その財宝の一つに、ローハンで代々受け継がれるようになった角笛がある。指輪戦争での功をたたえてメリアドク・ブランディバックに贈られたこの角笛は、後のホビット庄での戦いにおいて使用された。
スマウグ - Smaug詳細は「スマウグ」を参照
第三紀では最大とされる翼のある火竜で、中つ国における最後の大竜とされる。黄金竜と呼ばれるが、これは長年溜め込んだ黄金や宝石が体にこびりついた結果であるという。
はなれ山(エレボール)にあるドワーフの山の下の王国と人間の谷間の国を襲撃して滅ぼし、約二百年にも渡ってそこに巣食ったが、最後は復讐のドワーフたちと共にやってきたホビットのビルボ・バギンズによって弱点を見抜かれ、ツグミの伝達により情報を得た谷間の国の末裔バルドの手により心臓付近の鎧のほころびを弓で射抜かれ滅ぼされる。 下記のゴンドリンの獣とは対照的に、名前以外は殆ど何も知られていない竜。名前にGos [注 13]が含まれており、その名の意味するところは「dread glance」、即ち恐怖の視線(一瞥) である[13]。賢者トゥアゴンの塔の崩壊を描いた絵画初期稿におけるゴンドリンの襲撃時にゴスモグを背に乗せる竜 トールキンの草稿の中でも、極めて初期のものである『ゴンドリンの没落』に登場する竜。この個体は厳密な名前が判明していない。ゴンドリン 名前のみが知られる個体。ノルドール語で「分岐した/ジグザグの舌」を意味する[14]。 『トム・ボンバディルの冒険』に登場する個体。赤い目、黒い翼、ナイフの様な牙を持つとされる。 ビルボ・バギンズが『ホビットの冒険』で「いやはての砂漠」[注 15]に生息すると言及した怪物。いわゆるワームの類とされ、二次創作でもその様に扱われてきたが、『ホビット 決戦のゆくえ』にて化けミミズというサンドワーム(英語版 いわゆる海竜やシーサーペントに該当する存在。原作では呼称の言及に留まる程度[注 16][15]だが、『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』[16]や『Middle-earth Role Playing
Gostir
ゴンドリンの獣 - The Beast (Fire-Drake) of Gondolin
Lhamthanc
名称不明の個体
Were-worms
海竜詳細は「アルダの巨大水棲生物たち」を参照
その他
語源の研究・説明のみに留まるものの、上記の名前が残る個体たちの他に、「スパーク竜(Spark-dragons)」[注 17][15])や、暗闇で光り輝く「Great glow-worms」[注 18][17]、砂漠や洞穴を好むサンドワームや岩竜 (Stone-dragon)、土竜(地龍)などその他多数の竜の亜種や眷属が設定されている。
ナズグルの乗騎である「おぞましい獣」が竜に酷似しているのは実写映画版のみの設定であり、原作においては竜とは全く別の生き物である。
シルマリルの物語の初期案では、生物としての竜の他に、オーク軍の開発した兵器として、竜を象った攻城兵器が登場する予定であった[18]。
トールキンはファンタジーの題材としての竜を非常に好み、『農夫ジャイルズの冒険』の長者黄金竜や他の個体、『仔犬のローヴァーの冒険
『トールキン 旅のはじまり』では、戦時中に敵軍の火炎放射器にトールキンが竜の幻覚を目撃するというシーンが存在する。
脚注
注釈^ クウェンヤで「火の蛇」(fire-serpent)を意味する。
^ ヘビの姿をしたワームであり、「Were-worm」や「Long-Worm」やトカゲ型の 「Long-worm」が知られる。
^ 睨むことで敵を金縛りにする、相手を欺き術者の言葉を真実と錯覚させる、対象の記憶を封じ忘却の呪いをかけるなど。