の北条政子役)
植村直己(探検家。この年犬ぞりを操って人類史上初の北極点単独行に成功)
八千草薫(女優。『魅惑のファンタジー』の司会者)
安奈淳(女優。この年の大河ドラマ『黄金の日日』のツル役)
森和人(全日本空輸機長。当時の飛行時間日本記録保持者)
森下洋子(バレリーナ)
山本浩二(広島東洋カープ外野手。この年初の本塁打王を獲得)
川口幹夫・NHK番組制作局長
地方審査員(全国400名)
主なゲスト出演者
桂三枝(落語家。加山雄三の曲紹介および「コンバットマーチ」)
中原ひとみ(女優。この年下期の連続テレビ小説『わたしは海』の飯田清子役。加山雄三の曲紹介)
相原友子(女優。同じく『わたしは海』のヒロイン・川村ミヨ役。同上)
正司照江(漫才師・かしまし娘。同じく『わたしは海』の兼松のおばちゃん役。同上)
角富士夫(ヤクルトスワローズ内野手。佐良直美の曲紹介)
船田和英(同内野手。同上)
若松勉(同外野手。同上)
コント・ラッキー7(コメディアン。高田みづえと細川たかしの曲間)
原田直之(民謡歌手。フランク永井と太田裕美の曲間)
金沢明子(民謡歌手。同上)
川谷拓三(俳優。『黄金の日日』の杉谷善住坊役。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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