トールキンの草稿の中でも、極めて初期のものである『ゴンドリンの没落』に登場する竜。この個体は厳密な名前が判明していない。ゴンドリン
の滅亡時に活躍した雄の大竜で、バルログを背に乗せ[注 14]、他の怪物たちと共に現れた。戦禍の中、エダインの英雄トゥオルに喉を傷つけられた際に苦悶し暴走、周囲を破壊・焼き尽くしながら暴れまわり、尻尾の一撃で大勢のオークとノルドール人を潰した後に撤退した。名前のみが知られる個体。ノルドール語で「分岐した/ジグザグの舌」を意味する[14]。 『トム・ボンバディルの冒険』に登場する個体。赤い目、黒い翼、ナイフの様な牙を持つとされる。 ビルボ・バギンズが『ホビットの冒険』で「いやはての砂漠」[注 15]に生息すると言及した怪物。いわゆるワームの類とされ、二次創作でもその様に扱われてきたが、『ホビット 決戦のゆくえ』にて化けミミズというサンドワーム(英語版 いわゆる海竜やシーサーペントに該当する存在。原作では呼称の言及に留まる程度[注 16][15]だが、『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』[16]や『Middle-earth Role Playing
名称不明の個体
Were-worms
海竜詳細は「アルダの巨大水棲生物たち」を参照
その他
語源の研究・説明のみに留まるものの、上記の名前が残る個体たちの他に、「スパーク竜(Spark-dragons)」[注 17][15])や、暗闇で光り輝く「Great glow-worms」[注 18][17]、砂漠や洞穴を好むサンドワームや岩竜 (Stone-dragon)、土竜(地龍)などその他多数の竜の亜種や眷属が設定されている。
ナズグルの乗騎である「おぞましい獣」が竜に酷似しているのは実写映画版のみの設定であり、原作においては竜とは全く別の生き物である。
シルマリルの物語の初期案では、生物としての竜の他に、オーク軍の開発した兵器として、竜を象った攻城兵器が登場する予定であった[18]。
トールキンはファンタジーの題材としての竜を非常に好み、『農夫ジャイルズの冒険』の長者黄金竜や他の個体、『仔犬のローヴァーの冒険