笑う警官
THE LAUGHING POLICEMAN
監督角川春樹
脚本角川春樹
橋本匡弘
クランクインの3週間前に前任監督が降板し、企画が流れるのを避けるため、角川春樹が急遽、脚本を書き直した上で監督した[1]。2008年9月18日より撮影開始、同年11月にクランクアップ。公開は2009年11月14日。原作がベストセラーということ以外に集客要素がなく、演出だけで勝負しなければならなくなった角川は、集客用に米国歌手のホイットニー・ヒューストンに主題歌を依頼した[2]。角川にとっては1997年の『時をかける少女』以来11年ぶりの監督作となり、「動員が150万人を超えなかったら映画を辞める[3]」と東映側と約束している。しかし15億と角川が見積もった[4]実際の興行成績は3億円弱、観客動員数は10万人に満たなかったと言われている。
キャスト
佐伯宏一:大森南朋
小島百合:松雪泰子
津久井卓:宮迫博之
新宮昌樹:忍成修吾
植村辰男:螢雪次朗
町田光芳:野村祐人
岩井隆:伊藤明賢
安田:大友康平
足の悪いチンピラ:松山ケンイチ
テレビキャスター:大和田伸也
百条委員会委員長:平泉成
谷川五郎:中川礼二
水村朝美:乙黒えり
浅野貴彦生活安全部長:矢島健一
石岡正純刑事部長:鹿賀丈史
※石岡と浅野の役名と役柄が原作とは逆転している。
スタッフ
原作:佐々木譲「笑う警官」
脚本・製作総指揮・監督:角川春樹
脚本:橋本匡弘
音楽:大島ミチル
撮影:仙元誠三
主題歌:ホイットニー・ヒューストン「夢をとりもどすまで」
配給:東映
製作:「笑う警官」製作委員会(ハルキエンタテインメント、角川春樹事務所、東映、東映ビデオ、よしもとクリエイティブ・エージェンシー、讀賣新聞、ディー・エヌ・エー、サンブック、報知新聞社、クオラス)
エピソード
キャスティングの際、角川春樹は宮迫博之や中川礼二が芸人であることを知らず、役者であると思い込んでいた。それぞれのプロフィールに「雨上がり決死隊」「中川家」と書いてあるのを所属事務所名であると勘違いし、「変わった名前の事務所があるもんだ」と思ったという[5]。
公開日の舞台挨拶の際、角川春樹が「崔洋一が続編に当たる『警官の紋章』を映画化したい」と思っていることを暴露した[6]。
撮影を担当した仙元誠三は、本作で引退作する覚悟を持って臨み、クランクアップ時には照明担当の渡辺三雄と号泣したが、結局、本作で引退とはならず、引退作は2016年に公開された村川透監督の『さらば あぶない刑事』となった[7]。