プロレスでは凶器として用いられる。日本で活躍した外国人レスラーによってWWE等、海外のプロレスにも伝わり、ケンドースティックという名前で知られている。また弦が外れたがシンガポール刑務所で使用されたケイン(竹鞭)に似ていることから、デスマッチやハードコアマッチなどではシンガポールケインと呼称される[9]。 竹刀による指導上の不適切な使用が問題になることがある。 テレビドラマなどの演出で熱血指導の象徴のように竹刀が登場することもある。2013年のNHK連続テレビ小説『あまちゃん』には高校教師が竹刀を持ち歩く場面があり、これについてNHK広報局は「この教師は、生徒に愛情と厳しさを持って接する設定」と説明している[11]が、全日本剣道連盟などでは「竹刀は神聖なもの」であるとして、適切な利用を訴えている。
指導上の不適切な使用
2013年に発覚した女子柔道強化選手への暴力問題においても監督が竹刀で背中や尻を叩いたと告発されている。
2021年には空手の練習中の竹刀の使用が問題になり、全日本空手道連盟は「竹刀を用いた練習は大変危険で、どの練習においても全く認められるものではない」との声明を出した[10]。
脚注
注釈^ 島田貞一「槍と槍術」第22回
^ もっとも、近年は素振り用の「竹刀型木刀」が市販されている。
^ 『平家物語』に記述されており、刀を模した竹製具という点では歴史が古い。現在は竹を素材にすることは少なく、樫を削ったものが多い。
^ 竹の刀の文献上の初見は、記・紀の神代紀に登場するコノハナサクヤヒメのお産の際にへその緒を切るのに使用されたもので、実用具である。『紀』では、竹刀と記して「あおひえ」と読ませており[1]、捨てた竹刀が竹林となったとある。この竹刀は多様な竹文化を有していた隼人と関連するものと捉えられている[2]。
^ 日本画の金箔を用いた技法で、雌竹を小刀で削った竹刀(ちくとう)を使う場合があり[3]、金箔を細かく切る竹刃の道具も竹刀と記す。
^ 例として、律令時代では勅命の影響から「漆塗りの木製兜(偽装兜)」が作られており、鉄製に偽装した兜なら砕く事は可能である(400m先に置かれたものも鉄製か判別しにくい)。竹刀の中に鉄棒を入れるなどの細工も考えられる。紙縒を切ることは特別な訓練を積まなくとも、竹刀に剃刀といった薄い刃物を仕込めば、可能な話である。
出典^ 宇治谷孟『日本書紀 (上)』全現代語訳、講談社学術文庫
^ 門脇禎二、森浩一『古代史を解く『鍵(キーワード)』』 p.187
^ 『日本画講座 テキスト 4 日本画の表現技法』、日本美術教育センター pp.52-53
^ 『日本武術神妙記』より
^ 戸部新十郎『明治剣客伝 日本剣豪譚』、光文社 p.27
^ 堂本昭彦
^ 堂本昭彦『高野佐三郎剣道遺稿集』、スキージャーナル
^ 堂本昭彦『中山博道有信館』、島津書房 pp.242-243
^ SPA!. “サンドマンは自堕落、自暴自棄、そして自己陶酔――フミ斎藤のプロレス読本#113【ECW編エピソード05】 。日刊SPA!”