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タンザニアでは、竹藪に集まる鳥が異常な行動をすることから見つかったとされる竹の樹液がアルコール発酵したウランジ(ulanji)という竹酒がある[20][21]。また他の竹でも樹液が発酵する場合があるが、菌などの毒性があれば食用にすることはできない[22]

クマザサは生薬や健康食品、茶葉、焼酎原料などに使われる。

生薬

ハチクまたはマダケの葉は、竹葉(ちくよう)という
生薬で、解熱利尿の作用がある。

葉をに漬けて香りを付けた竹葉青というリキュール中国にある。

ハチクまたはマダケの茎の外層を削り取った内層は竹茹(ちくじょ)という生薬で、解熱、鎮吐などの作用がある。

タンチク、 ハチクの茎を火で炙って流れた液汁は、竹癧(ちくれき)という生薬である。

繊維原料

竹の内側にある薄紙と、竹を発酵させて得た繊維を漉いて作った紙を竹紙と呼ぶ。詳細は「竹紙」を参照

中国四川省広西チワン族自治区などの一部製紙工場は竹を原料としたパルプを製造し、にまで加工している。
バイオ燃料

他の植物と同様に、発酵させるとエタノールを得られ、バイオ燃料として利用できる。静岡大学では、超微粉末にする技術と、強力に糖化する微生物を探すなどで、糖化効率を従来の2%程度から75%に高めた。3年間でさらに効率を80%まで高め、1リットル当たり100円程度の生産コストを目指している。研究チームの試算では、国内には約9,300万トンの竹があり、年間330万トンまでなら採り続けても生態系への影響はない。これで燃料を作れば目標消費量の約10%を賄えるという。

また、エタノール化ではなく直接燃料にする場合は、カリウムと塩素の含有量が多く炉の傷みや有害ガスが発生しやすいために利用は限られていたが、近年では粉砕後に水に晒すことによりカリウムと塩素を抜いてからペレット化し、カリウム分が溶出した水も液肥として利用する技術なども開発されている[23]
除菌・消臭・防虫・土壌改良

竹酢液は除菌・殺菌や消臭剤防虫剤として使われる。

大阪府吹田市には、竹関連製品を開発するタケックス・ラボという会社があり、モウソウチク表皮抽出物から除菌剤やハンドソープなどを製造している[24]

粉末にした竹(竹粉)は土壌改良に使われる。堆肥などとともに農地にすき込むことで、土中に空気の層ができて農作物の根の張りが良くなるほか、竹粉に付着している乳酸菌病原菌雑草を抑える効果がある[25]
竹簡

古代、の発明以前は中国および近隣の朝鮮・日本では、紙の代りに木簡および竹簡が広く使われた。しかし、日本では竹簡の使用例は少ない[26]
文化

五百円硬貨の裏に竹が描かれている[27]
文学作品

竹取物語舌切り雀 - 作者不詳の日本の民話(おとぎ話)。

美女と竹林 -(2008年8月22日発売、単行本、光文社)森見登美彦の虚実取り混ぜたエッセイ。知人の所有する竹林の管理を任された作者の苦闘を書く。

パニック - 開高健

一笑図 - 竹の下に犬を置く構図を画題とした絵のジャンル。笑いの字を分解すると竹の下に犬であるとして、11世紀の中国の画家である蘇軾が始めた[28]

習俗・慣習門松竹林の七賢(レリーフ拓本)中国晋代に清談にふけったとされる七人の賢人

青々としてまっすぐ伸びる様子から、(さかき)とともに清浄な植物のひとつとされている。

地鎮祭などの神事において、不浄を防ぐために斎み清める場所の四隅に立てる葉付きの青竹を、斎竹(いみだけ)という。青竹には清浄な神域を示す注連縄を張り廻らせ、紙垂(しで)を垂らす[29]

3本の竹を松で囲み、荒縄で結んだものを門松と呼び、正月に玄関や門前に立てる。

竹は種類によるが、前述のように67年から120年に1度花を咲かせ、結実し枯れる。花が咲くと竹が枯れ、地下茎で繋がった1個体の竹は枯れる。「en:Bamboo blossom」も参照

@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}竹の花[独自研究?]がつける実は野鼠の餌となる。非常に稀な出来事であるため、平時の食物連鎖ではあり得ない野鼠の大量発生を引き起こし、急増した野鼠が他の植物などを食害することが知られている。この現象はインドでmautam''(bamboo death)[独自研究?]と呼ばれ、壊滅的な農業被害が発生している。このことから「竹の花は不吉の前兆」とする民間伝承が生まれた。[要出典]

七夕 - 笹を飾る。

、竹、3つをあわせて松竹梅(しょうちくばい)と呼び、縁起が良いものとされる。元は歳寒三友と呼ばれ中国画での画題が日本に伝わったもので、符牒としても使われる。他にも竹・を合わせた四君子などもある。


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