競馬番組
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また馬齢に制限がない競走でも馬齢に応じて負担重量(斤量)差が設けられる場合もある。日本では平地競走、ばんえい競走では満2歳、障害競走では満3歳の誕生日を迎えていない競走馬は出走できない。単純な「○歳」表記と「満○歳」表記の違いについては馬齢を参照
性別による条件

性別による制限が課される競走は以下の例がある。性別による制限がない競走でも、牝馬の負担重量が軽減(中央競馬の場合、原則マイナス2キログラム)される場合が多い(セックスアローワンス)。

牝馬限定
桜花賞優駿牝馬(オークス)といった牝馬クラシック競走を筆頭に、新馬戦未勝利戦まで各条件において牝馬限定競走は多く設定されている。

牡馬、牝馬限定
この条件の競走は限られており、2014年現在、中央競馬では東京優駿(日本ダービー)などのクラシック競走やそのトライアル競走、東京優駿のトライアル競走だったNHK杯の流れを汲むNHKマイルカップ、1996年以降のニュージーランドトロフィー(旧ニュージーランドトロフィー4歳ステークス)、2004年以降の朝日杯フューチュリティステークス、2014年にラジオNIKKEI杯2歳ステークスの開催地や性別条件を変更の上改称したホープフルステークスのみである。いずれも繁殖能力の選定という名目で(ただし明確に謳っているのはクラシック関連のみ)、繁殖に携われない?馬(去勢された馬)は出走できない。過去には天皇賞も2007年までこの条件で行われていた。

牡馬、?馬限定
この条件の競走も福山競馬場のキングカップなど数えるほどで、同時期に同条件で行われる牝馬限定戦(キングカップの例ではクイーンカップ)と同時に対となる形で存在する場合がほとんどである。中央競馬では2012年現在この条件の競走は存在しないが、かつては1991年 - 2003年までの朝日杯3歳ステークス→朝日杯フューチュリティステークス、1991年 - 1999年までのラジオたんぱ杯3歳ステークス(→ラジオたんぱ杯2歳ステークス→ラジオNIKKEI杯2歳ステークス→現・ホープフルステークス)がこの条件であった。前者は2004年より牡馬、牝馬限定となり、後者は2000年より牝馬にも開放された(2014年のホープフルステークスへの改称後は?馬は出走できなくなった)。
父親による条件

中央競馬では2007年まで内国産種牡馬の保護を目的に父内国産馬限定戦が行われた。おもに新馬戦や未勝利戦、下級条件戦で設定されていた。重賞競走にも少数ながら父内国産馬限定の設定があった(制度廃止の2007年時点では中日新聞杯のみ)。

このほかに、父親による条件を設けた競走が設定されたとしては以下のような例がある。

川崎競馬場では「中央競馬クラシック三冠優勝馬の産駒限定戦」の「クラシックジュニアカップ」が年に数回行われている[2]

中央競馬でもかつて、東京優駿優勝馬の産駒限定の特別競走「ダービースタリオンズステークス」が行われていた(ダービースタリオンズステークスについては2013年に東京優駿の他にもイギリスダービージョッケクルブ賞(フランスダービー)・アイリッシュダービーケンタッキーダービー優勝馬の産駒限定へと対象を拡大して復活した[3])。

帯広競馬場ばんえい競走)では「スタリオンカップ」の名称で、「リーディングサイアー上位5頭の産駒を2頭ずつ選抜した10頭」による競走が行われている[4]

産地による条件

馬産の保護を目的に、外国産馬の出走は制限が行われている。

中央競馬では競馬番組一般事項によって、記号化している。

混合競走(記号は○の中に混合。インターネット上では(混合)と記載されることが多い)

内国産馬に加えて、外国産馬(○の中に外、同(外))が混合して出走可能な競走。


国際競走(○の中に国際、同(国際))

内国産馬に加えて、外国産馬と日本国外の厩舎に所属する競走馬(□の中に外、同[外])が混合して出走可能な競走。

逆にいえば混合競走でも国際競走でもない競走は内国産馬のみが出走可能な競走ということになる。ただし、2009年までのクラシック5競走は混合競走でも国際競走でもないが特例として頭数制限付きで外国産馬も出走できた。なお上級競走に行くほど、内国産馬限定戦の割合は少なくなる。

地方競馬ではおおむね制限が緩い。ホッカイドウ競馬はかつては外国産馬の出走を一切認めていなかったが段階的に開放され、2012年現在では2歳限定戦(ただしホッカイドウ競馬主催の交流競走で他地区所属の外国産馬は出走できる)をのぞくすべての競走で外国産馬が出走可能である。ダートグレード競走ブリーダーズゴールドカップ2005年まで内国産馬限定競走であった。

このほか、各地区の馬産振興を目的に以下のような産地による限定戦が存在する。

東北産馬限定
岩手競馬では、「銀河賞」として東北産馬限定競走が行われている。2006年マイルチャンピオンシップ南部杯開催当日の10月9日に実施された。

千葉県産馬限定
南関東公営競馬に属する船橋競馬場では、「下総特別」として千葉県産馬限定競走が行われていた。

九州産馬限定
中央競馬の小倉競馬場と地方競馬の佐賀競馬場で行われる。代表的な競走として「ひまわり賞」「たんぽぽ賞」「霧島賞」がある。

また、ばんえい競馬では重賞競走ヤングチャンピオンシップ」のトライアル競走として北海道内をさらに分割した産地限定競走(総称して「ばんえい甲子園」)が行われている。

産地による制限は日本以外の諸国でも行われる。とくにカナダ三冠競走はカナダ産限定として知られる。
取引条件による条件

中央競馬では2007年まで市場取引を推奨するために、市場取引馬限定競走が設けられていた。おもに新馬戦未勝利戦、下級条件で行われていた。さらに昔には抽せん馬限定競走が存在したが、これは後年市場取引馬限定競走に統一された。

日本国外ではオーストラリアのマジックミリオンズセールなどのように、特定のセール出身馬限定の高額賞金競走も存在する。
獲得した賞金による条件「日本の競馬の競走体系」を参照
現在の所属による制限「指定交流競走」も参照「国際競走」も参照

原則として、所属している主催者[1]の競走のみに出走可能である。

ただし中央競馬には地方競馬に所属する競走馬にも出走可能な競走があり、同様に地方競馬には中央競馬に所属する競走馬にも出走可能な競走がある(ともに指定交流競走という)[5]

中央競馬における措定交流競走は、以下の2つの競走に分かれる。

指定競走(○の中に指定、同(指定))

地方競馬に所属する競走馬(□の中に地、同[地])が出走でき、地方競馬に所属する騎手が騎乗できる競走で特別指定競走以外の競走[6]。原則としてGIおよびそのステップレース、ダートグレード競走、オープン特別が指定競走に該当する[6]


特別指定競走(○の中に特指、同(特指))

JRA2歳認定競走または別に定める地方競馬の競走で1着になった[地]が出走でき、地方競馬に所属する騎手が騎乗できる競走[6]

また国際競走(上記参照)では、日本国外の厩舎に所属する競走馬も出走可能である。

地方競馬では南関東地区や東海地区、九州地区などでは近隣地区に所属する競走馬には出走を認めている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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