競輪場
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1997年4月時点では、弥彦、花月園、名古屋、別府、熊本の5場がホームページを既に開設していた[1]

2000年には場内での酒類販売の試験導入(花月園と平塚)を実施し[2][3]、その後いくつかの競輪場で解禁された[4][5]

他の自転車競技場よりも交通アクセスが良く観客席照明などの設備が整っていることから、競輪選手でないロードレースチームによるトラックレース興行リーグ「バンクリーグ」にも利用されており、2020年の開幕年は名古屋、宇都宮で、2021年は別府、名古屋、宇都宮で開催された[6]
構造

ほぼ全ての競輪場が屋外だが、前橋競輪場日本トーターグリーンドーム前橋)と小倉競輪場北九州メディアドーム)、TIPSTAR DOME CHIBAの3場は屋内型となっている。

全てのバンクは左回りである。バンクの周長は、250m(TIPSTAR DOME CHIBAのみ[7])、333.3m、335m(前橋のみ。開設当初は333m)、400m、500m(宇都宮、大宮、高知のみ)の計5種類がある。この中で最も多いのは400mで、中には西武園など開設当初は500mであったがのち施設改修に併せて400mに変更した競輪場もある(改修中の熊本も再開後は400mとすることが発表されている)。また、TIPSTAR DOME CHIBAは国際自転車競技連合規格である伊豆ベロドローム、JKA250(日本競輪選手養成所内)同様の木製バンクである(2021年5月竣工)[8]

バンクの緩和曲線は、マッコーネル(マッコンネル)とレムニスケートの2種類。クロソイド1999年に改修されるまでの和歌山競輪場が最後だった[9]。同じ周長でも競輪場によって緩和曲線や直線の長さは異なるため、競輪場によっては捲りが決まりやすいなど『クセ』が出ることがある。

観客スタンドや車券売り場などの施設は、他の公営競技と比べいち早く鉄筋コンクリート化が進んだ。これは1950年に発生した鳴尾事件を受けたもので、競輪廃止論が飛び交う中、施設改善が開催継続を認める条件とされたことによる。ただ、それ以降現在まで大掛かりな施設改善がなされていない競輪場も多く、奈良や久留米のように耐震基準を満たさない一部のスタンドを立ち入り禁止としたり、向日町のように大掛かりな改修が必要ながらその予算の確保に悩まされている競輪場もある[10]

走路と観客エリアを隔てる外側の仕切りには、金網の他、ポリカーボネートの透明板(西武園競輪場など)があるが、TIPSTAR DOME CHIBAのようにそのような仕切りを設けていない競輪場もある。バンク内に観客エリアがある構造の場合、バンク内側にも柵を用いている競輪場がある(いわき平、小倉)。

選手が入退場する「敢闘門」の位置は、バックストレッチが多数(川崎など)を占めるが、ホームストレッチ(いわき平、小倉など)、バンクの内側(取手、名古屋など。バンクの外側から地下通路を通って入退場する)の、3パターンがある[11]

大型ビジョンが設置されている競輪場もあるものの、文字情報のみの確定板が単独で設置されているところや、近年はその確定板も撤去されている競輪場もある(そのような競輪場の場合、着順は場内ビジョンで表示される)。

場内に元選手による初心者ガイダンスコーナーを設置しているところもある。

選手宿舎は通常敷地内に併設されているが、スペースの都合などで敷地外に別途宿舎を設けている競輪場もあり(2015年現在は川崎弥彦、前橋、千葉、小田原名古屋福井岸和田熊本の9場)、その場合選手は専用バスで宿舎と競輪場の間を往来する[12]。一部の競輪場では競輪開催期間外に宿舎を一般開放しており(小田原、四日市松阪松山など)、団体での宿泊等の利用が可能である。玉野では、場内に全国初となる選手宿舎と一体となったホテルが開業した[13]

2023年より、「報道関係者と選手・自転車との接触トラブルを避けるため」という理由で検車場内での取材・撮影を禁止する「ミックスゾーン」の制度ができた(そのため、現在は選手の写真はガッツポーズだけ、など味気ないものになっている)[14]

2024年3月時点で、地震による施設損壊により熊本にてバンク周長の縮小も含めた全面的な改修工事が行われているほか、多くの競輪場でスタンドを中心に老朽化が進行していることから、本場開催を長期間休止した上で施設改善を行う競輪場が出てきている。同月時点で、防府広島佐世保にて、スタンド建て替えとともに大規模な再整備が行われている。このほか、久留米においても今後スタンド建て替えなどの大規模改修工事が計画されている。

防府では、2022年11月7日以降、2024年11月までの予定でスタンド建て替え工事を実施中。

広島では、市民がスポーツやレジャーを楽しめる複合施設に再整備する計画を打ち出しており、2021年度中に競輪場の建て替えとともに事業運営を委託する民間事業者を公募し契約を結ぶ方針を示した[15]。その後2022年1月7日に株式会社チャリ・ロトが民間事業者として選定された[16]。2025年4月再開予定。

佐世保では、2022年12月より既存のスタンドを解体のち建て替えし、2024年12月に改修を完了する予定である。計画では、メインスタンドの収容人数は3100人から800人に規模を縮小する一方、競輪場周辺に市民向けの施設を整備する予定である[17]。なお、佐世保では本場開催は休止しておらず工事と並行して行われている。

競輪場の一覧

競輪における地区の分類は、かつての日本自転車競技会合併発足以前における各自転車競技会の管轄地域に拠るものであり、一般的な地方区分とは異なることに注意。競輪場以外の日本における自転車競技場については「自転車競技場#日本における自転車競技場」を参照

「やひこけいりん」「かわさきケイリン」「たちかわ競輪」「函館けいりん」など、ロゴではひらがな表記している競輪場の方が多い。
地区の8区分「競輪#都道府県コード」も参照

現在は全43場がある[18]。太字は同一の都道府県内に複数の競輪場がある都道府県で、数字は同一の都道府県内にある数。()は各地区で競輪場の無い都道府県。東西分けについては、高松宮記念杯競輪においての区分。

計東 18
北日本3北海道青森福島秋田)(岩手)(山形)(宮城
関東8新潟群馬栃木茨城埼玉 2東京 2(山梨)(長野
南関東7千葉 2神奈川 3静岡 2
計西 25
中部7富山愛知 2岐阜 2三重 2(石川
近畿5福井京都奈良大阪和歌山兵庫)(滋賀
中国3岡山広島山口鳥取)(島根
四国4香川徳島愛媛高知
九州6福岡 2佐賀長崎大分熊本宮崎)(鹿児島)(沖縄


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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