竜_(トールキン)
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語源の研究・説明のみに留まるものの、上記の名前が残る個体たちの他に、「スパーク竜(Spark-dragons)」[注 17][15])や、暗闇で光り輝く「Great glow-worms」[注 18][17]、砂漠や洞穴を好むサンドワームや岩竜 (Stone-dragon)、土竜地龍)などその他多数の竜の亜種や眷属が設定されている。

ナズグルの乗騎である「おぞましい獣」が竜に酷似しているのは実写映画版のみの設定であり、原作においては竜とは全く別の生き物である。

シルマリルの物語の初期案では、生物としての竜の他に、オーク軍の開発した兵器として、竜を象った攻城兵器が登場する予定であった[18]

トールキンはファンタジーの題材としての竜を非常に好み、『農夫ジャイルズの冒険』の長者黄金竜や他の個体、『仔犬のローヴァーの冒険』の白い竜の一族などが登場する。この月に棲む白い竜は山をも砕いたり月蝕を起こしたりする程の強大な存在だったが、月の男とよばれる魔法使いに暗黒の魔法を腹にぶつけられることでフラフラになって退散するなど、トールキン世界の竜は腹が弱点というお約束をきちんと踏襲している。

トールキン 旅のはじまり』では、戦時中に敵軍の火炎放射器にトールキンが竜の幻覚を目撃するというシーンが存在する。

脚注
注釈^ クウェンヤで「火の蛇」(fire-serpent)を意味する。
^ ヘビの姿をしたワームであり、「Were-worm」や「Long-Worm」やトカゲ型の 「Long-worm」が知られる。
^ 睨むことで敵を金縛りにする、相手を欺き術者の言葉を真実と錯覚させる、対象の記憶を封じ忘却の呪いをかけるなど。
^ for the coming of the dragons was with great thunder, and lightning, and a tempest of fire
^ 原作でも、スマウグが「秘密の通路」に逃げ込んだドワーフたちに向かって鼻から火炎とともに高温の水蒸気を噴射する場面がある。
^ グラウルングはイヴリンの泉にその身を浸して逆に汚してしまい、スマウグもエレボールの表門から流れ出る早せ川に浸かった際、川の水は蒸気になるだけであった。
^ TRPGなどのゲームでは、この設定を取り入れていると思われるものも一部見られる。例えば『トンネルズ&トロールズ』(Tunnels & Trolls, T&T)でのドラゴン系モンスターは、炎をあまりたくさん吐きすぎると、これらが一時的に「枯れて」しまうことがある。炎が枯れるとドラゴンの戦闘力は著しく低下するように設定されており、さらにファイア・ドラゴンなどは炎が枯れると全身に纏っている炎も消えてしまう。
^ The Lord of the Rings: War in the Northに見られたウルゴストのように、二次的な創作物では利害の一致次第で自由の民と共存を選ぶ竜も現れている。
^ サウロンが、地上や地下に残存したあらゆるモルゴスのしもべを招集し「黒の時代」がはじまったとされるが、竜が含まれていたのかは厳密には不明。
^ Anca(「顎」)とAlak-(「突撃」)の意。
^ ドワーフ族の七つの指輪のいくつかは竜の火によって消えたとされる。
^ 財宝の所有権を互いに譲らない状況で、フラムがドワーフにスカサの牙で作ったネックレスを贈呈し挑発した際にドワーフが激昂し殺人事件に発展してしまったとされる。
^ 「dread」つまり「非常に恐ろしい」という意味。)
^ 竜が背にバルログを乗せるという描写は、後の草稿や出版されたシルマリルの物語には見られない。
^ 『The History of The Hobbit - Mr. Baggins』などでは、「ゴビの大砂漠に棲む中国の長虫」や「東方の果ての砂漠に棲む中国の野生の長虫」という表現がされている。ただし、コメツキムシの幼虫を指す「wireworms」という表記が用いられている。
^ 「リングウィローキ(Lingwiloke)」や「lhimlug」または「Fish-dragons」
^ 「フェアローキ(Fealoke)」
^ グローワームという呼称から虫のような存在だった可能性もある。

出典^ J.R.R.トールキン 『ホビットの冒険』上巻 岩波少年文庫 2002年 55頁

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