2015年の東京国際映画祭は、10月22日(木)から10月31日(土)の10日間に開催された。初日が木曜日なのは、第26回(2013年)から3回連続。ただし、第26回(2013年)と第27回(2014年)は最終日が金曜日で、9日間の開催だった。このため、映画祭期間中に土曜日が2回あるのは第25回(2012年)以来3年ぶり。なお、第28回の最終日の土曜日は、クロージング作品・グランプリ受賞作・観客賞受賞作・WOWOW賞受賞作の上映のみ。映画祭期間中に日曜日が1回しかないのは、第26回 - 第28回の3回のみ。
会期が10日間なのは第19回(2006年)以来9年ぶり。なお、第19回はオープニング前日のオープニング・イブを含めて10日間である。公式に会期が10日間なのは、第15回(2002年)以来の13年ぶり。また、会期が10日間に増えたこともあり、コンペティション部門の上映本数が第27回(2014年)までの15本から16本に増えた[10]。コンペティション部門上映作に日本映画が3本選ばれ、3本以上上映されるのは第17回(2004年)以来11年ぶり[11]。
東京の六本木・新宿・銀座で開催された。六本木が主要会場になるのは、第17回(2004年)から12回連続。新宿で開催されるのは初めて。新宿での上映は、新宿の3会場いずれも10月23日(金) - 10月29日(木)の7日間のみ。銀座で開催されるのは第27回(2014年)に続いて2回目。銀座での上映は、10月26日(月)の1プログラムのみ。
上映会場には、2015年春に改装されたTOHOシネマズ六本木ヒルズ(スクリーン1 - 3・7 - 9、なおスクリーン8・9は改装前のスクリーン6・5)、新宿バルト9(シアター2・3・5、ただし5は1プログラムのみ)、新宿ピカデリー(シアター1・3・4・5、ただし1はオールナイトの1プログラムのみ、3は5プログラムのみ)、2015年4月に開館したTOHOシネマズ新宿(スクリーン5 - 6)、歌舞伎座(1プログラムのみ)が使われた(「生誕100年 オーソン・ウェルズ ― 天才の発見」は京橋の東京国立近代美術館フィルムセンター 大ホールにて11月8日まで開催)。
自主企画として行われる部門[12]は、コンペティション、アジアの未来、日本映画スプラッシュ、特別招待作品、パノラマ、ワールド・フォーカス、国際交流基金アジアセンターpresents「CROSSCUT ASIA #02 熱風!フィリピン」、ブリランテ・メンドーサの世界、Japan Now、日本映画クラシックス、第28回東京国際映画祭プレゼンツ 歌舞伎座 スペシャルナイト、寺山修司生誕80年 TERAYAMA FILMS、追悼特集「高倉健と生きた時代」、ガンダムとその世界、生誕100年 オーソン・ウェルズ -- 天才の発見、日本のいちばん怖い夜?Jホラー降臨。その他に共催/提携企画が行われた[13]。
この第28回から新設された部門は「パノラマ」「Japan Now」「日本映画クラシックス」の3部門。
「パノラマ」は、従来の「特別招待作品」部門を「特別招待作品」部門と「パノラマ」の2つに分けることで誕生した。従来の「特別招待作品」部門同様、日本で劇場公開が決定済みの作品を中心に上映される。
「Japan Now」では、前年の東京国際映画祭以降の1年間に日本で劇場公開された映画を中心に上映される。「監督特集〈原田眞人の世界〉」を除くと、11本中8本が映画祭前に劇場公開済みの作品である。
「日本映画クラシックス」は、日本映画の旧作を上映する部門。第8回(1995年)から第21回(2008年)までも「ニッポン・シネマ・クラシック」などの名前で同様の部門があった。第28回では、フィルムをデジタル・リストアして、デジタル上映される。
第28回のコンペティション部門の最高賞は「東京 グランプリ」。第2回(1987年)から第17回(2004年)までの名称が、第27回(2014年)に引き続いて採用された。
オープニング作品は『ザ・ウォーク』、クロージング作品は『起終点駅 ターミナル』。