第二姓
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明治23年の女学雑誌にも「凡そ夫あるの婦人は、多く其夫の家の姓を用い居る」と妻が夫の家の姓を便宜の上で称することが一般化していたと記されている[12]

その後、1898年(明治31年)に旧民法で「夫婦同姓」とされた。明治政府が全国民への夫婦別姓制度から変更の動きをした際に、「条約改正の実現」という目的から欧米を模倣し「夫婦同姓」を強制しようとした政府の動きに対しては儒教的道徳を重んじ、「別姓」を伝統としてきた旧武士層や保守層から多くの反発が生じた[13]
儒教圏における夫婦別姓・子女の姓における父姓優先主義

どの国でも結婚、夫婦の姓には歴史と宗教が大きく関わっており、共通している歴史は男尊女卑で家父長制であったことで、 宗教は欧米ではキリスト教が、中国、韓国では儒教が大きく影響している。 女性は夫の支配下に入ると考えられていたため、キリスト教圏の国では女性が結婚と同時に夫の姓を名乗っていた。儒教圏における夫婦別姓は、妻は子を産むための「外の者」であるとの思想に基づいた夫婦別姓であった[1]
中国

福山大学孔子学院によると、中国では女性の社会的地位が低かったので、一部の人は苗字だけで、名はなかった。結婚すると、自分の苗字を夫の苗字の後ろに付け加えた。例として、趙家に嫁入りした「劉家の娘」は「趙劉氏」と呼ばれていた[14]。中国大陸では数千年も子供は夫の姓を名乗ることが文化や伝統となっており、父親の苗字を受け継ぐ典型的な男権社会である[15][2]。中華人民共和国でも夫婦別姓制度の下で子供は夫の姓を名乗ることが習慣化していたが、一人っ子政策終了後の2018年時点には中国の上海市における新生児数約9万人のうち夫姓91.2%に対して、8.8%であるものの妻姓を名乗る子供も現れるようになっている[16]
韓国

韓国では、2008年から子供の姓に対する夫婦の合意があり、婚姻届提出時で「子どもの姓・本貫を母親の姓・本貫にする話合いをしたか」との項目に「はい」と記載すると、子女の姓を夫の姓以外も選べるようになったが、韓国は父姓優先主義の国のままであり圧倒的に少ない[17][18][19]。子女の姓を妻姓に変えた夫婦によると、2021年時点でも子女を母親の姓にする人はほとんどいない。夫婦の周囲は「母親の姓を継がせることができるの?」という反応が最多だった[19]
姓に用いる文字
日本

日本人の姓は、基本的に漢字である。ただし「一ノ瀬」などのように一部に片仮名が含まれているもの、「反り目」のように平仮名が含まれているもの、「佐々木」の「」のように記号が含まれているものもある[20]

漢字文化圏以外から日本に移り住み、日本国籍を取得した者の中には、元の姓の読みを当て字にする(有道出人等)、片仮名で表記する(ハーフナー・マイク等)など本人の意向に沿った姓を選択できるため、新しい苗字が出来ることもあるが、使える文字は戸籍統一文字に限定されている。

2016年時点で日本には数多くの名字が存在するが、上位5,000ほどの名字で人口の80%以上は網羅されるとされている[21]
主な姓
日本

日本国内に多い姓(上位30位、2023年4月時点[22])順位名字(読み)人数

   (人)[22]  備考
1佐藤(サトウ、サドウ)およそ 184.2万北海道東北地方をはじめとする東日本(特に秋田県)や東九州に多い名字で、近畿圏では大阪府兵庫県を除きそれほど多くはない。沖縄県ではむしろ珍しい名字。
2鈴木(スズキ、ススキ、ススギ)およそ 177.8万愛知県(特に三河)・静岡県及び南関東東北地方に多い。南関東のランキングでは1位。発祥地は和歌山県海南市だが、西日本(特に九州・沖縄地方)にはさほど多くはない。
3高橋(タカハシ、タカバシ)およそ 139.2万この名字も東北地方をはじめ東日本(とくに岩手県北上市周辺)や中四国地方に多い傾向がある。
4田中(タナカ、ダナカ、デンチュウ)およそ 132.0万全国満遍なく分布し、大半の都道府県で上位にランクされるが、密度では西日本沖縄県を除く)の方が多い。大阪府山陰地方福岡県のランキングでは1位であり、西日本全体でも1位である。東日本でも関東地方(特に埼玉県入間比企地域)・甲信越地方(特に長野県)・北海道では密度が高い。
5伊藤(イトウ)およそ 106.0万中京地方及び東北地方関東地方近畿地方山陰地方に多い。件数は愛知県が最も多いが、密度では三重県の方が多い。愛知県名古屋市では市町村としては最も件数が多い。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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