最初の公開から長く見ることができなかったが、1960年代にアメリカン・フィルム・インスティチュートからアメリカ議会図書館に寄付され、1969年のニューヨーク映画祭で同じような境遇にあった22作品と一緒に上映された[23]。1998年にはピーター・ボグダノヴィッチ監督がテルライド映画祭で上映した[24]ものの、それ以降は、Kino InternationalとCineteca di Bolognaが2つのアメリカ版と1つのイタリア版から復元するまで見ることができなかった[25][26]。レストア版は2003年にKino Internationalからリリースされた[26]。 当初、芳しい評価は得られなかった。一部の批評家は暗いテーマを嫌い、また、舞台がドイツ風で17世紀のイギリスに見え合いと不満を漏らした[10]。特に批判的だったのがポール・ロサで、その著書『The Film Till Now』の中でこの映画のことを「映画技法の稚拙な模倣」とこきおろした[27]。 近年になって、作品の評価は高まっている。映画評論家のロジャー・イーバートは「ドイツ表現主義のサイレント映画の最後の宝」と4つ星(満点)をつけ[3]、レナード・マルティンも「目が眩むよう」と高く評価している[28]。 『笑ふ男』は、後のユニバーサル・ホラーに大きな影響を与えている[29]。実際、メイクアップのピアースは『フランケンシュタイン』『狼男』など多くの作品で仕事をしている。美術のホールも同様である。 『バットマン』のキャラクターであるジョーカーとの類似もよく指摘される。2005年に出版されたグラフィックノベルのタイトルは『Batman: The Man Who Laughs』だった[30]。
評価
影響
脚注^ a b 朝日新聞 1929年1月17日夕刊
^ PopMatters Staff. "PopMatters: The Man Who Laughs". popmatters.com. Retrieved 2007-01-11.
^ a b Roger Ebert. "Roger Ebert: Great Movies: The Man Who Laughs (1928)". rogerebert.com. Retrieved 2007-01-11.
^ ⇒フランス八重奏団来日!『Beyond Cinema?無声映画の名作と室内楽のマリアージュ』のご案内(日仏経済交流会)
^ a b Soister 2002, p. 206.
^ Josephson 2005, p. 459.
^ Long 2012, p. 378.
^ Riley 1996, p. 40.
^ Solomon 2013, p. 27.