第一次戦略兵器削減条約
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

2009年12月グリニッジ標準時5日午前0時(日本時間同日午前9時)、START Iは次の条約を締結することなく失効したとされたものの、2003年発効のモスクワ条約(SORT)第2条において、START条約の条項が引き続き有効である事が米ソ両国において確認された[1]

2010年4月、新戦略兵器削減条約が調印。
条約の内容
一覧表

米ソ両国は、下記の条件に基づき各種兵器をそれぞれの数の核弾頭として計算し、条約発効後7年以内に核弾頭保有総数6000発を超えない様削減するものとされた[2]

核運搬手段定 義保有制限数
(核弾頭としての換算式)具体例
(条約締結時)備考
ICBM
及びSLBM(1) ICBM…射程5500q以上の弾道弾[3]
(2) SLBM…潜水艦から発射される射程600q以上の弾道弾[4]
(1) 再突入体1基を1発の核弾頭に換算する
(2) 条約署名時に配備済のICBM、SLBM搭載弾頭数については本条約「了解覚書[5]」に指定された数とする。
(3) 条約署名後に配備されたICBM、SLBMの弾頭数については、発射試験時の再突入体の最大搭載数とする。
(4) 根本的に新しい弾頭機構を持つICBM、SLBMについては、最大投射可能重量の40%を、最も軽量な再突入体の重量で割った結果の最も小さい整数以上を弾頭数とする[6]。リスト[7]
重爆撃機・下記(a)又は(b)の両方又はいずれかを満たす爆撃機[8]
(a) 航続距離8000q以上[9]
(b) 長距離核ALCM(空中発射核巡航ミサイル)[10][11]を運用可能・アメリカ合衆国
(1) 重爆撃機150機までは1機あたり10発の核弾頭にカウントする[12]
(2) 150機を超える場合、超過分は実際に搭載可能な長距離核ALCM数に基づいて保有核弾頭数に加算する[13]
・ソビエト連邦
(1) 重爆撃機180機までは1機あたり8発の核弾頭にカウントする。
(2) 180機を超える場合、超過分は実際に搭載可能な長距離核ALCM数に基づいて保有核弾頭数に加算する。
・共 通
特定の例外を除き、定義(a)を満たすが(b)を満たさない重爆撃機は、1機あたり1発の核弾頭と換算する。・重爆撃機[14]
米国B-52、B-1、B-2、ソ連Tu-95、Tu-160
・長距離核ALCM
米国AGM-86BAGM-129、ソ連AS-15A、AS-15B( RKV-500A およびRKV-500B)(1) 一定の手続きに基づき空中給油機、偵察機、電子戦機等に改造された旧重爆撃機は核弾頭にカウントされない。
(2) 条約締結時の10年前の時点で配備されていた重爆撃機は、一定の手続きの元で核弾頭としてカウントされない非核重爆撃機として改造できる。
(3) 長距離核巡航ミサイルを装備せず、その他一定の条件で海上作戦専用機として配備された物は重爆撃機としてカウントされない。

条約各用語の細部定義については条約付属書「定義[15]」、条文の解説・補足については「条約本文の分析[16]」に基づく
脚注[脚注の使い方]^Treaty Between the United States of America and the Russian Federation on Strategic Offensive Reductions
^ Treaty 1991.
^ ICBMの定義
^ SLBMの定義
^ SUBJECT: NOTIFICATION OF UPDATED DATA IN THE MEMORANDUM OF UNDERSTANDING,AFTER THE EXPIRATION OF EACH SIX-MONTH PERIOD
^ ICBMで発射可能な重量が10トンで再突入体が0.3トンの場合、10×0.4÷0.3=13.333…→14発の核弾頭に換算する。「40%ルール」とされる。
^ ICBM、SLBMの具体例リスト
^ 重爆撃機の定義
^ 燃料満載かつ7.5トンの武装を搭載した状態で、空中給油無しで最大効率で飛行し着陸するまでの最大距離
^ 長距離核空中発射巡航ミサイルの定義
^ 最大射程600q以上の核搭載型の空中発射式の核搭載巡航ミサイル
^ 重爆撃機150機×10発の長距離ALCMを搭載=1500発の核弾頭と換算
^ 例えば151機目と指定されたB-52Hの場合、最大20発の長距離核ALCMを搭載可能なため、1機あたり20発の核弾頭と換算する
^ 重爆撃機・長距離核ALCMの具体例
^ DEFINITIONS ANNEX
^ ARTICLE-BY-ARTICLE ANALYSIS OF THE TREATY TEXT

関連項目

第二次戦略兵器削減条約(START II)

モスクワ条約(SORT)

参考文献

Treaty (1991/07/31), Strategic Arms Reduction Treaty, https://1997-2001.state.gov/www/global/arms/starthtm/start/start1.html 

外部リンク

米露間の戦略核兵器削減条約(START)
(外務省による解説)

『スタートワン』 - コトバンク










軍縮条約
概念

平和主義

人道主義

勢力均衡

軍備管理

多国間主義

国際組織

国際連盟

国際連合

NBC兵器以外

ハーグ条約(1899, 1907)

ヴェルサイユ条約(1919)

ワシントン海軍軍縮条約(1922)

ジュネーヴ議定書(1925)

不戦条約(1928年)

ロンドン海軍軍縮条約(1930)

第二次ロンドン海軍軍縮条約(1936)

環境兵器禁止条約(1978)

特定通常兵器使用禁止制限条約(1983)

ヨーロッパ通常戦力条約(1992)

対人地雷禁止条約(1999)

クラスター弾禁止条約 (2010)


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:24 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef