竜_(トールキン)
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その名はシンダール語にて「突進する顎」の意を持つ[注 10]。また、古英語上での抵抗・妨害・敵対・反対等の意を持つ語 Andracca と 憎悪嫉妬等の意の Anda, そして Draca (「竜」)を組み合わせた名でもある[12]。表記として「黒のアンカラゴン」や「黒竜アンカラゴン」とするものが多い。第一紀の最後、中つ国史上最大級の戦争である「怒りの戦い」の最終局面にて、突如出現したモルゴス軍の切り札である翼持つ火竜達の中でも、最大で最強のものだった。

ヴァリノールの軍勢に莫大な数のアングバンド軍が圧倒される中、突如アングバンドより同族とともに出撃しヴァリノール軍を一時的に押し返した。やがて戦いに加わった大鷲及び、天空の船ヴィンギロトに乗ったエアレンディルと激しく戦い、丸一日の攻防の末にエアレンディルに滅ぼされた。

どれだけの大きさであったかは明記されていないが、アンカラゴンの墜落した衝撃でサンゴロドリムの塔は毀たれたといわれる。

『指輪物語』においてガンダルフが、力の指輪を滅ぼす方法として竜の火を挙げながら、一つの指輪においては「かの黒竜アンカラゴンの火をもってしても不可能であろう」と述べている[注 11]
大冷血竜 - The Great Cold-Drake

能力や顛末など詳細が不明な大竜。当時のドゥリン一族の王国を襲撃、圧倒的な力で制圧した。この災禍により、トーリン・オーケンシールドの曽祖父ダイン一世とその第二子のフロールらが犠牲になり、後のスマウグとトーリン二世の戦いなど、この一族の竜族との因縁が強いことが見て取れる。
スカサ - Scatha

第三紀、灰色山脈において猛威をふるった大竜。スカサ(英語版)とはローハン語における呼称であり、長虫スカサ(Scatha the Worm)または大長虫とも呼ばれる。ドワーフから略奪を繰り返したが、北方人(ロヒアリムの祖)の族長フラムにより滅ぼされた。しかし、その死蔵していた財宝を巡りフラムとドワーフの間にいさかいが起こり、フラムはドワーフに殺害されたとされる[注 12]

その財宝の一つに、ローハンで代々受け継がれるようになった角笛がある。指輪戦争での功をたたえてメリアドク・ブランディバックに贈られたこの角笛は、後のホビット庄での戦いにおいて使用された。
スマウグ - Smaug詳細は「スマウグ」を参照

第三紀では最大とされる翼のある火竜で、中つ国における最後の大竜とされる。黄金竜と呼ばれるが、これは長年溜め込んだ黄金や宝石が体にこびりついた結果であるという。

はなれ山(エレボール)にあるドワーフの山の下の王国と人間の谷間の国を襲撃して滅ぼし、約二百年にも渡ってそこに巣食ったが、最後は復讐のドワーフたちと共にやってきたホビットビルボ・バギンズによって弱点を見抜かれ、ツグミの伝達により情報を得た谷間の国の末裔バルドの手により心臓付近の鎧のほころびを弓で射抜かれ滅ぼされる。
Gostir

下記のゴンドリンの獣とは対照的に、名前以外は殆ど何も知られていない竜。名前にGos [注 13]が含まれており、その名の意味するところは「dread glance」、即ち恐怖の視線(一瞥) である[13]賢者トゥアゴンの塔の崩壊を描いた絵画初期稿におけるゴンドリンの襲撃時にゴスモグを背に乗せる竜
ゴンドリンの獣 - The Beast (Fire-Drake) of Gondolin

トールキンの草稿の中でも、極めて初期のものである『ゴンドリンの没落』に登場する竜。この個体は厳密な名前が判明していない。ゴンドリンの滅亡時に活躍した雄の大竜で、バルログを背に乗せ[注 14]、他の怪物たちと共に現れた。戦禍の中、エダインの英雄トゥオルに喉を傷つけられた際に苦悶し暴走、周囲を破壊・焼き尽くしながら暴れまわり、尻尾の一撃で大勢のオークノルドール人を潰した後に撤退した。
Lhamthanc

名前のみが知られる個体。ノルドール語で「分岐した/ジグザグの舌」を意味する[14]
名称不明の個体

トム・ボンバディルの冒険』に登場する個体。赤い目、黒い翼、ナイフの様な牙を持つとされる。
Were-worms

ビルボ・バギンズが『ホビットの冒険』で「いやはての砂漠」[注 15]に生息すると言及した怪物。いわゆるワームの類とされ、二次創作でもその様に扱われてきたが、『ホビット 決戦のゆくえ』にて化けミミズというサンドワーム(英語版)の様な生物として描写されて以降は、『シャドウ・オブ・モルドール』シリーズでも蟲の様な生物として扱われている。
海竜詳細は「アルダの巨大水棲生物たち」を参照

いわゆる海竜シーサーペントに該当する存在。原作では呼称の言及に留まる程度[注 16][15]だが、『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪[16]や『Middle-earth Role Playing』などの二次創作にて登場している。


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